シート補修+トリビア

今回はシートです.本来はシートは破れていたとしても車体についていたならばそうそう大変な思いもせずにクリアーできるところなのですが,このGPz1100については車体について来なかったばっかりに余計な手間がかかってしまっています.

というのもこのシートの入手は結構初期段階で取り掛かっていたのでこの車体の持つ困難さ加減をさほど感じていないうちからなんの気なしに750用のシートを入手してしまったのです.まだその時点では外装周りで違うのはタンクだけで他は流用が効くもんだと決め付けていましたからごくごく当然といったところでしょうか?

ということで安易な考えで購入したGPz750の破れありシートは到着したものを見て見たところ,裏側のシートキャッチの爪やなんかが明らかに1100のそれとは違いますし,シートのタンクに当たる部分の幅も1100シートの写真よりも広くなっています.こんなのちょっと確認すれば間違えないはずなのに,焦りというかなめていたというかまた反省材料を増やしてしまいました.

それにしても750と1100でここまでパーツの互換性を無視する必要があったのでしょうか?確かにこの当時カワサキは大排気量はZ系とザッパー系をしっかりと切り分けしており,様々なパーツをそれぞれオリジナルにしていました.それでも知ってる人しかその違いに気付かないほど似通った空冷GPzとなるとよもやそんなことはないだろうとたかを括っていた結果が今の私をこんなにも苦しめているわけです.つくづく自分の不甲斐なさ加減にいやになってしまいます.

そんなこんなで1100シートを入手せざるを得ない状況になったわけですが,実際冷静になって見てみるとヤフオクの価格帯では750と1100のシートで大きな違いはなかったりします.違うのは頻度だけで破れありの場合値差は1000円ってところ.これがわかって余計に自分の無駄遣いぶりに自責の念を禁じ得ません.

で慎重に待って晴れて1100シートを適当な価格で入手.ものは生地の破れをなんとかするために前半分が銀色のテープでぐるぐる巻きにされているもので,そのテープに下がどうなっているかによってはかなり手間がかかってしまうこともありうるというリスキーな商品です.物についてはなぜかうちに入荷した時点でかなり水を含んでおりまして,こりゃもう銀色のテープの意味まるで無し状態.これをカバーを掛けているとはいえ雨が入り込むと車体内部まで濡れてしまわないように貧乏臭く段ボールを掛けている車体を少しでも養生したい私は,破れたシートに手持ちのシート生地を張ることにしました.早速まずもともと付いていた生地をはいで天日干しします.幸いにもテープの下はそんなひどい破れでもなく,テープと一緒にシートベースウレタンがはがれてきたりはしませんでした.

しかしなぜだか通常のウレタンベースに薄く繊維質のスポンジがかぶせられていて,このシートに何か紆余曲折があったことを物語っています.シート下地の乾燥には思ったより時間がかかり,結局春先の季節で約2週間を要しましたが,なんとか重さ的にも2-3kgの軽量化が実現したようです.その後手持ちの生地を張って車体にセットしたのです.

ところがこのシート生地,以前に安さにつられて屋内用を購入したもので,1週間もしないうちに外皮と下地が剥がれてシワがほうぼうに現れはじめました.そういえば以前ニンジャでこの生地を使ってしまい大失敗したもののGPzはニンジャよりもなだらかなカーブなので大丈夫かな?と思ったところが大間違いでした.

で,そんな失敗をしたのがもう一年ほど前になりますでしょうか?エンジンのすったもんだを挟み,長らくの間どうせまだ乗り出しには程遠いということで張り替えるにしてもある程度目処が立ってからということでシートについてはしばらくは放置しておいたのです.

ここに来てエンジンも乗っかり目処が立ったので,ようやくシートを張り替える運びとなりました.シート張り替えの作業詳細は他のコーナーで見ていただくとして,なんとかジェットスキー用の生地を張り,車体に再び取り付けます.

見た感じは以前のシワがなくなっただけですが私には大きな違いに思えます.まあ単にシートを入手して張り替えしただけなんですがいろいろ失敗があって手間と期間がかかってしまい特に思い入れが強くなってしまったシートなのでした.

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