火入れ

マフラーもついたので,そろそろ火入れ準備を進めようと思います.まずバッテリーよりも先にタンクを載せるのが私の場合,250を除く空冷GPzシリーズのセオリーです.というのもタンクにはインジケーターがあり,燃料系,オイル,バッテリー,スタンドなどのワーニング機能があります.これらはバッテリーをつないでもインジケーターがない場合は機能も確認できませんし,実際このインジケーターがないおかげで火入れができないなんてこともありうるからです.

といういうことでタンクの下周りをまずやっていきます.今回ガソリンコックとフューエルセンサーはある程度良質なものを入手できたので,今回ゴム類を一そろい購入して入れ替えます.もう30年以上の車体になってくるとこういったガソリンにさらされるパーツはなかなか良いものがないんですよね.作業自体は交換した後取り付けて,ガソリンを入れてコックがリザーブとONでで漏れがないこと.PREの位置でちゃんと出ること,あとほかにガソリン漏れがないことを確認して車体に搭載.

で,次は電源.今回もバッテリは中国製のやつ.今まで何度も購入しているものなのでそれなりの性能は実証済.一応液を入れた後補充電をして車体に搭載しました.さて,イグニッションをONにしてまず電装系の確認.いきなり下記の不具合が出てきました.

・ウィンカーつかない
・ハザードも同じ
・ヘッドライトはハイビームしかつかない

でもブレーキランプはつくし,ホーンはなるので,電圧が低いとか根本原因ではないと思われます.一応ヒューズボックスを確認しましたが3本ともちゃんと切れておらず問題はありませんでしたまた.ウィンカーやハザードはリレーの可能性が高いですし,ヘッドライトはひとまずハイビームはつくということであれば,始動には問題ないだろうということで今回,この状態で火入れすることにしました.で,多少緊張しながらクラッチレバーを握りながらセルボタンを回しますと,キュッっと一時セルモーターは動いたのですが,そのあと一向に回らなくなってしまいました.

なんじゃ?こりゃと思いつつ,ハンドルスイッチを分解してセルスイッチを見てみました.スイッチが押された先に接触する板が少し曲がっていたので補正してみましたが、セルはそこからは一向に回りません。他にもいろいろ電装を調べましたが,ちゃんとセルモーターにもセルモーターリレーにも正しく電圧がかかっており,どうもエンジンが回らない原因がエンジンの内部にある様子.

ひとまずジェネレータ―側のカバーをあけて,クランクを回してみましたが1/4回転ぐらいしか可動部がなく,そこから先は正逆両方向ともに一切動きません.ということで考えられるのは

・ヘッド周りでバルブが飛んでいる
・シリンダーとピストンの間で固着まではいかないまでもかじりがある
・クラッチの主動側のギアが欠けている
・クランクシャフトが曲がっていたりする?

などが考えられます.しかしそれらすべてが車体としてほぼ出来上がった今現在からすると想像を絶する手間を必要とします.久しぶりに軽い眩暈を覚えながらその日の作業は終了.さて,どうしたものやら.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT