火入れの準備

さて,吸排気,足周りともに完了したので,火入れに向けて動いていきます.まだ何も確認できていないのは電装系なのでここにちゃんと電気を通してどうなるかを確認しておく必要があります.

まず必要なのはバッテリーです.GSX400Sの場合はさすがにバッテリーまでカタナの復刻を目指したわけではないようで,シールバッテリーが純正の指定になっています.最近はもう中国製バッテリーの信頼性もそれなりにあるので,いつものように比較的安価にお気軽に購入です.ちなみにバッテリ液も後入れなので,自分で気を付けながら作業するわけなのですが,6層分一括で入れるタイプのこの容器も年々改善されて行っているようで,作業上ちゃんと手順さえ守れば漏れてきたりすることはなくなりました.以前は少しこぼれてきたり,全然入っていかないときがあったりと大変でしたが.

そのバッテリーを車体に搭載してイグニッションを入れてみます.流石にハンドルスイッチ関係では苦労してメインハーネスの入れ替えまでやったのでちゃんとハンドルスイッチのホーンやウィンカーを含めた全ての機能が問題ないことを確認しました.セルも回してみましたが異音なく回ってくれます.ただテールランプ,ブレーキランプともにつかないというのが分かりましたのでここは対策が必要でしょう.

テールランプについては一度も開けたことがなかったのですが,よく見ると左下のネジの頭がバカになっていて回すことができません.感じとしてはサイドスタンドをかけて長期放置していたところにネジ頭に水が溜まり,錆が発生して回りにくくなっているところを無理にねじを外そうとして頭をバカにしてしまった感じでしょうか?しょうがないのでここは電動ドリルでねじの頭をすっ飛ばしてテールレンズを外しました.

テールライトの中を見てみると,まず下にあるライセンスライト用のバルブが切れていました.また,そのソケットの中にも水が浸入したようで腐食していましたので,腐食を清掃除去してからバルブ交換したところ,こちらは点灯するようになりました.肝心のブレーキランプのダブル球については,なぜかソケットからバルブを外すことができません.恐らくライセンスライトバルブと同じくソケットに水が浸入し,固着してしまったようです.バルブについては断線はなく,腐食層を噛んでいるので導通しないという状況のようです.バルブに思いっきり力をかけて回すとバルブが割れてしまいそうですので,まずは腐食層の除去ということでパーツクリーナーをバルブの根元に賭けながら徐々にバルブを回していきます.しかしバルブを回したつもりでもよく見るとその奥のソケットも回ってしまっているようでなかなか固着が取れません.

何回かやったところでパーツクリーナーをエアで飛ばしてテールランプ,ブレーキランプとして点灯するかを確認してみたところ,無事点灯してくれました.でもこのままではバルブ交換さえもできないので,もう少し頑張ってみることにしました.するとそれまでの倍ぐらいの時間をかけてやってみたところでようやくバルブが回り始め,バルブを抜くことができました.案の定ソケットの中はかなり腐食が進んでいたようですが,バルブが抜けたところでほとんど厚みがないほどに減少していました.あとは清掃をしてバルブを戻し,テールランプ関係は正常となりました.

電装系が大体確認できたところでプラグを抜いてみたところ,4番のプラグホールに水が入ってしまっていて,プラグがえらいことになっていました.金属部分はまるで石化しているかのようで,なかなかここまでの例というのは見たことがありません.これ以上になるとプラグ自体がぽっきり折れてしまうんでしょうけど,ギリギリのところで外せたといった感じです.

で,偶然ヤフオクで4本入手して在庫していたCR8Eがあったので,それを今回は使います.CR9Eは結構使っている車体が多いので在庫もはけるんですけど,CR8Eとなるとすごく少なくって,このままではゴミになってしまうかCR9Eを使っている車体の低速トルクを太くするために使うかのどちらかかな?とか思っていたので,意図せず使える状況になりなぜかニンマリしてしまう私.

さて,火入れの準備が済んだということで次回いよいよ火入れかな?

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