付けられるパーツを付けてみる

雨のせいでなんとか車体は組み上がったのですが,あらかた途中中断の様相であった前回から,ひとまず雨の上がった次の日に外したパーツのうちスグに付けられるパーツを付けていきます.すぐに付けられるかどうかはすなわちそのパーツの状態によります.状態を見て,補修が必要なものは補修に回さなければいけませんし,使えないものは取り付ける手間が惜しいので新たに購入するのを待つわけです.この選別をしながら,今回は意外にも多少の補修を入れれば取り付けられるパーツが結構あるのがわかってきました.

セオリー通りで行くと,フレームにいろいろ取り付ける前にハーネスを通しておくということになりますが,このハーネス,車体の走行距離が少ないのが幸いして熱のダメージがほとんどありません.雨にも一部さらされているのですが,それでも硬化したり,コネクタが割れていたりという問題点が皆無です.コネクタの嵌合部にチリなどが詰まっていて,抜くときに過度な力を加えて端子をちぎってしまうことがないようかなり注意が必要でしたが,固着などもなかったため,メーター表示のギボシ1本を除いては破損することもなかったのが意外でした.というわけで,スムースに車体にハーネスを付けたら,エアクリーナーボックス,ステップ周り,リアブレーキなどを付けていきます.ハンドルスイッチなんかは明らかに補修が必要ですが,ここはハンドルと一体のままばらしたので,ハンドルを付けると自然にハンドルスイッチも一緒に取り付けることになるわけで,まあいろいろ作業の利便性をバランス付けながら進めていきます.

そうこうしているうちにちょうどタイミングよく落札していたメインスタンドがやってきました.ものはところどころ錆が浮いていますが,ワイヤーブラシで錆を落として脱脂してシャーシブラックを塗ってなんとか見栄えを良くして車体に取り付けます.取り付け作業自体は今まで何度も紹介しているので割愛しますが,良く考えたら前回のGPz400Fでも車体を組んだ後にメインスタンドを取り付けてますね.今回とは理由が全く異なりますが.ここらへん何か運命めいたものを感じます.

場所も取るのでサイドカバーは仮に取り付けておこうかと思って,フレームを見てみるとサイドカバーの取り付けネジが折れてフレームのネジ穴に残っていました.完全に表側から見ると埋まってしまっていたので,ここは裏側に出ている分をペンチで挟んで徐々にまわしながら取るのが最適です.幸い固着などもなく,バイスクリップの出番はなく,なんとか除去でき一安心.エアクリーナーボックスをちゃんと取り付けた後だと,こういったペンチを回すスペースとかが確保しにくかったりするので,このようなポイントを早目早目で手を打っておくのは必須ですね.

ついでにただでさえ雨水がたまりやすいヘッド周りにプラグが裸のまま露出しているのは気持ちが悪いのでコイルとプラグコードを取り付けてしまいましょう.前述のハーネスと同じように,このプラグコードについても熱の影響が少ないのが幸いして硬化がほとんどありません.実際今までこれほどやわらかい30年ものの車体にはお目にかかったことがないのでここはその実証をしたくなりました.プラグコードは交換せず,固定部分の増し締めだけして流用することにしました.ただ,コイルの取り付けネジは錆が相当はびこっており,導通や今後の着脱を考慮したら交換しておいた方がよさそうです.で,固着してしまっているのでこれを緩めるのが一苦労.この時代の特徴でもあるコネクタの取付プレートなんかもあって,すごく邪魔なんですが,バイスクリップや他の固定手段を総動員してようやくネジが外れ,適当な長さのネジで代用.フレームに取り付けるナットなども新しいものに取り換えて,なんとか無事に取付できました.

とまあ,パーツを補修しながらだと作業スピードはすこぶる遅いんですが,なかなか保管で邪魔になる大物を手掛けられないのが少しストレスにつながっています.次回は少しは大物に取り掛かれるかな?

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