組もうと心に決めたのに,実際部品やベース車が何も手元にないのはほぼはじめてのことです.今までは組もうと思う前に落札しちゃった〜なんてのが多くって,保管場所がなくなってはじめて困窮して組立て開始というのが多かったのです.まあ既にアップしてあるいろいろな製作記の中では,順を踏んで進めているように書いてありますが,実はそんなどたばたが隠れているのですね.それに比して今回は組もうという気持ちが先走っているところから考えると明らかな違いであると感じます.
実際ベース車ということで探していたのですが,天邪鬼な私のことですから,やはり一度エンジンとフレームをくっつける作業を経験しないと納得できません.したがって,軽レストアのベース車では納得できないのです.そうなると3つの選択肢から選ばざるを得ません.
まあ(1),(2)は比較的出品の頻度も高いので,あくまでもその後かかるであろう手間と自己満足性をもとに吟味して,いろいろな候補を入札せずに流すこと数ヶ月.どうも気に入ったものがでないのです.書無し車体は安いには安いのですが,どうも取りにいける距離圏内の出品がありません.どうもそういった類の車体は農家の納屋なんかに長期放置されているケースが多いのでしょうが,どうも千葉,埼玉,茨城南部と場所を限定するとことごとく出てこないのです.さしずめ旧車会のみなさんが首都圏に近いところはごっそりと持っていっているのかもしれません.また,圏内にあったとしても族車仕様になってしまっているものもあり,これらはどう見ても再生不可能なものが多いのです.まあもちろん族車を作るならいいベースになるんでしょうが,私の目指すものとは明らかにベクトルが違うので...
特に400Fはタンクが弱いらしく,タンクの下回りに穴が空いているものが多いようです.まあ,シートとの当たり面も塗装がすぐにはがれてきてしまいますし,タンクキャップも古いタイプなので,雨天放置車なんかはニンジャより水が入りやすいんでしょうね.また,エンジンの塗装も弱くて,カバー類が真っ白に腐食していたりします.
というわけで,なかなか良い玉にめぐり合わない状況が長く続き,都合約1年が経過しておりました.まあ不定期ながら400Fの部品取り車やフレームを徘徊しながら見ていたのですが,フレームのところに千葉からの出品が.エンジンはないのですが,外装の一部や,足回りが丸まんま付いているフレームで,ハーネスなどもとりあえずあるようです.どうもゼファーのエンジンに乗せ換えようとして頓挫したようで,おまけとしてゼファーの書無しフレームもエンジンごと付いてくるというもの.こりゃ場所の心配をしなければいけないので私にはことごとく不適な商品だったのですが,ゼファーのエンジンを載せようとして頓挫というのがどうも私の心の琴線を刺激します.
ところでゼファーというのはもちろん一般的には400Fの後継といわれています.実際私はそうとは思っていなかったのですが,エンジンはZX400AEという型番であり,400Fと共通.しかも90年代の輸出モデルの400Fはゼファーのエンジンを積んでモデル末期まで出荷されていたという事実があるのです.まあ,電装系の一部を除いて互換が利くということで,ゼファーに400Fのエンジンを載せて馬力アップをねらうという方も多くいたようですが,車体としての耐久性を考慮すれば,ゼファーのエンジンを400Fに載せるのはわかりますが,古い400Fのエンジンをわざわざ新しいゼファーのフレームに載せるというのも変な感じがします.
ということで話は戻りますが,このオークション,入札するか否か?とても悩むところなのでした.