フレーム入替(その1)

さてようやくという感じですがこれからフレームの入れ替えを進めていきましょう.まずは外装類などを外しながら中身のさらなるチェックです. .

大体この車体は埃っぽいところに放置されていたようで,その上に塩水かなんかが飛沫として飛んできやすい場所にいたせいか錆の出方が少し特徴的です.これはハーネスなどの通し方の忘備録として何枚か撮影した写真の1枚ですが,フレームのリア周りの錆がなんとも酷いです.テールカウルが取り外されていたので,もしかしたら早々に取り外されて露出していただけかもしれませんが,他に露出しているところはそうでもないので,テールカウルがあった時に土埃が溜まっていたところにテールカウルだけ外されて,その土埃のせいで加速的に錆びていったとも考えられます.

まあそんな感じで錆はひどいのですが比較的ねじをなめてしまうのは少なくて済みました.まったくダメだったのはリアマスターシリンダーをとめているネジぐらいで,他はネジの頭がダメになってもバイスクリップで回せたりしましたので,錆びていることが原因で時間がかかったということはありません.ただ,このGSX400Sだからなのかいろいろつくりが特殊なことろがあって,そこらへらへんはこの写真のように記録を取りながらやっていかなければいけません.例えばこのクーラントのリザーバータンクですが,フレームとクランクケースの隙間に無理やり押し込んだような設計になっています.ネジを外すのはいいとして,まるで知恵の輪のように取り外さなければいけません.恐らく元来空冷であるカタナのレプリカとして再現性を高めるために水冷部品の配置をすごく工夫した結果なんだと思います.当時の苦労がしのばれますね.

で,この車体なんで高価なチタンのエキパイがついたまんまなのかその理由がわかりました.どうも取付ネジの1本が固着してしまっています.他のねじは一旦緩めたような感じでするっと回ったのですが,どうもこの1本だけは六角レンチでは回しきれませんでした.別段ねじ頭がバカになっているわけでもなかったので,ここは六角レンチをぶった切ってボックスレンチに噛んでラチェットで回すことにしました.これでダメだったらインパクト登場か?という寸前まで力をかけたところ,カキンと音がしてレンチが回りました.こういったカキンという音はたまにねじの頭がもげたり,ネジの頭のレンチ穴がバカになったりというものも含まれているのですが,今回はかなり甲高かったので大丈夫でしょう.ということで無事ネジが緩んだのを確認して安堵します.いつものことながら心臓に悪いですが.

電装系はいろいろカワサキに比べるとかなり無理にフレーム周辺を通している箇所とかも多く,イグニッションコイルがフレームの背骨の下についているのと,クーラントのソレノイドバルブがフレームの密集地点についているのにニンジャのような3本構成の背骨でないためにすごくハーネスを取り外すのが大変でした.

それに大概はステップは車体を横倒しにする前に取り払うのですが,この車体はそれができません.恐らく先ほどのクーラントタンクの理由と同じでデザインを重視しているがために内側から固定されているステップ周りのパーツはスイングアームを除去しないと外れないようになっています.なのでこの後車体を横倒しにしてステップを取り外したのですが,力はかけにくいわ内側からだわ結構大変でした.

ということで今回は車体をばらすところまでで相当なボリュームになってしまったので続きは次回ということにしましょう.

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