エンジンもすったもんだありましたが何とかなりそうで,一安心しながらとある小さいトピックにしかならないような些細な作業中,フロントフォークを見るとなんかフォークにリング状にごみがついているのが目に留まりました.で,このごみがオイルを含んでいたもんですから,ものの見事にフォークシールがダメになっていることがわかったわけです.
でも思い起こせばこのフォークはオイルシール,ダストシールを交換してなおかつ一度も走行していないわけで,そんな状況で漏れが発生している原因が一切わかりません.まあ素人作業ですから完全というのはないはずですが,左右そろってですからちょっとキツネにでもばかされているような気分.このような状況はシールは当然ダメになっているのですが両側が同時にごく初期からオイル漏れするということで前回のものはシール自体が初期状態から不良だった可能性があります.
また,これだけではなくフォークのほうに問題がある可能性もあります.というのも今回のフォークは両方とも摺動部に点錆があるにはあるので,これがオイル漏れの原因になっているかも?と思ったわけです.しかし再めっきに出したとしても1本2万円弱,新品なんて3万円近いですしとてもインナーを刷新することはできず,やはり中古を購入するしかない.でもここでさらに1点少し頭を悩ませる問題が.この車体はGPz400Fですが,今回は偶然気まぐれで入手したGPz550のフロントを流用しており,両側にアンチノーズがあるものになっています.GPz400Fの純正ではアンチノーズの有無がゆえにフォークについては左右でボトムケースだけでなくインナーも異なります.一方この時期GPz550のフォークASSYはかなりレアであり,めったに出品されませんし,あったとしても結構高額になります.そもそも前回は多少高額であっても錆が比較的少ないと踏んでの購入であったのですが予想に反して摺動部にも錆があったというのが敗因なんですが.
そうこういいつつも幸いにもGPz550用のフォークインナーはGPz400F,GPz400のアンチノーズ付きの左側のインナーと同じもののようなのですが,GPz400FあるいはGPz400用を左右買ったとしても片方しかアンチノーズがついていないので,このGPz550から流用したフォークの代替のためにアンチノーズがついたフォーク2本を入手する必要があるのです.悪いことにこの時期GPz400,GPz400Fのフォークの出品はほぼ左右セット.しかも程度の良いものはかなり少なく,左右のうち左のインナーの程度が良いものを結構時間をかけて探して,結局2セットを購入.それに2セットともステム付きだったりしたので在庫状態だと場所取る〜.
さて,フォークはどうにか調達したものの摺動部がそんなにきれいかというと多少今ついているものよりは良いかな?というレベル.それに上のほうにはかなりひどい錆があり,果たしてこれでいけるものか怪しい感じもします.一方のシールについては純正でないから怪しいというのがありましたが,どうもこの期に及んで純正をそのまま買うのは気持ちが悪い.ということで違う業者さんで売っているシールを購入することにしました.
交換作業はとにかく前回の反復になりますので割愛しますが,結局アウターや内容物はGPz550用の今ついているものから,インナーのみ購入したフォークセットの内,アンチノーズのついているほうを加え都合4本のフォークをばらして組直すことになり相当な手間ではありました.また新しく入手したASSYの片側はインナー上部に錆がありましたので,組付け後その錆が進行しないようにエポキシ系の金属補修材で固めて,最終的に面出しをしたりして複数日に渡る作業の末なんとか完了させることができました.一応この後1か月作業を続けがてら様子を見ていますが,漏れはないようですので原因がフォークインナーだったのかシールだったのかは結局特定できずじまいではありますが一件落着でございます.