リア周り(その1)

お次はリアです.リア周りは意外に手を入れるところが少ない感じで,スムーズにいくはずということで特に身構えせずに準備からはじめました.まずはタイヤです.元のタイヤはフロントほどではありませんが,表面はひび割れてしまって,かなりひどい状態.これは交換が必須です.

どのようなタイヤが良いか?ということでまた中古タイヤを探すわけですが,GPz1100はリアタイヤが実に特殊なサイズで,130/90-17というもの.このタイヤはホンダのVF750Fなどの希少車にのみ使われていて,現在でもタイヤメーカーのラインナップは用意されているのですが,その中古タイヤとなるとなかなか程度の良いものにはめぐり合えないのが実情です.となるとほかのサイズはどうかということになるのですが,まず140/90-17は余計希少なようで駄目そう.リム幅でいけば140はまあまあ適当なサイズと言えるのですが,140で17インチだと140/70-17あたりが品数も多く,程度のいいものもちょいちょい見つかるものの,これだとタイヤの直径が小さくなり約20mmお尻が下がってしまいます.これほどになると車体のシルエットが大きく変わってしまいます. 一方,弾数はそう多くはありませんが140/80-17にすると少しだけ下がるだけになるので,ここの線でしばらく網を掛けておきます.しかしなかなかお目当てのものにめぐり会えません.狙いどころはオンロードモデルのT300GPとかなんですがなかなか出て来ません.

しばらくしてオンロードではありませんがD505が結構お買い得なお値段で出品されました.でもこれは一般的にはアメリカンのリア用です.フロントとのミスマッチを懸念して一度は入札は見送ったところ流れて再出品に.再び商品を良く見てみると溝はサイドも真ん中もしっかりと残っているし,ヒビもまだ大丈夫そうです.まあお安いことだし気に入らないときにはまた交換すればいいだろう的な乗りで二回目は入札.結果的には他に入札者もおらず開始価格のままの落札となったのでした.

さて,話は作業に戻ります.ホイールをはずし,まずビード落としからですが,フロントに引き続き,このホイールにもかなり年季の入ったマカダムM50がついています.ミシュランの古いタイヤ,しかもフロントより太いということで,ビードブレーカーの破壊の可能性すなわちビードブレーカーブレーカー(仮称)になってしまう可能性もあります.普通の人はここで中型のビードブレーカーを持っているわけだからそっちを持ってくるんですが,フロントのところでもご紹介したとおり中型のほうはグルニエにしまってあるので,出すのがめんどくさい.ということで今回も小さい破壊寸前のビードブレーカーでひとまずチャレンジ.その結果,残念ながらビードブレーカーの破壊には至りませんでしたがまったくビードの落ちる気配なし.

まあ,そもそも柄の部分も一回壊れているし,この鉛直に立っている根元の部分も見事に溶接部分から後ろに曲がっているので,もうすでに役目を果たさないのかも知れません.したがって中型のビードブレーカーを持ち出し,再びビード落としにチャレンジ.今回はすんなりスポンと落ちました.もうこんなに簡単に落ちるんだったら最初っからこっちをもってこいっている話ですよね〜.ちょっと反省して今後は中型のを1階においておいて,小型のものは処分するかグルニエ送りにすることにします.とほほほ.

さて,タイヤが外れたらまたホイールリムの内側を清掃して凹凸をなくして新たにD505を装着します.作業の詳細はまた割愛しますが,D505のほうはそんな固化もしておらずすんなりと装着でき,エアを入れてビードが乗っかるバンバンという音とともにちゃんと装着できました.もちろんエア漏れもなく表面にヒビも浮いてきませんでした.既定量のエアをいれ,その溝の深さに見とれる私.

それとともにこのタイヤを見て思ったのが,もともとアメリカン向けのリアタイヤであるからなのか,タイヤの太さよりもタイヤの直径方向の重厚さが半端ではありません.GPz1100の側面からの写真を見て以前からリアタイヤの重厚さが車体のイメージに大きな影響を与えているように思っていました.130/90-17が選べないのであれば,ここは少しあきらめなければいけないかな?なんて思っていたのですが,タイヤを嵌めたホイールを側面から眺めてみるとあの写真のまんまの重厚さです.例えば9Rは190/50-17でタイヤは極太なのですが,側面から見たホイール+タイヤの重厚さというのはさほどでは有りません.むしろ軽快感を感じるほどの見栄えです.人間万事塞翁が馬って感じですかね?

しかしタイヤに見とれてる時間が思ったより長くかかってしまって,ひとまずタイヤ交換までで次回に続くのでありました.

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