涼宮ハルヒの聖地シリーズ-甲南病院(のそば)にも行って来た!

いきなりな感じですがひょんなことでまたちょっとした聖地巡りをしてしまったのでご報告致します.というのもとある2月の週末.神戸で従妹の結婚式にでることになったのですが,また往復夜行バスで朝大阪に着いて実家に一旦寄って,オヤジ殿のパソコントラブル対応して昼過ぎに出て結婚式に出て,晩飯を両親と妹夫婦とで食べたあと,また夜行バスで千葉にとんぼ返りというゼロ泊3日の盛りだくさんの旅程です.まあちょうど家でやっておきたいこともあったし,仕事で日中は絶えずメールをチェックしておいたほうがよいクリティカルな週末でもあったので,この旅程は必然といえば必然なのです.

で,無事昼前にオヤジ殿パソコントラブルも解決して,ちょっと早く家を出ます.で結婚式というのが神戸の街中ではなく,阪急御影駅から徒歩7分のところで執り行われるとのこと.西宮在住の頃でさえ御影駅というのは2〜3回降り立ったかどうか.いわんや今の引っ越した先のマンションからアクセスというのは始めなわけです.結局夙川までの徒歩もそう急ぎ足でもなかったのに一本早い各駅停車に乗り込み,御影駅で無理矢理トイレに行っても改札を出たところで30分以上も時間が余ってしまいました.さて困った.土地勘があるわけでもないし,30分という中途半端な時間をどう潰そうか.という訳でひとまず携帯で付近の地図をチェックしていると,甲南病院という文字が目に飛び込んできました.そういえば消失でキョンくんが入院していたのがこの甲南病院.確かに消失を見て懐かしい思いを感じて,他の人の聖地巡り紹介で御影駅から歩いていたっけ.


こりゃ行かねばなりますまい.早速北へ進路を取ります.改札を出たら踏み切りを渡ってあたりを見渡したところ,こんな風景が目に飛び込んできました.私の知っている御影駅の北側というと,六甲山からの急斜面の影響で上り線のホームより際の地面が高くなっており,狭い路地がホームに沿って走っているのみでその向こうはすぐに誰ぞのお屋敷の庭だったように記憶しています.それが地震の影響とはいえここまで変貌を遂げてしまうとは.もし駅名を知らされずにここで車をおろされたら,改札で駅名を知って驚愕すること間違いなしです.


この一種いびつなロータリーはある意味御影駅の歴史のなし得た造形なのかななどと思いつつ横断歩道を渡るとすぐに公園があります.確か私の記憶でも御影駅の北側に隣接はしていないものの公園があったように思います.しかし階段を上がって公園の全景を見渡したのですが,それは記憶にあるものとは明らかに違っていました. まずその面積.確か数少ない御影駅利用の機会のうちの一回が北高の六甲山縦断遠足の朝の集合場所であり,それが駅の北側の公園だったのです.

なんだか傾斜地にふさわしくない無駄に大きな池を取り囲むように松の木が適当に植わったところにこれまた適当にベンチが配置されており,池には何がかかるものやら定かでないもののちらほら釣糸を垂らす人影も.まあ冬の休日の昼下がりにふさわしい光景ですな.ちなみにこの光景に見入りつつ池を通り越し山手を仰ぐと真正面にお目当ての甲南病院の上半分が顔を出しています.ちょっと真面目過ぎて笑ってしまうほどで,危うく短時間ながら山登り気分満載の私の気持ちをへし折ってしまうところです.


さて公園の西側から狭い路地を上がって行きます.ここらへんを歩くのは初めてで携帯で地図を確認しつつ歩きます.それにしても今日はあったかいのもあるけど日差しがきつくって携帯の画面が見にくいったらありゃしない.特に小さい道路の表示が薄い茶色なんで,完全に飛んでしまうわけで決して老眼ってわけじゃないんだからね!とか自分ひとりでツンデレ気味に突っ込んでみるわけです.

とはいえ地図を見ることもさほど必然とはいえないほどその道はまっすぐ甲南病院方面に上がって行きます.そうまさに上がって行くという表現が段々とぴったりな状況になってきました.写真だとわかりにくいかもしれませんが,上着を脱いで結構ゆっくり歩いているにもかかわらず大汗をかいてしまっていたりします.これから結婚式だっていうのに一体何やってるんだか.


またこの先通り抜け出来ませんの標識があったりしますが,甲南地区の山の手ではこの標識はあくまでも車両を対象としており,大概傾斜が一定限度を超えたところで階段が現れるのがセオリーです.とか考えながらどんどん上がって行くと,道路の傾斜が北高のグラウンド脇のそれを超えてきました.パワーのないバイクやちょっとお歳を召した方や幼児だと危険なほどになってきており,おそらく荷台を空にした軽トラで下りつつフルブレーキをかけたなら確実に前転できるレベル.


で,そんな傾斜でありながらついに階段が登場.上がりきったところがこんな感じで雰囲気的にはまさに走り屋さん達大好物の峠な感じです.しかしあいにくここに到達した時点で空き時間の半分を使いきってしまったことに気付きました.ここを左に行けばすぐに甲南病院であるというのに下山せねば.


ちなみに先ほどの公園からここまで道すがら一度も甲南病院を仰ぎ見ることはできませんでした.いいアングルでも見つけられれば写真に収めておきたいと思っていたのですが,これでは先ほどの写真が本日のベストショットということになりますね.まあそれだけだとちょっと寂しいので,このポイントからの海に向けての景色だけでも記録しておきましょう.方角としては東南方向でキョンくんが屋上から眺めた景色の正面にある高層マンションが画面右側にそびえ立っています.海っ縁にはキョンくんのナレーションのシーンや長門との会話シーンで印象的な阪神高速湾岸線の斜張橋も遠くに伺えます.

さてゆっくりしてもいられないですから断腸の思いでまるで峠道のような坂を下って行きます.地図上そんな距離を歩いたわけではないし,特に迷ったわけでもないのにこれだけ汗だくになりあくせく歩かなければならなくなったのは,ひとえにあの一直線の道がとんでもない傾斜を伴っていたからに他ありません.


再度微妙な時間でありながら先ほどの公園から再度仰ぎみる甲南病院です.確かにこうやって見ると昔三宮の行き帰りに阪急電車の窓から見上げた大きな看板を思い出します.長門がきょんくんのコートをかけてもらったのはちょうど木の陰になっているあたりの屋上でしょう.思えば駅前の状況から大きく変わっており,近くにもマンションが林立しているなど震災の影響から大きく変わった環境の中で奇跡的に建物も健在であったある意味この地域のランドマークである甲南病院をハルヒに登場させた点.やはり谷川さんも震災以前の西宮から神戸に至るなじみの風景を少しでも人々の記憶に残したいという気持ちがあったのではないかと,改めて思うわけです.

そうそう,ちなみにその日のメインイベントであった結婚式ですが,御影の駅にほど近い豪邸を改装した結婚式,披露宴会場でしてお庭の佇まいやチャペルなんかがとっても洗練されていて,ご本人たちの晴れの日を飾るとっても素敵な結婚式でした.末永くお幸せに〜!

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