火入れ(その2)

火入れのつもりで作業開始したものの電装系のトラブル確認大会になってしまいました.まあ淡々と進めましょう.

まずは火入れでもっとも肝心なスターター関連のトラブルシュートを実施します.初めにちゃんとセルモーターが単体でまわるのかチェックしてみたいということで,バッテリとスターターリレーを介さず直結したら結構な勢いでセルは回ってくれました.この時点でどうもリレーかハンドルスイッチかハーネスかということでひとまずセルモーターはシロ.次にリレーがダメかもと接点の確認をしてみたら,バッテリ側の端子が錆びていてえらいことになっていました.きれいにして端子を外して12Vを入れてみたところちゃんとカチッと音がしたのでリレーもたぶん大丈夫そう.で,スタータースイッチを押してリレーに来ているコネクタにテスターを当ててみたところ全く反応なし.ちなみにこのテスターを当てるのがクラッチレバーも握っておかないといけないので,結構大変.結局左ハンドルに自転車のチューブをぐるぐる巻きにしてやりました. こうなったらハンドルスイッチの可能性が高い.ということで今度は右ハンドルスイッチの端子の黒と黒にテスターを当ててみても結果は同じ.ということでハンドルスイッチがクロと判明.

ハザードについてはハザードリレーとウィンカーリレーが並んでいるので,ウィンカーリレーのコネクタにハザードリレーをつけてみたところちゃんとハザードリレーが動作が早いもののちゃんと動作したので,リレーは大丈夫.これもどうやらハンドルスイッチに原因があるように感じます.

さっそくハザードやポジションの件も含めて何とかしようということでハンドルスイッチを左右車体から外して家の中で分解して調査します.先にスタータースイッチですが,以前ばらした時にはここはそのまんまでもいいかと思っていたのですが,よく見るとスイッチの本体がすっかり錆びてしまって,ここにテスターを当てても一向に反応しません.この錆を少し除去して何とかならないかと思ってやすりを当てたりしたんですが,プランジャとフレームの隙間が腐食のためか空きすぎていてダメな様子.となると便利な部品取りはないかな?と思っていたら2つ右ハンドルスイッチが在庫にあったりします.2つともばらしたのですが1つは同じように錆びていて導通もありません.しかしもう1つのほうは幸運にも錆びもなく,導通も問題なかったので,これを移植することに決定.

移植と言っても陽極側の半田付けをいったん溶かして外し,新たなスイッチを取り付けるだけ.はんだ付けした後ハンドルスイッチのコネクタ側にテスターを当て確認したところ0.2Ωということでスイッチとしてはかなり元気な方かな?

で,右スイッチのライト,左スイッチのウィンカー,ハザードスイッチの配線,半田などを確認したのですが,結局おかしいところは見つからず.導通も問題なかったので,これはこのスイッチを再び車体に取り付けて再度確認してトラブルシュートしようということにしたのでした. それにしても空冷GPzシリーズ全体に言えることですが,本当にハンドルスイッチの分解,修理がとめどもなく必要になります.ニンジャ以降の信頼性の高いものに交換するのもありなんでしょうが,ハンドルに新たな位置決めダボピン用の穴をあけなければいけないのと,ピンアサインがかなり違うところがあるので,少し面倒です.まあGPz1100の方はニンジャなどと同じものでしかもプッシュキャンセルにしているので,これもそれに倣って交換してしまってもいいかもしれません.

ともあれ今回はさすがにすべての導通をテスターを当てて確認しておきましたのでハンドルスイッチはもう問題なしでしょう.結構時間もかかってしまったので続きは次回にしましょう.ああ疲れた.

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