フォークの空気圧,油面調整(その1)

前回試運転直前まで行っておきながら,その試運転結果を報告しないあたり,感の鋭い人はもうお分かりかと思いますが,つまるところうまく行かなかったのです.作業終了とともに試運転ということで元気良くN氏のおうちまでGPz400Fを見せに意気揚々と出かけたのですが,その途中でもうすでにいやな予感が.意図せずサスペンションがフルボトムしてしまったポイントで,フロントに少しいやな感触がありました.音はほとんど聞こえませんでしたが,どうもハンドルを切った分左右に何かが擦れるような感触.

N氏宅についてFフェンダーを見ると,前回よりも30mm程度高い位置にまた新しい傷が...補修したばっかりなのに〜!それでもN氏に見せたいばっかりに呼び鈴を押して呼び出すあたり恥知らずというかはた迷惑というか...N氏にも見てもらいましたが私が車体にまたがった状態で,すでにオイルクーラーとフェンダーの距離が約30mm程度になってしまっているようです.確かにメインスタンドを掛けているときはそんなに目立たないんですが,サイドスタンドにすると車体の重量がフロントに多く掛かるので,その状態での当該距離は約50mmといったところ.サイドスタンドを掛けた時の車体の寝方もFサスペンションが必要以上に沈むのが影響して少し足りないような感じ.メカ的なフルボトム状態でオイルクーラーが当たるのは確かにあまり良いことではないのですが,オイルクーラーをこれ以上上に上げることはできませんし,やっぱりサスペンションを正常な状態にするのが先決と考えました.

まず,何が異常なのかを明らかにしなければいけません.オイルクーラーとFフェンダーの距離が短いのは突き出しが大きいのかな?なんて思いひとまず確認してみましたが,とりあえずそんな組み付けミスはしていないようです.次にチェックしたのはエアアシスト部分の圧力です.で,その結果はエア圧が全然掛かっていないというものでした.一応エアバルブに自転車用の空気入れを繋げてエアを入れていきましたが,どうもトップブリッジ周辺でシューシューと漏れています.う〜む,こりゃあかんわ.

実際フォークを組み込んだ段階でエアーは入れておいたのですが,その空気入れの精度の悪いゲージを見ながら入れて,その後のエア圧チェックは行っていなかったので,これがいけないんでしょう.それにしても漏れるのはなぜか?と考えなければいけません.WEBをいろいろ調べ上げると,空冷GPzの250を除くあらゆる排気量においてここは純正の状態で乗り続けている人はかなりな確率でエア漏れを経験しているところのようです.

ということで,ここのシールであるOリングを2ケ,あとは左右の接続管の内側の4ケのOリングをまたまた新品購入.最近このような小口注文を繰り返しているので,とっても送料がもったいない感じがするのですが今回は幸いにもメール便発送がお願いできるサイズだったので,送料はかなり節約できました.それでもこんな小口注文にならないよう先読みしつつ部品を頼みたいものだなと反省する私です.

Oリングが到着したら次の週末に早速作業です.まずフロントフォークトップを開け,例の取り出しにくいフォークキャップを取り出します.マフラーの下に算木をはさんでジャッキをあてがいながらの作業で,フォーク単体の時よりはかなりスムースにキャップを取り出すのは完了.Oリングを外してみたところ,新品と比べてもそんなに伸びたりつぶれたり,傷が付いたりしている感じではありませんが,一応交換してみます.交換して嵌めてみると,どう入れてもそのOリングとインナーチューブの内径がしっかりあたっている感じにはなりません.もう少し奥に押し込むと,そこにテーパの受け面があるようで,しっかりとシールできそうなんですが,キャップを入れてハンドルをつけてからフォークトップのネジを締めると隙間がある様子.案の定エアを入れても漏れてきます.左右やってみても結果は同じで,このOリングかちゃんと利いていないから漏れているのが明らかな感じ.

設計どおりならば利くはずのOリングが利かない理由というのが,どうもわかりませんが,良く考えるとこのフォークはGPz400F-U用ということで購入したフォークのような気がします.ということはこのフォークトップ周りの部品が少し400FとF-Uで違うのかな?といってもF-Uのパーツリストは持っていないので確認のしようもありません.

ということで,どうやって解決しようということですが,ひとまずキャップとトップのネジの間にワッシャを挟むことにしました.そんな径の大きな適当なワッシャがあるかどうかというとこですが,実はそんなものが手持ちにありました.以前外装の取り付けに関してゴムブッシュの大きいのを締め付けても段違いにならないように購入したM8用の大径ワッシャがほぼ未使用のまんまおいてありまして,それを今回は使用することにしました.入れすぎてOリングを破損してはいけないので,1枚入れては組んでを繰り返して最適な枚数を見つけていきます.どうやら2枚まで入れると左右ともエアが漏れない状態になり,このワッシャをかます戦法で,なんとかエア漏れをクリアできそうです.

せっかく購入した接続管の4つのOリングですが,これは交換しなくてもエア漏れがもともとないみたいなので今回は交換せずにいきます.しかしながら,ここでは作業そのものは終了にはなりません.Fフェンダーを2度も傷物にしているのでここは再発されてはいけないのです.ということで次回にそこら辺のまとめをやってしまいましょう.

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