ウィンドシールドの曇り対策

前回キーをやると言っておいて,なぜか違うネタで期待された方はどうもすいません.まず何でウィンドシールドなのかというと,理由は簡単.ヤフオクにある程度お買い得感のある中古品が出品されていたため,それを買うべきかどうか早急に判断する必要があったからなんです.少しでも在庫部品を増やすことなくやるためには多少無理そうでもその手持ちの部品が使えるのかどうかを判断して,その上で必要なもののみを購入するようにしていないと,どんどんモノが増えていきます.ニンジャの場合はその鉄則を打ち立てる前にどんどん増やしてしまったという反省があり,如何に順番が逆になろうと,時間や手間がかかることになろうとこの鉄則を守りきることが最優先事項よ!なのです.

まず車体に付いた状態でコンパウンドで少し磨いてみましたが,透明度は一向に上がってきません.しょうがないので車体から外して記念写真を撮ったのがこの写真ですが,まあ下に置いた新聞の文字はおろか写真までも認識率ゼロ状態.部分的には何やらわからない青いペンキなんかものっていて,普通の人はこれをまさかレストアしようとは思わないでしょう.しかし表面を少し研磨して分かったのですが,この曇りが出ている原因はほとんどが表層の紫外線による傷みが原因であると断定することができたからなんです.というのも裏側は新品とほぼ変わらない平滑度のある状態でしたし,モールを外した部分は綺麗な透明度.しかもそこから裏側に対しては透明度があるのに,表側に対してはほとんど透明度がない.表層といってもその程度までその傷みが進行しているかはわかりませんが,これは一度チャレンジしてみないことには判断ができないと考えたのです.

そういえば前回の400Fの時にも磨きましたが,あれはUV対策なのかアンチスクラッチなのか耐久性が高くなった85年以降のものあったようで,そんな苦労もなく磨けました.これはまさにその対策前の品のようですので,かなり深いところまでダメージが至っていてもおかしくありません.そんな当時の事情もありかなり手を付ける前から気が重いのですが,まあひとまず表面の状態を爪でなぞってどの程度の番手から始めるか決めておかないといけません.私のいいかげんな爪センサーのはじいた番手はそんなこんなで600番.通常のパテ盛りを研いでいくところなんかは320番や400番から始めるのですが,それほどでもないかな?という感じ.かといって塗装上がりの仕上げ磨きには程遠いということでのチョイスです.

まず全部いっぺんにやってもつまらないので,左右を半分に分けてやることにしました.600番を水研ぎで当てると,ジャージャーとかなり”削れている音”がします.随分気持ち良く削れていくのですが,これがウィンドシールドであると思うと,果たして元の透明度に戻すのにいかほどの苦労が待ち受けているか,考えるとドキドキします.その音がほぼ半分になったところで800番,続いて1000番,1500番,2000番と番手を上げていきます.

2000番でほぼ磨ききったら,研磨です.まず定番のピカールのラビングコンパウンド.研磨剤としては荒目ではありますが,万能コンパウンドとして使い込んでいます.それにしても汚い缶ですね.良く考えたらもうこの缶で15年使っています.まだ底の方に3mmぐらい残っているのであと2-3年は使ってしまいそうですが.で,次は今回初登場のアクリルサンデー.極細のコンパウンドでもよいのですが,あくまでも透明度にこだわりたいということで,アクリル専用にしました.都合全工程を半分の面積にやっていき,約1時間半.もう腕がダルダル.

さて,その効果ですが,裏側も含めて綺麗に拭き取ったのが写真のような状態です. テープを貼って区切りを明確にしたりはしなかったので,ホームセンターやなんかにおいてある磨き見本のようにはなりませんでしたが,しっかりと磨きの効果が見て取れるようになりました.これであれば車体に付けても視認性で問題になることはありませんし,見栄えもそうみすぼらしく感じることもないでしょう.ちなみに裏は一切磨いておらず少し拭き取ったレベルですので,このまま残り半分をやってしまえば,目的は果たせそうということがわかりました.

また同じく約1.5時間後,もう腕がパンパンです.それに合わせて,食卓の上で何やら粉をいっぱい発生させるうえ何やら怪しい薬品のようなものを使いながら徐々ににやけ顔を強めながら作業している私に家族からの非難の目が最高潮に達しています.ひとまず気にせず最終の拭き取りを行い,記念写真.表層を一皮むいた感じではあるので,表面に傷などもなく,よく見たら今まで中古で使いまわしてきたいかなるウィンドウスクリーンよりもきれいな代物に変化してしまったように思います.

ということでヤフオクの一品には入札することはなく済みましたので,これで一つパーツの命を救うことができました.といっても着脱の工数を無視しても正味3時間かかりっきりで,ヤフオクで買った時の送料を含めた額を私のアウトプットとして時給にすると700円/時間.東京都の最低賃金より安く,なおかつ腕がパンパンになってしまっていますので,自分は気持ち良かったのですが人生としては負けたような気がしてなりません.

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