マフラー装着

キャブレターがなんとか車体に装着できたので,今回は排気系です.マフラーについてはこの車体はもともとヨシムラのチタンエキパイがついていました.で,分解するときに分かったのですが,そのエキパイをとめているネジが1つだけ結構きつく締まっていたために,恐らく前オーナーが部品取りするのにマフラーを外して,いざエキパイを外そうとして硬かったので諦めたというのが大体のストーリーではないかと思っております.で,今回そのヨシムラエキパイを利用して憧れのヨシムラサイクロンでも入れてみるのか,それとも純正で行くのか,それが悩みどころであったわけなんです.

それでは実際ヨシムラサイクロン計画の場合はどのようなことになるか費用を計算するためにまず中古でいいからGSX400Sのヨシムラサイクロンがヤフオクに出ていないものか探してみました.するとフルエキのもので中古なのに7万円.マフラーだけの出品というのはありませんでした.一応少しステーに曲がりがあるエキパイが鉄で2本しかないという変則のヨシムラドラッグサイクロンはそれなりのお値段で出品されていたのですが,それがちゃんとチタンエキパイにつくかどうかは不明で,イマイチ触手が伸びません.

で,カタナの場合はそのタンデムステップの位置が低いこともあって純正の車体にそのまま社外マフラーを付けるとどうもマフラーの位置が低くなってしまってシルエット的によろしくないという向きもあるようです.(あくまでも私がまた聞きの個人的意見です)そのような場合はタンデムステップステーごとフレームをぶった切ってしまうのがセオリーらしいのですが,今回の車体にそんな大工事するつもりはありませんし,元来元の車体についていたヨシムラチタンエキパイを使うことが目的であったわけですから,そこに合うかち上げマフラーをわざわざ調達するというのもなんか損した気分です.

ということで,今回はヨシムラチタンエキパイの使用はあきらめ純正でいくことにしました.で,純正のマフラーについては一式で購入するとなぜかすごく高い.とある業者さんでばら売りしているのを一括買いしたほうが少し安いということで,今回2,3番のエキパイで1つ,1番のエキパイ+マフラー,4番のエキパイ+マフラーというこれまたばらしても場所を取る組み合わせで購入するに至ったのでありました.

購入したマフラーはばら売りされていて,何巡もしていたようで,それぞれ別々の車体についていたもののようです.そのせいで右側のみこんな感じでヨシムラステッカーが貼られていました.私としてはヨシムラチタンエキパイの使用を断念したにも関わらず純正を入手したのにヨシムラステッカーが貼られているという皮肉っぽい演出にちょっと笑ってしまいました.この写真のように購入したマフラーはそんなに程度の良いものではありませんが,それほど錆もひどくなく,穴が開いていたりはしないので,ステッカーをはがして下地を少し整えてから耐熱つや消し黒で塗装をして車体に取り付けることにしたのであります.

マフラーガスケットはスズキの純正部品だとすごく高そうだったのでヤフオクで売られている社外品を購入しました.なんか銅の色が少しおかしい感じもありますが,これでちゃんとガスケットとして機能してくれればいいので気にしません.で,早速次の週末車体に取り付けるところでひと悶着ありました.入手のところでコメントしたようにこのGSX400Sの純正マフラーは分割がカワサキ車のそれと違って特殊です.私はその特殊であることの要因が何かあるはずと考え,まずその付け外しのしやすさに理由があるのではと思ったのです.で,まず先に1番と4番のマフラーを取り付けてみたのです.マフラーフランジの押さえに上下があるのがわからずはじめ少し難儀しましたが,そこらへんはすぐに解決し,1番と4番ですから完全に個別に取り付けができ,ここまではすごく楽々でした.

で,次に2,3番のエキパイを入れようとしたのですが,これが入りません.1,4番から分岐している差し込み口は車体の前に向かって伸びており,2,3番エキパイをこれに対して前からかぶせればはまるかと思ったのですが,あいにくラジエターに当たってしまって実現しません.まあラジエターを外すぐらいはしょうがないか?と思ってラジエターを外してみたのですが,それでもヘッド周りの形状と干渉して,分岐の先の差し込み口に平行に刺すことができないのです.結局ラジエターを外した状態で1〜4番を仮に組み立てた状態でマフラーを取り付けることになり,結局一人作業では結構大変な思いをして組み立てる羽目に.だったらなんであんな変な分割になっているのか?少し設計者を恨みたい気持ちになりながら作業終了.

ともあれマフラーが取り付いたというのを車体後方から眺めながら自分のこれまでの労をねぎらいます.こうやってみるとカタナのレプリカということでマフラーエンドの6つのイボイボまで形状で再現しているところはスゴイと思います.ちなみにこれに先行して発売されたGSX250Sは集合管になっているので,こんな工夫をする余地自体がなかったわけですが,恐らくGSX400Sについても集合管にしようといった計画があったのではないかと思います.というのもこのGSX400Sの乾燥重量は182kgと,当時の400ccのバイクの中でも重量級でして,設計時からわざわざ180kg超えになるようなことはありえないご時世であったからです.それがGSX250Sの評判として最初っから集合管なのはいかがなものか?的なコメントが多く,わざわざ重量増になることを押してこの変な分割のマフラーを採用したのではないかと思うのです.

それにしてもこの分割方式は未だです.取付けの際にマフラーも含め全て連結しておかないといけないというのは一体何のメリットがあるのか.私としては他のスズキ車をいじったことがないので,これがスズキ車全体に言えるかどうかはわかりませんが,その分割の意図を少し贔屓目にみたことでしっぺ返しを食らったような感じで,ある意味そのせいでスズキ車のあるあるに気づけたような,得したのか損したのか微妙な気持ちになってきました.

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