シート張替え

車体が入荷して,さて何から始めるべ〜と触手をヤフオクで伸ばしていたところ,思わず大きな収穫がありました.なんと純正のシート生地が中古ですが売りに出されていたのです.現車確認のところでも紹介しましたが,今車体についているものは生地に破れがあり,張替えが必要なのですが,カタナのシート生地は2トーンになっていて,特殊なものです.できれば純正で行きたいのですが,そんな特殊な生地だけを売っている業者があるわけもなく,かといって純正新品を買うほどの資金力もないわけです.そこにちょうどその中古がある程度のお値段で出品されたわけですから,私は思わず飛びついてしまったわけです.ですので,今回は雨水対策を早めにやりたい気持ちもありますが,シート生地の張替えからということになります.

今回入手したシート生地がこんな感じです.ご丁寧にダンデムベルトも付属しており,今回のシートではこれもダメになっていたのでとってもありがたい商品構成となっております.まあ梱包されていたのでシワシワではありますが,シートに張ればここらへんはそれなりの見栄えにはなってくれるでしょう.破れについては問題なさそうで,特に取り付け時に針の打たれる縁の部分にも破れがないので,使用上の問題も上がってこないでしょう.汚れについてはタンデムシート部分の灰色の部分はそれなりの汚れがあります.清掃して落ちるものなのか,清掃して落としてもまたすぐに汚れてしまうものなのか,まあそれはちゃんと車体に載せてみての評価といたしましょう.

シートの現状ですが,主に前後に破れがあります.持ち上げてみると結構水を含んでいて重いです.これは早く古いシート生地をはがして天日干しをしなければいけません.早速作業です.まずはタッカーの針を一つ一つ外していきます.結構シートベースの樹脂が硬いようで,ペンチで引っ張って抜くのに力が要ります.針が錆びているところは案の定抜けてこないでブチ切れてしまいますので,残った部分が出っ張っている分をやすりで削って平坦にします.全ての針が外れたら,シートベースを乾かしますが,これに実は2週間ぐらいかけています.水が集まりやすいように縦にして干したのですが,冬場であることもあって天日で蒸発する分は少なめで,下に流れてくる分がある程度溜まったら叩いて追い出す感じで,結果的には1リッター程度の水が出てきた感じでしょうか.すごく時間がかかってしまいました.

で,乾いたところでようやくタッカーでシート生地を張っていきますが,シートベースの樹脂の肩さが硬いので,針が手持ちのものではすぐにぐにゃりと曲がってしまいます.カワサキのものであれば3ショットに1ショットは入っていくのですが,このカタナ400のシートベースは20本打っても1本も入っていきません.しょうがないので,針がくっついた状態で針の先端をディスクグラインダー削り,短くした上に先端を鋭利に加工して打ち込みました.それでも成功率は半分ぐらいでしたので,すごい本数を消費してようやく全周を張ることができました.

さて,そんな苦労の末ようやく完成しました.それなりに清掃して灰色の部分はこんな感じになりました.少しひっつめる量を多めにしてしわが出ないようにしたんのですが,少し引っ張りすぎたかも知れません.こうやって見てみるとせっかく完璧に水抜きをしたのにシート生地の縫い目から水が入ってしまいそうですね.まあ雨水対策と言いつつ結局はバイクカバーをかけますので,気休め程度にシートを先んじて仕上げたって感じでしょうか?

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