クラッチワイヤの取回しで死にそうに!

車検も通過し、晴れて公道走行可能になった我がGPz400.恐ろしいほど走行距離が少ないエンジンであったこともあり冷間時に多少タペット音が出るぐらいで他は私にしてみればいたって新車そのもの.ただ、足回りのうちリササスはひとまずそのまんま付けたので、結構路面のばたつきを拾いやすい感じですが、前回のGPz400Fゼファーエンジン仕様でもそこらへんは同じ程度であったので、ここはそう気にはなりません.

ただ、車検の行き帰りも合わせて約100km走行したところで、恐ろしいトラブルが発生しました.なんと加速して前の車を抜いた直後、アクセルが戻らなくなったのです.というかアクセルグリップは戻るのですが、正確にいうとキャブが閉まらない.当然バカみたいに加速していきますので即座にクラッチを切ります.するとエンジンがものすごい勢いで周り続けます.適度にブレーキとクラッチで速度を調整しながらアクセルをやんわり1/4開度ぐらいまで何度かまわすとようやくエンジンの回転が治まりました.その後もとりあえずうちまで走り続けましたが、なんだかアクセルが重くって、1/4開度以上にアクセルを回そうとするとすごく抵抗感が強いです.まああんなことがあった直後ですから多少精神的なものもありますが明らかに物理的な起因も手にダイレクトに伝わってきます.

ある意味命からがら戻って、キャブに異常がないか確かめるためにタンクを外します.キャブを上から素通しで見えるところで、アクセルをフルオープンにしてみるとやっぱりアクセルが戻りません.GPz400の場合、1本引きなのでアクセルグリップは戻せるは戻せるのですが、ワイヤーが遊んでしまいキャブ側のバタフライバルブが戻っていません.なんで?と思いつつキャブの周辺を見てみるとアクセルの動きに合わせて1番、2番の間を通しているクラッチワイヤがウニョウニョ動いています.あれれ?と思いながらその奥を覗いてみるとバタフライバルブの同調を取るネジの頭がクラッチワイヤーのシールドに引っかかって戻らなくなっています.う〜ん、これが原因なのね.で、アクセルワイヤーに引き側がないものの、何度か戻す方向にアクセルをカチカチ動かすとバタフライバルブが戻ります.

実はここのクラッチワイヤーの取回しは、この車体の恐らく純正状態がそうであったので、それにならって実施したものです.それがこんな形であわや大事故につながるようなトラブルに結びつくとは.実際作業するときも純正状態でありながらもキャブに引っかかったりしないだろうねと気にはなっていたのですが、それが悪い形で裏切られました.

結局純正と思っていた取り回しが危険なことがわかり,最適な解を探したのですが一体どこを通すのが正解なのか全然わかりません.よくよく考えたら前回のGPz400Fはゼファーエンジンでしたのでクラッチワイヤーの取り回しがちがったのです.ということでキャブの外側を通すことにしてみたのですが,どうもチョークレバーとの干渉が気になります.この状態でひとまず試運転に出てみたのですが,チョークレバーの内側にワイヤーが入り込み,やんわりとチョークレバーを引っ張ってしまう感じもあったのでここはあきらめ,キャブの真横を通すことにしました.ちょっと外観が悪くなりますが,キャブが開きっぱなしになったりチョークレバーが急に引かれたりしては安心して乗ることはできませんので.ちなみにアイドルスクリューを越してキャブの後ろ側から回そうとしたのですが,ここ経由だと微妙にワイヤーの長さが足りず,ハンドルをフルロックした時にちょっと引っ張られてしまう感じになったのでやっぱりキャブの真横しかないと結論付けた次第です.一応試運転してスムーズなアクセルの動きに少しフィーリングもさらによくなりまして,今度は安心してアクセルを開けられるようにありました.

ということで大事故につながる前に気づいてよかったですが,なんであんなところ取り回していたんでしょうかね.本当はあれが純正状態だったとしたらかなり危険というか事故が多発しているのでは?ともう新車発売から30年たっている今になって心配する私なのでした.

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