吸気系をなんとかする(その1)

エンジンとエアクリーナーボックスるがフレームに載ったら,できるだけエンジンの吸気ポートに布を詰めておくなどしても中にいろいろ入ってしまうかもしれませんので,早めに蓋をしたくなります.ということでキャブレターが必要になります.幸いにもこの車体にはキャブレターがついてきていましたので,それを荷物の山のなかから掘り出してきました.

で,このweb表題はなんとかするにはなっていますが,いきなりなんともできないような状況であることが判明しました. まず写真のように吸気側のポートが見事なまでに腐食.エアクリーナボックスはついていたし,上にタンクもちゃんと載っていたにも関わらずサイドスタンドをかけると上にくる4番の入り口が特にひどく,よっぽどひどい状態で風雨にさらされ,硬化,変形したインシュレーターとの隙間からの水でここまでの腐食になったと思われます.他にも

・バタフライバルブが動かない
・チョークが動かない
・パイロットスクリューが4本中3本回らない
・スロットルバルブが動かない
・フロートバルブはすべて抜けてこない
・フロート室は2つがべとべとでタール完全硬化で固着

といった様相で,とてもこれを種にしてキャブレターのレストアを敢行する気持ちにはなれません.したがってそれなりに使えそうなキャブレターを入手するのですが,これが焦って入手するとかなり高額になってしまいそうで,慎重に選ばなければいけません.したがってキャブレターについてはいきなりなんともならない結果となりましたが,とにかく入手に動くことにします.

一方でエアクリーナーボックス側,インシュレーターは完全硬化のため新品に交換です.引き続きその中身ですが,エアフィルターを取り外しましたが,いきなりこんな状態です.この状態,別にスポンジ類がボロボロ落ちてこうなったわけではなく,外す前からこんな状況なのです.どうもガソリンがここまで入り込んで,溶剤効果でスポンジをここまで溶かしてしまったようです.一体何があったんでしょうね,この車体.

ということでいつものように難燃性のフィルタ素材を使っていつものように高効率エアフィルタ(ほんまかいな)の自作に踏み切りました.まあ変な型はしていないので,材料の切り出し,フィッティングも比較的楽ですし,接着後の養生も特殊なことをせずにしっかりと接着できました.出来上がりもちゃんと清掃してフレーム部分を流用していますので,あの上の写真の状態からすれば上出来です.よく考えたら,このエアフィルタって87年ぐらいに純正部品がこの板金製からプラスチック製に変わったはずです.したがって86年の車体でしたから一度もこのエアフィルタは交換されていない可能性が高いといえます.すると想像していた通り走行距離の極めて短い超長期放置車ということになります.まあ,そんなですから何が起こっていても不思議ではないんですね.ははは.

さて,エアフィルタやらほかにもいろいろやっている間になんとか予算少しオーバーでキャブレターが入手できました.可動部は問題なく動きますし,変な腐食はありません.フロート室内もきれいなもんでして,開けてみてこの写真の状態.あ〜綺麗!元のキャブレターのフロート室は絶句するような状況でしたので,このような状況が対比として素晴らしくきれいに見えてしまうほどなのです.ということで次回はこのキャブをなんとかしていきましょう.

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