ピックアップコイル関連(その1)

今回はスプロケットに続いての難題です.GPz400Fは点火系についてはトランジスタ点火にはなっているのですが,ゼファーのそれとは違うシステムになっています.具体的にはパルシングセンサが400Fは2ケ,ゼファーは1ケになっています.ゼファーはパルシングローターの爪が3本あって1,4と2,3番の点火時期を1ケのセンサーで検知しているわけです.7年の歳月は電装系にも徐々に進歩をもたらしているという良い見本みたいなものですが,400Fにゼファーのエンジンを載せようという不届き者にはこれが面倒な課題としてのっかかって来るわけです.

まあメーカーサイドからするとそらみたことかという感じですが,組んでしまってからこんなところに気が付いているわけで,車体に組み込んだハーネスのパルシングコイル向けのコネクタは4ピン.それに対してエンジンから伸びるコネクタは2ピン.形状だけならまだしもピン数の違いはどうしようもないので,何かしらの対策を講じなければいけません.

そもそもここまでかなり無神経すぎるほどいろんなことに気を掛けずにやってきてしまったので,そのしわ寄せなのかもしれませんが,そうなったらかなりヤケ気味にいろんな対策を検討してみたりしました.まず

・イグナイタのみゼファーにする.

1ケのパルシングセンサーからの信号をどうやって受け取るかですが,まずそのためにはイグナイタをゼファーのものにしなければいけません.イグナイタの配線は400Fとゼファーではかなり違うので,結局その先のハーネスを組み替えるか中継配線を入れて点火系の部分のみゼファーにすればよいと考えました.しかしゼファーはスピードリミッターがついていて根本的に400fとは配線の数も違いますし,苦労して手に入れた400F(A3),ゼファーそれぞれ配線図と散々にらめっこしましたが,どうもうちの400FハーネスはA2のもののようでA3のそれにはある整流器の配線が無く,ゼファーのものと組み替えるのはかなり面倒そうです.やって出来ないことはないのですが,トライ&エラーを繰り返さないと無理そう.だたでさえ電装に関しては手間が生じているのであやしいところだらけなところにそんなことをして他の電装部品を壊しでもしたら泣くに泣けません.ということでこれはあきらめます.次は

・ハーネスごとゼファーにする.

これは結構簡単そうに見えて実は厄介です.私としてはバイクのテイストを崩さすに仕上げたい気持ちが強いので,400Fの個性的なワーニング周りの仕上がりをちゃんとしたいのです.しかしゼファーのそれというのはシンプルそのもの.実際これを両立させるためには,ハンドルスイッチをまたゼファーのものに戻し,ワーニング関係のサブハーネスを作るといった手間が生じます.実際多数あるこれらのワーニングの配線を全て自分で設計し,自作するのはかなりな技術と時間を要することでしょう.また,それらは実際完成した後,もし電装系でトラブルが出たときのトラブルシュートを難しくさせますし,どう考えても得策とは思えませんでした.最後は

・400Fのパルシングセンサー,パルシングローターを入手する.

です.これは改造などはありませんが,如何せんこんな出品は皆無.だって,ただでさえ400Fのエンジンが少ないのにその部品単体,それもこんな隙間商品なんて誰が単体で出品するでしょうか?ということで3番目の線をほとんどあきらめ,まず1番目をやる方針で心を決めてひとまず設計を進めました.ほんとうはA1かA2の配線図があればよろしいんでしょうが,サービスマニュアルは高いし,A2とかのユーザーズマニュアルも全然手に入る気配がありません.あるのはA3用のユーザーズマニュアルのみ.結構高額でeBAYで入手したヘインズの空冷ZX400,500,550系の総合マニュアルですが,これにはあいにく550Fのものしか配線図がなく,それも整流回路ありのもの.スピードリミッターについてはこの部分で無効化してしまえばよいのですが,やっぱり配線図で整流回路に入っている部分がその先でどこへ行っているかとたどってもゼファーと400Fでは全く違うところに行っており,これをどうやって組めばよいのやら...

と,いうところでそろそろ長いので今回はここまで.

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