タンク関連

外装の作業の中には今回タンクは含まれていませんでしたが,タンクもしっかりと機能部品としての作業はあるのです.これほどの低年式車であればタンクそのものが内側の錆もなく,漏れも無いというものがあった時点でかなり奇跡的なところに来て,今回の入手したタンクはなかなかな外観であるタンクなのですが,あいにく下回りのパーツは付いていません.一応これとは別に車体と一緒に入手したパープルラメ入り塗装のタンクには下回りが付いてきているので,今回これらを使用することにします.まあこれらはタンクの程度もさることながら,当然のごとく手を入れてやらなければいけないわけです.

ということで下回りパーツの清掃,レストアのために必要なパッキン類など一揃いを純正新品で購入.ここらへんはさすがにまだ入手可能であったということで胸をなでおろしつつ到着を待ちました.それと同時にコックとセンサをそのパープルラメ入り塗装のタンク(←結構このフレーズ気に入ってたりして)から取り外し,清掃なんかを始めてしまったりします.

コックの程度の確認ですが,これはもう今までで一番ひどい感じというレベルではないですが,なかなかな程度です.というのはガソリンが腐ってタール状に詰まってしまっているほどでもないのですが,ほとんどのパッキンが破断,収縮,ひび割れしてしまっており,かなりな長期間使われなかったというのがありありとわかります.余りにもひどいので,もう1式コックASSYを調達しようとも考えましたが,ここは今までのように忍耐が足らずいらない部品が増えてしまうことを避けるため我慢我慢.

ひとまず新たな部品が入荷したら早速作業です.コックについては掃除済みなので結構さささっと作業が進みます.摺動部分のパッキンについては少しオイルを染ませてセットしていきなり摺動させて面に傷が入らないようにしておきます.そんな感じでコックのほうは終了.

お次はセンサのほうですが,こっちのパッキンは結構すごいことになっています.ガソリンのせいでパッキン自体が収縮して,ネジの通る穴がティアドロップ形状に変形しています.また,しこたま硬化しているところに加えて内周に沿って錆が固着しています.ここに錆がついているということはその長年くっついてきたパープルラメ入り塗装のタンクの内部は相当ひどいことになっているということです.あ〜早いうちに見切りつけて他のタンク購入してよかったわ〜.と,感慨にふけるのも程ほどにして,この錆の影響が他にあるのでそこを対応しなければいけません.それはコックの根元部分.この内周に当たる部分がかなり錆びてしまっているわけで,この錆をワイヤーブラシで除去し,花咲Gで錆除去,コーティングします.乾燥したらタンクに取り付けます.

ここまでやってから想定外ですがちょっと外装としての部分に手を入れます.ひとつはシートの被る部分の塗装はげと錆.ここは昔私が乗っていたときも塗装はげが起きていたのですが,どうもシートに体重が乗った状態でタンクに当たるのでかならずシートの稜線に沿ってタンクのあたる部分の左右がはがれるわけです.そこがしばらく乗らないことによって錆ってしまい,最悪タンクに穴が開いてしまうというこの機種特有の持病のようなものです.幸いにもこのタンクは錆の程度はそんなに深くないので危機的状況とまでは行かないのですが,これをそのまま放置してしまっては先々の傷口を広げることになります.したがってコックの根元と同じように錆取りしてコーティングし,少し表面の均してシルバーでタッチアップしておきました.

あとシルバー部分にあった線傷もタッチアップ.最後にGPzシリーズの特徴でもあるタンク上のインジケータを載せてタンク周りの作業はおしまい...

のはずだったのですが,この作業をしていたらどうもブラウンメタリック部分のつやの無さが気になってきました.ということで,マスキングしてここをひとまずクリア塗装.とりあえずのお化粧ということで中々美しく仕上がりました.後々ガソリンがたれてしまうとやばいことになりますが,それはそうなったとき考えましょうということで外装関連の仕事はやらないと言い放ちつつ,最後には手を掛けてしまうあたり洞察力が無いというか無計画というか...

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