タンク周りにトラブルが!

タンクを車体に載せて空の期間と,前回の火入れからもずいぶんと時間がたっている我がGPz1100.そろそろ次の火入れをやってみようかな?とタンクのコックをきゅっと開けてみたところ,タンクの下におわす燃料フィルターになにやら見慣れない色の液体が.

こ,この錆び色はまさしく水!水ではないか!ということでタンク内への水の浸入があきらかに.キャブのほうはフロート室のドレンから各キャブとも水を抜いてひとまずキャブへの深刻なダメージはない(はず!)として,この錆び色を見る限りタンクの水は完全に抜いてしまわないとだめそうです.

で,車体からタンクを外す前に上からガソリンを抜いてしまおうと考え,タンクキャップをあけようとしたら,今度はこれが開かない.なんじゃー!くそー!と更なる攻撃に泣きっ面に蜂状態の私.しかしこんなときこそ冷静にならねば.確か以前このタンク室内保管していたときも開かなくなってしまったことがあって,そのときはキャップ側のつめを少し細工して開きやすくした記憶があります.あの時はキーがしっかり回ったのに開かないという状況だったのですが,今回はキーが回らない.したがって原因は前回とは違うところにある.

記憶をさらにさかのぼって,関連するようなトピックがなかったかをたどっていきます.そういえばZXR750でキーが回らなくなるトラブルを経験済みでした.あのときはグリスメイトを吹きかけつつ辛抱強くキーをまわす方向に少しずつ力をかけていって,ついにはキーをまわすことに成功した記憶があります.

従って,今回もグリスメイトに登場願って,同じようにシコシコキーを曲げてしまわないぎりぎりの力で何度も刺激していきます.するとだんだん動く角度が大きくなっていき,ついにはキーが回りました.最後の最後にはやっぱり爪が引っかかって開かないような感じもありましたが,ここでも執念深く何度かトライしてようやくタンクキャップが開きました.ここまで時間にして約10分ってところでしょう.キーの変形を気にしながらの神経をすり減らす作業であったこともあり,精神的には30分ぐらいやっていたかのような疲労です.だって,結構どきどきしながらですもんね〜.鼓動の速さ的にもそんな感覚を覚えても無理はないかと...

で,キャップを外して分解し,キーシリンダのあたりを内側からグリスアップ.ちなみに水がどこを経由したかというと明らかにこのキーシリンダ経由のようで,タンクキャップの内側がかなり粉を吹いてしまって真っ白.まあ,構造を見る限り防水構造にはなっていないようで,キーシリンダから流れ込んだ水はそのままタンク内に入ってしまっても無理はない構造であるようです.GPzシリーズの場合キーシリンダの鍵穴が露出していることもあり,水が入ってしまう事例は結構あるみたいです.

加えてうちのバイクカバーもこれを加速するかのような形状になっています.というのも,バイクカバーをかけた状態で,カウルからタンクにかけてカバーが垂れてくるわけですが,ちょうどそのタンクとの接地位置がこのタンクキャップのあたり.もしカバーの内側に結露したりすると,それがほぼ自動的にタンクキャップ経由でタンクに浸入するようになっており,これは何かしら対策しなければいけません.といってもタンクカバーを変えるわけにいかないので,しばらくは駐車中にタンクキャップにサランラップをかけておくことにしましょう.

確かにカワサキもこの問題点に気づいているようで,GPzシリーズの後期のモデルはこのタンクキャップのキーシリンダ周りは1mmばかり縁を盛り上げているものが出回っているようで,ひとまず今後この改善パーツの落札に精を出すことにしましょう.

結局本来やりたかった作業についてはタンクのガソリンを一旦全部抜いて,底にたまった水はコックやゲージ穴からひたすら抜いてしまい洗浄したあと,前回と同じようにタンクキャップの爪の周りにグリスを塗って今回の作業は終了.それにしても車体組み立て以来ずいぶんと長い期間がかかってしまっていますが,その影響がここまで深刻に利いてくるとは思ってもいませんでした.ここは少しペースアップしないといけないということでしょうね.

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