ハーネスの交換

前回車体を這わせてみて惨憺たる状態なのが判明したハーネスですが,どんな感じで修復していくかプランを立てて見ました.まずは部分復旧が一番コストもかからずよろしいのですが,どうもあの感じからするとお金はかからないものの手間ばっかりかかりそうです.ただでさえ電装部品が入手困難なところに来てハーネスが原因でそれらを壊してしまうようなことがあっては目も当てられません.

ここはちゃんと大人の対応をしてこのハーネスを使うこと自体諦めるべきでしょう. そうなると新たにハーネスを調達するというのが一番順当な流れになるのですが,どうもそれだと順当過ぎてつまらない.こうなったら自作ハーネスに乗り出してみようなんて本気で考えはじめている私がおりました.

さっそく調査しはじめましたが,あいにくGPz1100でそれをやっていてwebで紹介している方はいらっしゃいますが,あまり資料として有効な情報までは載せていません.こんなこといっておきながら自分のwebの資料的な価値の無さに改めて気づいたら,急に恥ずかしくなってしまいました.

で,やっぱり資料がない上,所々欠損のある見本しかないのであれば自作ハーネスの夢も見るだけ無駄ということになります.だって完璧な見本があれば出来るかもしれませんが,そんな完璧な見本は実車に使わにゃ損ってもんです. いろいろ考えを巡らせた割にはえらく化粧っ気のない結論になってしまいましたが,結局ちゃんとしたハーネスを調達することにしました.一方ではその実,熟考しているフリしてちゃっかりお目当てのハーネスを探していたので,結論とほぼ同時になんとか使えそうなものがゲットできました.

ほどなくそのハーネスが届きましたので,さっそく例のボロボロなハーネスと入れ替えて,新たなものの状態確認をします.まず開封して第一声がだまされた〜です.というのも,出品写真を見る限りは全体が黒く見えて破損もないように見えたのですが,なんと一部に変なナイロンテープが巻いてあります.車体に這わせる前からいきなり出鼻をくじかれた感じ. 気を取り直してそのテープの中身が損傷していないかを確認します.テープは既に粘着層が硬化して粉になってボロボロ落ちてきます.嫌な予感がしましたが,開けて見て安心.中身の損傷はなく,単に元のビニールテープが破れて解けたのを補修するためのものであったようです.したがってそこには新たにビニールテープを巻き少なくとも外観からくる不安は解消されました.

あとは車体に取り付けるだけですが,一旦車体に取り付いているハーネスがありつつもそれを交換するというのは初めての経験です.一応ハーネスを這わせるのに前回苦労した部分も思い起こされますので,ここは以前のハーネスを残したまんま徐々にハーネスを入れ替えていく方法をとりました.まず前回一番時間を食ったバッテリケース周り.古いハーネスを抜いて,新しいハーネスを這わせていくのはコツがつかめてきたのかかなりスムーズにいきました.

途中2つの新旧のハーネスがごちゃ混ぜになった状態でフレームからだらーんと2つのハーネスが垂れ下がっていてまるでお化け屋敷のよう.加えて私もちょっと混乱してどっちを取り付けているのか外すのかわからなくなったり混乱してしまいましたが,なんとか車体の中央部は終了.といってもエンジンがないのでとりあえず大体の位置にはわしているだけのところが大半なのですが.

で,フロント周りでは1点問題発生.どうも今回のハーネスがヨーロッパ仕様であったらしく7ピンのイグニッションキーハーネスみたいで,もともと付いていたUS仕様のものとはピン数が合いません.ここで在庫にあったニンジャのキーシリンダーの底に付いた接点部分とハーネスのみを移植して何とか対処.

次はテール周りをやって...と思っていたら,今度は以前補修したウインカーのギボシが抜いたとたんに外れてしまいました.う〜む,カシメが弱かったのね.ということでそのギボシを取り付けなおすのですがあいにくテールカウルが付いた状況では工具が届かないので,グラブバーとテールカウルを一旦外します.今度はしっかりとギボシをカシメて修復.

これでハーネスについてはある程度安心して使えるものに変りました.でも,まだエンジンがぜんぜん進んでいません.一体このハーネスに火を入れるのはいつになることなのやら.

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