リア周り(リアホイール,タイヤ,ブレーキ)

前回キーセットの話題だったのですが予期せずフレームを入手してしまいまして,そのフレームが2階のベランダにデンと鎮座している様子をかみさんが洗濯物を干す度に見て機嫌が悪くなるのが精神的に耐えがたいストレスになってきました.したがってこの車体はいち早く組み立てる必要が出てきたということになります.

事情が変わったということで,いつもはあんまり組立前にはやらないことに取り掛かりましょう.といっても実はこの車体ならではというわけではないので,そこらへんを説明しておきましょう.

まず車体をくみ上げるからにはできるだけその後の工程を省略できるように勧めたいもの.この車体,タイヤは前後完全に硬化しており,リアはエアも入っていないような状況.従ってタイヤ交換を車体組上げのあとに行うことになると手間がかかるということになります.そこでリアタイヤについては特段後でホイールを嵌め直す事情がないということとエアが抜けきっているため車体を組みあげた後で取り回しに苦労するものいやということで先に交換してしまうことにしました.でも今まで私にとって主流であった中古タイヤは110/90-18のサイズともなるとそう簡単に上弾にありつけないご時世です.当時同時進行というわけではないのですが,先行して進めていた車体(写真のアドレスを見るとバレちゃいますが)のリアタイヤと同じであったために送料節約のため2本同時落札して同梱発送してもらったのです.

で,その到着前にホイールの塗装をやってしまいました.色は以前のGPz400の時の少し黄色がかったゴールドをセレクト.この車体の場合は純正色のままだったので,リムはアルミの地のまんま.その内側の黒い部分を残しマスキングして塗装を完了させました.まあ一度やっていることなのでフロント,リアともに進めましたが,それぞれリムのアルミ地の腐食を取るのが結構大変だったりしましたが塗装自体はかなり完璧に近いのではないでしょうか?クリア層も今回は厚塗りしたので,耐久性も期待できます.

一方,2本オーダーしたタイヤの到着次第,交換作業を行います.同じサイズのタイヤということで2本同時進行なのでとっても効率が良く,すいすいと作業が進みましたが,さすがに硬化しまくったタイヤをリムから外すのは結構大変ではありました.

エアを入れ,ビードをバンバンと上げて,エアを再度1.0kgfぐらいまで入れて記念写真です.リムを磨いてゴールド塗装をして,タイヤを替えたらまるで新品のような仕上がりになりました.まあ確かにほとんど表面に現れるところは仕上げられているか交換されているかなので当たり前っちゃー当たり前なんですが.

タイヤ交換などが完了してもまだ取り付ける車体はないので,塗装部分の養生もかねてホイールはこのまんま放置となります.これだけでは少し寂しいのでリア周りで1件トピック紹介しておきましょうかね.というのはリアブレーキマスタです.この車体のリアブレーキマスタ,固着してびくともしないので,それを今回何とかしたいのです.加えて前回のGPz400Fの時も触れましたが,このリアブレーキマスタはシール部品などがもう欠品です.ただ,この車体は走行距離もあんまりないようですので,単に走行距離が短いまま放置され,その結果固着したとすると前回のようにシールは交換せずともまだ使える可能性があります.それを先に見極めておこうというのです.

で,まずは固着したピストンをどう抜くかですが,写真手前のロッド周りの錆びをまず除去します.錆に埋もれたCリングも抜いて,シリンダの内部をメインにとにかく平滑な面を取り戻しておきます.なかなか頑固な錆もありましたが,入り込んだところを含めて少なくとも見える範囲はきれいにしてしまったほうがいい感じです.で,次にロッドを一旦除去しの周りにCRCを吹いてオイル分を浸透させたところでロッドのボルトの部分に入らないナットをかまして,ナットのお尻の部分をショックレスハンマーで叩きます.これは重くではなくあくまでも軽くです.

で,これを何度か繰り返すと奥からスプリングで押されてピストンが出てきます.このピストンについている特殊な形状のシールが今となっては欠品なのですが,今回のマスターシリンダは結構このシールがきれいなまんまで使い回しが効きそうです.ということで追加話題でしたが,かなり錆が出ているものであっても走行距離などによっては部品がなくてもレストアが可能かも?ということでのご紹介なのでした.

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