フォークの空気圧,油面調整(その2)

さて,フォークトップの気密がなんとか保てるようになったので,0.5気圧程度掛けてやればある程度車体が持ち上がってくるようになったわけですが,結局エアだけではフルボトム位置はあんまり変わらないので,これを何とかしなければいけません.なんせオイルクーラーはフロントカウルとの隙間ギリギリまで高めに固定しているわけで,これで当たるようであれば,もうオイルクーラーをゼファー以外の流用に切り替えるか,小さい割に高価な400Fの純正にするかという選択をせねばなりません.そんなことはまた新たな手間と,新たなトラブルを生む可能性も高いのでやめといたほうが良いでしょう.

ここで何をするかですが,フォークオイルを多めに入れることにしました.といっても容量にして20ccだけです.30ccというと大体油面で5mmといったところです.これ以上多く入れてしまうとフォークの動き自体ががちがちになってしまいそうなのですが,そのギリギリを狙って,気持ちフルボトム位置を高く設定してやることにしました.

せっかくエアを入れて確認までしたフォークトップですが再びばらし,フォークオイルを計量して注いでいきます.キャップを再び取り付け,とりあえず左右この作業を繰り返します.最後に再びエアを充填してエア漏れをチェック.ワッシャをはさんだままなので問題ないはずなんですが,ここらへんは完璧を期するために1日時間を置き,再度エア圧をチェックするという念の入れようです.一応翌日の朝にもエア圧が低下していないのが確認できたら,車体がちゃんと上がってきたかを確認します.

サイドスタンドで車体を立てた場合の左右のビフォー・アフター写真を比較するとかなり車体が上がってオイルクーラーとFフェンダーの隙間が3倍近くに広がっているのがわかると思います.一人作業をしているので,自分がまたがったときの高さははっきりとはわかりませんが,同じく以前より3倍近くの開きになっているようです.フロントブレーキを握ってFフォークを沈ませたときのストロークですが以前に比べるとかなり固めの印象です.

これで大丈夫かな?ということでひとまず試運転.またFフェンダーとヒットしてしまうとショックなので,まだFフェンダーは傷が付いたまんまです.いつもの試運転コースで下り坂のブラインドコーナーのブレーキングをかなりきつめに掛けてみます.農道の橋を渡るときに超える大き目のギャップもいつもより速度を殺さずに突っ込みました.フォークの沈み込みが減っていますので,今までよりはかなりフロントが硬い印象ですが,今までが柔らかすぎたのもあって,感触としては少々固めといったレベルでしょうか?実走行においては不具合は感じません.

試運転終了後は車体の前を覗き込んでFフェンダーに新しい傷が付いていないかを確認.見事に古傷のみであるのが確認できて,これでなんとかFフォークの問題はクリアできたみたいです.

さて,問題解決ということで再びというか3度目のFフェンダーの補修と塗装です.まあさぞかしタイソウそうに書いていますが,所詮部分補修ですので塗装を新たに剥ぐことは無く,傷の周りを脱脂,整形してからパテ埋め→部分サフェイサー→部分塗装で終了.これがまたFフェンダーを取り付けるのはFフォークの間を少し狭く変形させて入れ込まなければいけないのですが,前回塗装してすぐに取り付け作業をしたら,Fフォークと擦れたところの塗装が少しはがれてしまいましたので,今回は塗装してから完全乾燥させて車体に取り付けました.

というわけで車検後の地味なトピックの割には時間が掛かってしまったのでした.

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