車体組み立て前にやっておきたいこと(その1)

車体を組む前にやっておきたいことは足周り以外にもたくさんあります.今回はそれをまとっめてやってしまいます.まず優先度が一番高いのはエンジンです.覚えていらっしゃる方は多いと思いますが,この車体,ばらすときにスプロケットカバーが外れず,破壊してひとまずフレームからエンジンをおろしました.もしかしたら外さなくてもフレームからエンジンは下りたかもしれませんが,結局外れないことには車体を走れるようにすることはできませんので,あれはあれあ致し方なかったと思います.でも実際エンジンにはその破片が残っているので,車体を組み上げた後はさらに除去しにくくなるでしょうから,この除去がまずは先決ということになります.

まずはエンジンを保管場所であるガレージのわきから引きずりだしてきます.最近ではあんまり重いものを持ち上げて運ぶのは大変なので,このように地面に廃カーペットや段ボールを敷いて,その上で転がすか引きずるかというやり方をしています.それにしても下からみると塗装が剥げて粉を吹いている箇所が多く,みすぼらしいですね.ここらへんも車体につけてからでもいいから見栄えの対策をしておかないといけないですね.

さてスプロケットカバーの破片を除去していきましょう.まず現在の状況はシフトシンクシャフトと位置決めダボピンの2か所が抜けていません.1か所であれば回転方向に回す余地ができ,除去もある程度できそうなのですが,この2か所が追儺がっている状況ではあまりぐりぐりやる余裕はありません.バイスクリップでクランプして少し力を宇わえてみましたが,シフトリンクシャフトが少しガタ分動くぐらいで,ダボピンの方が1mmぐらい抜けてきたかな?という感じです.このままではシフトリンクシャフトのほうに変な力を加えてしまうことになり,好ましくないでしょう.

ということで,スプロケットカバーの破片のこのつながっている部分を切断して個別に除去することにして,ディスクグラインダーの登場です.切断して個別に回転させられるようになり,一応ダボピンの方は比較的簡単に除去できました.でもシフトリンクシャフトの方はダメそうです.完全にシャフトと破片が一体化していてバイスクリップで破片を回そうとしてもシャフトが一緒に回ってきます.といってもシフト動作分のストロークしかありませんから,そんな大きな角度回るわけではありません.ここは重要なのは根気です.CRCをシャフトに吹き付けて破片との隙間に浸透させます.それで回転させるだけではなく破片を引き抜く方向に力をかけ乍ら往復させます.

すると徐々に抜ける方向に破片が移動してきました.結局スプロケットカバー側に圧入されている真鍮のブッシュとシャフトの間に腐食層がはびこってしまい,あれほど頑固に固着していたんだと思います.厚みでいうと0.3mmぐらいあったでしょうか.ここまで腐食が進むということはこの車体20年以上放置されていたってことでしょうね.

ひとまずなんとかスプロケットカバーの破片は除去できました.でもほかに車体組み立ての前にやりたいことはあるにはあるわけで,それも引き続いてやってみましょうか.次回.

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