フロントフォークレストア(その1)

前回のカウル関連でどうしてもやってしまいたくなってしまったのがフロントフォークです.だって写真からもありありとわかるように,フォークトップなどに目立つ錆が出ていて,それが雰囲気を台無しにしているからです.そんなフォークですが,フロント周りは前述のように良否あれど都合3セットを入手済み.取り付けてあるのはその中でももっともインナーの錆が多く,絶対に使用しないだろうなと踏んだセットです.

それに対して多少の錆はあれど,その中でもっとも上質な1セットを今回用います.物はGPz400F-Uのもので,さすがネイキッドはフォークの清掃もしやすいらしく400Fに比べると400F-Uのほうが綺麗なフォークセットが出てくる可能性が高いようです.シール類は既にオーダーして入手済み.ということで次の週末に作業開始です.

さて,フォークを外すわけですからまず前輪を揚げてしまわなければいけません.で,いつものようにジャッキをかませる前にフロント周りのネジを緩めます.アクスル,ブレーキキャリパーなどはこの時をあらかじめ想定していたので以前取り付けたときにそんなに硬く締めこまなかったのですが,三又のネジは今回はじめて緩めますので,車体を上げてからでは緩めにくいこともあるわけです.でもカウルがあるのでやっぱり緩めにくいところがご愛嬌.

一通りネジが緩んだらエンジン下に噛まし,揚げていきます,揚げていきます,揚げ?あれれれ?メインスタンドが片方だけ揚がってきちゃう.これじゃ転倒するがな!フロント側が重いのか,エンジンの前のほうをジャッキアップしているにもかかわらず,フロントタイヤよりも先にメインスタンドが持ち上がるなんて.

そういえば昔400Fに乗っていた頃はかなりフロントが重い印象があって,人のバイクに乗ったときやニンジャへ乗り換えたときに少し違和感を感じたほどでした.乗り方も究極の後ろのりでしたし,ワインディングでの車体の曲げ方なんていうのは将によっこらしょっという感じでした.その乗り味には独特のものがあってある意味意思を持って曲げるテイストに満ちたものでありました.それはそれで私にとっては心地よいものであったので特に悪い印象というわけではないのですが...

しかし今回は悪いというか困ったというか.どうやってフロントを浮かせようか本当に悩む局面を迎えることになってしまったのです.で,ちょうどこれに合うウェイトを探していたのですが,ちょうど有りましたがな!車のホイールが.ということで一旦取り付けたテール周りを外してその上にホイールを乗せ,再びエンジン下をジャッキアップ.で,見事フロントが浮き上がりました.実のところ今までこれほどフロントを浮かせるのに手間のかかったモデルはありません.奇しくも昔乗っていた400Fがこんな秘め事を隠していたとは.感慨無量でございます.

さて,フロントタイヤが浮いたところで,ブレーキキャリパを外し,アクスルを抜きホイール除去.三又はそのままにしようかなと思ったのですが,以前取り付けたときにステムベアリングのグリスアップを結構いい加減にやってしまったことを思い出して,今回一緒に3つ又も取り外すことにしました.ハンドルを外し,トップブリッジのネジを緩めたら,フォークをするする〜と片方ずつ抜いていきます.

さて,フォークが抜けたらあとはシール交換です.といってもフォークキャップを取って,フォークトップが見えた瞬間に少し不安が.なんとフォークトップの留めがどう見ても今までやってきたものと違って,ネジを回す穴などがまったく見当たらないのです.う〜む,これはどうしたもんか?ということでものをしげしげと眺めてみると,どうやら意外に簡単に抜けそう.

さて,長々と来てしまったので,今回も続くのでありました.

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