フレームの着せ替え(その1)

前回フレームの入替え前にやっておきたいこととしてフロントフォークをやりましたが,ちょうど夏の長期連休に入ったということでここで満を持してフレームの入替えをやってしまおうと思います.といっても今までのいやというとほど見せつけられた錆び,腐食によるダメージが単なる分解だけ考えても作業の進捗に大きく影響することが想像できます.ここは早目の着手が吉ということで長期の休みとはいえ,1日目から飛ばしていかないといけません.今日の予報は17時ぐらいから雨の予報ですので,それまでに目途が立つところまではやってしまおうという計画です.早速午前中のまだ気温が上がらない時間帯から作業です.

まずいつもの作業スペースにいつものカーペットカバーを敷いて,その上に車体を持ってきます.メインスタンドは前に報告したとおり逝ってしまっていますので,スタンドの先端を地面に接触させたところで車体を無理矢理後ろに引っ張ってスタンドを立てました.これは400だからできる芸当でして,普通にメインスタンドを掛けるだけで靴底にダメージが残ってしまうGPz1100では絶対に不可能な作業です.まあ一応サイドスタンドだと左半分の作業がすこぶるやりにくくなるので,ここは無理矢理でも壊れたメインスタンドでやってしまいたかったわけです.実はメインスタンドは調達中で,比較的程度の良いものをこの時点で落札は出来ていたのですが,その長期連休に向けて発送準備中といったところでして,本来ならばこのフレーム入替えと同時にメインスタンドも入れ替えればよいのですが,ぎりぎり間に合わなかった感じです.

ものの15分程度でここまで来ました.テール周り,フロント周り,上周りから片っ端から外していき,ハーネスの繋ぎ込み部分は要所要所写真を撮ったり状態を確認したりしておきます.ハーネスやコネクタについては土ぼこりのようなものがコネクタ内に侵入しているものが多かったですが,特段電気特性を悪くするほどの腐食は見られず,比較的健全な状態でした.

しかしこうやって見るとフロントフォークの錆び具合が半端ないです.一時はこれを再利用できないものか考えた時期もありましたが,よくぞ思いとどまったという感じ.あとエンジンのヘッドカバーですがアルミに腐食が乗っかってほぼ塗装が落ちてしまっています.コイルやハーネスを外したら,エンジン単体になる前にこの部分をワイヤーブラシなどできれいにした後脱脂して,サフェイサー代わりの謎のスプレーを吹いて艶消しの耐熱黒塗装を乗っけておきました.新しいフレームに載せる直前にやるといろいろ触ってしまいそうだったので,ここは先々の利便性さを考えつつ適当に見栄えに該当する部分にも手を入れつつ進めます.

次に下周りやキャブ,エアクリーナー周りのパーツをどんどん外していきます.そんな中,当然錆で固くなったネジが多くあって,CRCを吹いたり,ショックドライバーや様々な手立てを講じてもネジをネジ切ってしまうケースが多くありました.まあフレームに切られているねじであれば,フレームは再利用しないのでいくらネジが折れてもいいんですが,その折れたネジの頭がなまら腐食して小さくなっている手前,ネジがおれるとボックスレンチの中にすっぽりはまってしまって取れなくなってしまうこと数回.写真の10mmのボックスが耐久性の限界を超えており少し大きくなっているのかもしれませんが,もうこうなったら裏からぶっ叩いて外すしかありません.

そんなこんなで手間が思ったよりも多く,下周りに入ってからは難航の兆しが見えてきました.ということで続くのでありました.

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