キーセットの取り付け

GPz1100のパーツが家の中にあふれそうになって久しいので,少しでも部品を組み込んでいかなければいけません.しかし,取り付けられるはずの車体は一応は組み上げたものの後々フロント周りを取り外して交換することが決まっているので,あんまり重量のあるものの取り付けは気が進まない感じです.何か取り付けても重量が増えないで,有益なものはないかを日々考えておりました.

で,ひとつだけ候補を見つけました.それはキーセットです.未だ車体にはキーがついておりませんので,青空駐車の上にキーレスということでいわば"盗んでください"と言ってるようなもの.まあフレームに足周りがついているだけのような状態ではこの車体が一体何なのか判断も付かないでしょうから,盗まれることなんてまず無いわけで,心配しなくてもいい筈なんですが.

でもやっぱり今回はキーセットをやってしまいます.まず取り付けるキーセットを入手してあるかどうかですが,これがかなり微妙です.GPz1100のキーセットは400Fと同じように左後ろのキーがシートロックとメットホルダーを兼ねるもので,400Fでさえ入手困難でしたから1100となると実質的に入手不可能ということになるでしょう.で,今回も登場するのがGPz750のキーセットです.400と1100のキーセットは全然出品されないのですが,まるでそれを補うかのように750のキーセットは3ヶ月も待てば確実に出品されてきます.車両の数は今となっては400と1100に比べてそんなに突出して多いという訳でもないのですが,とっても不思議です.

一方の唯一キーシリンダーの入れ替えが必要な左後ろのキーシリンダーですが,こちらは以前400Fのジャンクパーツと一緒に入手済みのものです.ご丁寧にも入手時点でそれに合う鍵がなかったので,以前のように番号からキーを起こしてもらったものです. さて作業ですが例によってセキュリティ関連のトピックでもあるので,内容ははっきりとは書きません.右後ろのメットホルダーの方はフレームにステーを介して取り付けるようになっていますが,このステーは1100専用のもののようです.仕方がないので キーセットについて来た750用のステーをディスクグラインダで削るわ平たく叩くわでなんとか1100で使えるようにして再塗装します.

さて取り付けです.まずメインキーから.と,ここでいきなりつまずきました.なんとトップブリッジにキーシリンダーを当てがって見たところ,キーシリンダーがステムにガッツリ当たってしまいます.なんで?今まで手を掛けて来たカワサキ車というのは大体メインキーの使い回しが出来たのですが,GPz1100はそれが当てはまらないようです.う〜ん,こんなところでも思わず手間がかかるのが判明して,絶句する私.

いきなりのつまずきで,やる気もどこかに飛んで行ってしまうところですが,ここは根気強く対応策を考えます.いろいろ考えを巡らして,なんとか糸口になりそうなものを見つけました.

それは以前400Fの種車を引き取りに行ったときの部品に混ざっていたメインキーです.400Fの種車といいつつ,あの部品の中に中途半端に1100の部品が混ざっていたのが1100をやるきっかけになったのは以前紹介しましたが,その中にヒントが隠れていたのです.と言ってもこのメインキー,実のところ1100のものではないようです.というのもこのメインキー,ステムに向いた面がガリガリと削られていたのです.当時はそれを見て病的なことをする人もいるもんだと呆れていたのですが,今になってそれが何を意味するものなのか初めてわかったという訳です.

400Fの部品満載の段ボールの底からそのメインキーとタンクキャップを発掘しました.そしてメインキーをトップブリッジに当てがって見たところ,このガリガリに削られていた面がピッタリとステムの外周とベストクリアランス.これでこのキーシリンダの特殊な加工の意味が確信できました.

さて,このキーシリンダを流用予定のGPz750のセットについていたメインキーと入れ替えたいのですが,メインキーの場合はキーシリンダがイグニッションキーASSYの円筒の横からCピンで固定されています.この穴が貫通しているわけではないので,ASSYからキーシリンダを抜き取って交換するのはかなり至難の業.無理やり抜こうとして壊してしまっては元も子もないので,ここは我慢をしてメインキーはそのまま.タンクのキーも同じものを使用しますが,ヘルメットホルダ兼シートロックとヘルメットホルダーは400Fで以前使っていたものを使うことにして,鍵2本を許容することにしました.

ということで晴れてメインキーをちゃんと車体につけることが出来,これでいっぱしのセキュリティが車体に備わりました.あとは車体を価値あるものにしないとね.

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