フロントフォークの準備

フレームの入手もようやく済み,そろそろ組替えをやりたいのですが1点その前にやっておかないといけないことがありました.フロントフォークの準備です.”準備”って何?という感じではありますが,現在車体についているフォークはインナーにすごい錆が浮いていて,再使用は不可能.アウターについても塗装剥がれがあったりして,わざわざインナーだけ変えるよりもASSYで交換したほうがよいという判断をしたのですが,以前の400Fのときは結構出品が多く,簡単に入手.できたこともあってあろうことか3式を入手してその中から一番程度の良いものをセレクトした記憶があります.結局使わなかった分もついでにオイルシールを交換して売却したのですが,今回はその1セットさえもおめがねにかなうリーズナブルな価格のモノが見つかりません.

まあ書付フレームの入手からして大変苦労をした経緯を思い起こせば,これは当然と言えば当然.ということで多少お値段が高かったのですが,フレームを早く入れ替えてしまいたい私としては背に腹は代えられず高額落札したのでありました.

到着したものを開封してみたところ,インナーに点錆さえも浮いていない綺麗なものであり,なおかつ上部のバイパスパイプ用の穴を10mmぐらいのゴムシートを当てて,その上にバイパスパイプで使うOリングで巻き,その上からマスキングテープでさらにぐるぐる巻きにしてありました.これは輸送中に油が漏れないようにとの出品者の配慮によるものですが,ここまでの細かい気遣いは今まで見たことはありません.私の以前出品したオイルシール交換済みのフォークも2式ともここには荷造り用のテープを巻いただけでした.あれだと少しフォークが縮んだだけですぐに油が漏れてくるかもしれませんが,これだといざ少し漏れたとしてもテープの内側で止まってくれるというわけです.しかもテープが剥がしやすいマスキングテープ.荷造り用だとどうしても粘着層が残ってしまうことがあって,マスキングテープで巻いてあると,その後処理が楽なんですよね.ということで,高額落札ではありましたが出品者のプロフェッショナルな梱包技術とモノの程度の良さもあって,大変満足度の高い部材調達となったわけであります.

次の週末にはオイルシールとダストシール,ついでにフォークオイルの調達も済ませてあり,早速土曜日の朝から作業開始.といってもフォーク単体をばらすところなので簡単です.これが一旦車体に取り付いてからだと面倒な手間が2倍発生するわけで,やっぱりフレーム入替え前にやってよかったと思える瞬間なのです.

モノの程度がいいとは言っても年数は経っているわけで,多少内部に腐食がありトップのC型のサークリップを外すのに少し時間を要してしまいました.ただ、水分はここから中へは入っていないようだったのでその後はつつがなく作業が進み,ボトムのネジを緩めるのも比較的あっさりいったということもあって,特段作業の内容でご紹介することが無かったりします.何かあるとしたらシールドライバーぐらいでしょうか?今回のような35mmという細いフォーク径の場合,シールドライバーの代わりにZX-9Rのインナーチューブをドライバーとして使います.写真は縦横が違いますが,こんな感じで使うのですが,自重が結構あるので,これを本気力でガンガン使ってはシールを痛めてしまいます.出来るだけやさしくトントンという感じでオイルシール,ダストシールともに押し込んで,シールの入替えは終了.

なおフォークオイルは規定値に近い左に280ml,右に250ml入れました.前回の400Fのときはフロントの沈み込みが激しく,フロントフェンダーとオイルクーラーが干渉するトラブルが発生して,結局オイルを増やして沈み込みをなんとかしましたが,今回は最初から増やすことはせず様子を見ることにしたのです.だって規程量から増やして正常になるというのは何かおかしいわけで,最初っからというのはどうも気持ち悪いと感じたわけです.

ということでフォークトップを付けたら出品者と同じくマスキングテープをぐるぐる巻きにして玄関先においておきます.次回のフレーム入替えへの準備はこれで万端ということなのですが,実際やり始めるとどんな苦難にさいなまれるやら.今回も乞うご期待なのであります.

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