ハンドルスイッチ

さてそろそろ電装系へと参りましょう.まずは今回ハンドルスイッチです.

今回のタネはひとまず車体についていたハンドルスイッチを流用することを基本として作業を開始します.というのもハンドルスイッチについては今回の代物は車体のやれ具合に比べてかなり良質に思えたもので,ひとまずは色あせた樹脂部品に艶消しブラックを塗ったりしてお化粧をしてみたのです.するとまあ外観はとってもきれいになりました.

でもやっぱり一か所だけどうしてもスイッチを動作させただけで何かしら修理が必要と思われる個所がありました.それはホーンとパッシングの例のシーソースイッチです.ここはスイッチの下周りについているので,雨水の影響を受けやすく,しかもスイッチのシーソーの部分に小さい鉄球が2つ入っているのでこれが錆びてしまうと最悪びた一文動かなくなるのです.実際スイッチを押してみてもストロークが極端に少なく,クリック感もありません.パッシング側については例のごとくびた一文動かなかったりします.

分解してスイッチを取り出してみたところ,雨水のインパクトは深刻でして,スイッチの筐体部分の板金はことごとく錆びています.シーソーのシャフトを止めているE型止め輪も外した時にかかった応力で破断してしまいました.なんとかして固着してしまったシャフトを抜くと,中からボロボロに錆びて破断した鉄ボールのかけらが出てきました.ということでこのスイッチそのものを修理するのはほぼ不可能.しょうがないので以前入手した海外向けのGPz550とかGPz750用の左ハンドルスイッチの在庫から部品を流用することにします.このスイッチはなんで輸入仕様かというとハザードの部分に蓋がついていてメクラになっています.ピンアサインもGPz400Fの純正とは異なります.でも比較的程度が良く,以前入手したときにスイッチのレバーそのものを流用して修理に使ったのですが,その中のスイッチ自体はちゃんとクリック感もあり,十分使えるものと判断できます.

で,このシーソースイッチはハーネスのケーブルとは直接半田付けされており,交換自体は半田ゴテでケーブルと分離したのち新しいスイッチをまた半田付けするだけになります.まあケーブル自体ハーネスのチューブが巻かれている部分を切開してたんしごと抜いてきて移植というのもあるにはあるんですが,私のスキル的にはこちらのほうが手間がかからないもんで多少あまりうまくはない半田付けではありますが,なんとかこれでテスターを当てて導通の確認も取れ,しっかりクリック感も確保できてひとまず満足.

せっかくテスターを出してきたので,他の導通も確認してみたところ,右側のライトのON,OFFのスイッチがどうも接触が悪いのか利きません.こちらも分解してみたところ単に油脂が接点の上に載っていて導通が不安定になっているようでした.おそらくクリック感を出すために入れてある銅板のところに入っているグリースが接点側に回ってきたのか,一度中途半端にばらして,その時に適当に隙間にグリースを吹いてしまったのか,あまりにも時間が経過しており真因の追求にまでは至りませんでしたが,今回とにかくすべてのハンドルスイッチの機能は確認できたということになります.あとはグリップですが,何が原因かわかりませんがこの車体についている左のグリップはなぜか貫通型になっていて少し長さが短いようです.デザインは純正に近いのでもしかしたら純正が経年劣化で縮んでしまい貫通しているようになったのかも知れませんが,このままではいやなので,ちゃんと非貫通になっているグリップをアクセル側と同時に入手して今回はそれを使うことにしました.

ということで電装系の第一弾ハンドルスイッチが完了でございます.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT