220km/hメーター修理

番外編その1です.まずやってしまったのは,換えるつもりもないのに220km/hメーターを購入してしまったこと.まずそんなスピードは出すつもりも出せるはずもないわけで,輸出仕様に設定されていたはずの220km/hメーターを,しかもジャンクを手に入れてしまったというのがいらない紆余曲折を生むことになったのです.

で,どのようにジャンクかというと,もう針がテンであさっての方向を向いてしまっていて,動きもゴリゴリ動くというもの.こりゃどうやって直していいかどうかもわからないわけで,ぜんぜんだめですわい...とあきらめて恒例のしばらく放置.そうこうするうちKawasakiの他車種ではありますが,ちょうど同じ220km/hメーターが出品されました.それもジャンク.残念ながらそれは盤が破損していて,針も無くなっているものでした.これの心棒がちゃんと動くものであったなら,これまた恒例の2コ1が出来るのにな〜なんて思いながらオークションを眺めていたら知らず知らずのうちにオークション終了間際に入札してしまっている自分がおりました.っつーか,かなり計画的犯行のような気もする...

さて,そんなこんなで新たに入手した220km/hメーター.使える部分もはっきりとわからないのに入手してしまったのは,手持ちのメーターをどうしても生かしたかったからなんですが,そもそも220km/hなんてはっきりしない速度のメーターがそんなに多くはないので,出品の車種名は違っても,中身は流用できるものに違いないと踏んだからです.それに割れた盤の書体やレイアウトもどう見ても400Fの物としか思えない感じだったので...実際到着したものを見ると確実にGPz400Fのものと同じで,出品者が間違えて車名を入れてしまったものと推測できました.ということで,今回のトピックは成功したとしても他車流用ではなく単なる2コ1ということになります.

肝心の新たに到着したメーターですが,盤は割れて針も無くなっていますが,心棒は曲がりもなくスムースには動くようです.メーターギアに自作の専用シャフトを差し込んで回してみると針が微妙に動きますのでメーターの機能はほぼ問題なさそう.距離計も動きますので問題は針と盤だけということになります.2コ1敢行です.

まず新たなメーターのほうは割れた盤をはずし,もともと持っていたメーターのほうは針をマイナスドライバー2ケ使いで抜き,盤を移植します.

盤まで交換が出来たらあとは針を入れるだけなのですが,この針はちゃんとした表示が出来るようにその取り付け角度を調整しなければいけません.そんなのに何の対策もせずにこの作業を進めたのではなく,この時点でちゃんと対応策については検討済.

といっても完璧なものではなく,その対策はかなり冒険志向の強いものです.スピードメーターの針はばねで駆動されている心棒に任意の角度に取り付けることが出来るので,この角度を実際その速度まで上げて調整しなくてはいけません.大体ばねの特性が同じであれば,2つのスピードであわせればほぼ問題なくなります.しかしその速度を出すのをどうするかと,その速度をどうやって割り出すかが問題になります.

まずその速度を出すのはボリューム付の適当な速度,トルクの出せるDCモーターでもあればよいのですが,今回はこれに抜擢されたのが鉄道模型Nゲージのパワーパック.これならボリュームもあるし,かなりお手軽にDCモーターを駆動できます.DCモーターは以前ジャンクから部品取りで入手したものです.

さて一つ目の課題がクリアできそうになったところで,2ケ目のどうやって速度を割り出すか?です.これは正常に動作しているメーターを使うことにします.まず正常に動作している(と思われる)車体についているGPz400Fのメーターを持ってきて,これのメーターギアに例のシャフトを突っ込んで,熱収縮チューブで連結してモーターを回します.モーターの回転数を徐々に上げて行き,ちょうど40km/hと100km/hをさしたときのパワーパックのボリューム設定位置をマークしておきます.熱収縮チューブでしか固定していないので,軸心がずれた位置で回していると負荷が高くなって正確な回転数が出なくなりますので,ここは回転数が安定して出るように細心の注意が必要です.あとは新しいメーターに針を仮付けして,それぞれの位置で40,100km/hを刺す方向を見つけて本格的に圧入するだけです.

で,せっかく出来上がったフルスケールメーターですが車体から取り外したメーターと入れ替えはせず,そのまんまです.というのもそんな速度出すはずもないし,昔のノスタルジーを感じようということで始めた企画でもあり,メーターの見栄えが違うのはあんまり好ましくないということで,今回は不採用にしました.結局2コ1の元メーター2つの落札金額,送料とほぼ同額で売っぱらってしまいましたが,よくよく考えると1ケ目のジャンクのフルスケールメーターを入手した時点でかなり無駄遣いをしてしまっていて,金額的には痛手にはなりませんでしたが反省点を残したメーターのトピックなのでありました.

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