キーを1本にする(2)

さてせっかく完成したキーセットを車体に付けない訳にはいきません.早速作業です.

まず一番めんどくさいメインキーから.トップブリッジカバー,メーターを外し下からキーシリンダーを止めているネジを外します.一応特殊ネジにしているので,カウルがついた状態では工具の長さが短く,えらく回しづらかったですがなんとか外れました.組付けも然りなので今回は端折ります.キーがちゃんと回せて,ON/OFFとハンドルロックがかかるかを確認したら次に行きましょう.

タンクキャップはネジを中に落とさないよう細心の注意を払えばいいだけなのでこれも割愛します.問題という訳ではありませんが,後ろの2つはテールカウルを外してからでないと交換できないのでちょっと面倒です.ここは面倒ついでに他の作業を入れ込んでしまいます.元々このテールカウルは結構見栄えが悪く,前々からなんとかしなきゃと思っていたのです.

どこがダメかというと,それは主にグラブバーの直下のシルバーの部分.ここはデッカイ指輪をしたお姉ちゃんなんかを後ろに乗せると,指輪でガシガシやられて一溜まりもないところです.案の定私の車体のテールカウルもその攻撃に遭いガシガシに塗装が剥がれています.これはテールカウルの質にあんまりこだわらず入手に走ったからですが,どうもこのテールカウルのいけて無さが車体全体の雰囲気を悪くしているように思います.

といっても今回はこれを全塗装するのではなく,シルバーの部分のみを塗装します.だって側面にあるデカールのエンジ色の部分の塗料って似た色さえも全く見つからないんだもの.これはタンクの時に全塗装したいところをこの部分の 取り外してすぐに脱脂,乾燥してマスキング.シルバー塗装したら4層クリアと重ね塗り.30分乾燥させたらマスキングを剥がして早々にゴムブッシュを取り付けて行きます.さすがに車体に取り付けたのはこれから1時間程度後ですが時間にしてトータル2時間の早業.っつーか手抜き業.

さて平行してテールカウルの手抜き作業の間に左右のキーシリンダーを取り付けておきましたので,キーそのものの出来上がりはこの時点で確認しました.一本のキーで開閉できることが並々ならぬ苦労の後ではとても価値のあることのように感じます.次にそのテールカウルを車体に取り付けるのですが,あまりの早業(手抜き)のおかげで,まるで腫れものに触るかのように作業を進めます.まだ塗装も半乾きであり,ちょっと何かが触れるだけで傷ものになってしまうからなんですが,よく考えたらこんな作業は明日に回してもいい筈.しかしここをごり押ししてしまうのは単にキーシリンダーを早く入れ替えて,一本の鍵で開け締め出来ることを確認して悦に入りたいが為に他なりません.

日ごろつまらないこだわりで全てを台無しにしてしまう経験が山のようにあるクセに,こんなことやってしまっている私に既に自分がイヤになっていたりします.でも,いつになく慎重な作業の甲斐もあって無事にテールカウルが付きました.この後はどうせしばらく養生しなきゃいけないので危険を顧みずかなり急いだにもかかわらず,実際はすぐに試運転が出来なかったりするのです.

ということで次の日になってから試運転です.一本にキーがなったとはいえ実際走り出すまでに必要なのはメインキーだけなので,あいにくそのメリットはすぐには感じられません.しばらく試運転コースを走って見ましたが,結局のところキーのじゃらじゃら音は全くおさまっていません.それもその筈,キーの本数はビフォーアフターで4本から3本になっただけ.顕著な効果を期待するほうが無理っていうもんです. 結局やったことの手間の割にほとんど効果がなかったあたり,自己満足に浸れたのだけが唯一の効果と言えなくもないですね.

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