アニメへの体慣らし(その6:とある魔術の禁書目録)

次はこの流れで行くと当たり前な感じなのだがとある魔術の禁書目録を見ることにした.超能力をクリアした今の私にとってのハードルはこのタイトルにおいては魔術ということになろうが,もうそんなのは恐るに足りないものになりつつあった.超電磁砲でもスケールはそんなもんでもないがロボットみたいなものは出てきたし,すでに免疫は十分であろう.私がこの禁書目録に挑もうとした時点でU部が終了していてトータル48話のかなりタフなものになるはずであったが,それも取るに足らないように感じていたほど私は達成感に後押しされて若干自信過剰になっていたのである.

ただその自信の影にも1点問題があった.それはその登場人物の多さ.超電磁砲で一部カバー出来てはいるもののその数倍におよぶ登場人物やその所属機関,学校,科学サイド,魔術サイドなんか各登場人物の抱える事情,背景も多種多様である.御坂美琴に至っては超電磁砲では本人一人だったのにこちらではわさわさクローンがいてなんと20001号まで登場する….まあその全部を覚えている必要はないのだけれど,ちょっと初めに学習しておかないと見ていても面白くないかもということでWikiの登場人物について声優さんの名前のあるところは一通り学習してから臨むことにした.ただこのWikiの登場人物紹介というのは書き込む人によってあまりにも表現が違うので要注意である.この”とある”シリーズはそうでもないもののほかのアニメや映画では登場人物紹介がすなわちネタバレになってしまっているものが多く,もうちょっと含みを残した表現のほうがいいのにと思わせるものもあるからだ.まあネタバレっぽいところは読み飛ばせばよいので,知識を得るためのツールとしてだけ考えて,WEBの閲覧自体が自己責任で行われるべきという大原則は忘れずに便利に利用するのが吉ということだろう.

ということでその時点で初めの24話,U部のほうも24話までほぼ放映が終わっていてDVDが発売されていたので,かなり根を詰めてぶっ続けで見てみた.超電磁砲を先に見ていたのでちょっと時系列が逆になっていたりしたが,もともとストーリー展開にその影響がでにくいように原作で工夫されているらしく,ほとんど違和感なく面白おかしく見ることができた.まあ無能力者といいながらとてつもない特殊能力を持つ当麻くんが無意識でそこらじゅうに恋愛フラグを立ててしまっているところについてはアマガミSS以上の違和感を禁じえない.しかしこれはもうバトル&ハーレムものという今のアニメ界のセオリー展開なのだいうことで片付け,そんな違和感ぐらいは許容しつつ楽しめるような大きな人間になるべきなのだろう.今まで少し調べた中ではハルヒシリーズでも少なからずこの傾向があるようで,語り部や主人公が特にすごく頑張らなくても複数の女子に知らず知らずのうちに好意を寄せられるという構図はラノベや漫画の部数やアニメの視聴率を上げるための今のご時世における既定事項なのだろう.

ある意味ロボットものを除くアニメ界の最高峰とも言えるとある魔術の禁書目録を制覇したということで私はついに自ら課したハルヒを見るために必要なトレーニングを修了した(と自分で認定した)わけだが,ここでアニメをよく知っている人からすると一つ疑問に感じるところがあるはずであろう.

というのも,宇宙人や超能力,ロボットが苦手と言っている上に,ここまでの道程でユリものをかじったりした私が,ハルヒに至るまでに当然履修しておかなければならない作品が他にもあるはずという点である.私にもそれがハルヒのアニメの産みの親である京都アニメーションの代表作であるけいおん!およびけいおん!!であることは容易に想像できるわけである.まあけいおんが百合ものに該当するかどうかは様々な議論があるだろうからここでは明言を避けるが,間違いなくこの作品に魔術,超能力,ロボットのいずれも登場することはなく,私にとって比較的安心して鑑賞することができるいわばうってつけのタイトルなはず.

しかし今回はけいおんをあえてパスした.その理由はこれまたそのシーナリーに起因する.確かに前述の理由から明らかに私にとってハードルの低い作品であり,ごくごく初期段階で筆頭候補となったのだが,ここで多く使われているシーナリーは京都市左京区のものであり,こちらの聖地巡礼レポートも数多く紹介されていて,それを見る限り私の大学のころの下宿のごくごく周辺であることがわかったのである.それもハルヒが私の高校と通学路,またその逆方向の中学,駅,森林公園など幅広くモチーフが散らばっているのに,一方のけいおんはかなりピンポイントなのである.また学校については別のロケーションとなっており,懐かしさは感じるだろうがそれだけに終わってしまいそうに思ったわけである.

確かにけいおんの評価は高く見たい作品ではあるが,シーナリーに期待するだけで見ることは作品に失礼であろうと考えて努力しているわけなので,これはこれでハルヒの後のお楽しみということにしておこう.

さてハルヒを見る段になってちょっと迷うことがあったのでそれも少し紹介しよう.今までの調べによるとハルヒにはテレビ放映で2種類とそれの続編の映画が一本ある.テレビの2種類というのは2006年に一度放映したもの(1期)に原作のストーリーを少々追加して2009年に放映したもの(2期)を加えて2種類であり,それを2006年のものから見るかどうかということ.ただその2期のときの本数の増やし方に賛否両論あって,京都アニメーションの中,ファンの間でも様々な議論がなされたようだ.

ただ実際その見る段になった時期はすでにその一回目のDVDは入手できないようだったのでなし崩し的に2期を最初から最後まで順番に見ることにした.また,”消失”についてはストーリー的にこの2期の最後からの続き物であり,2期の合計28話を見終わってからということにした.

このようにさまざまな準備期間を経て私は涼宮ハルヒのアニメを見ることになったわけである.次回からはこのコーナーの本編である懐かしいシーナリーの数々をアニメの中のネタバレにならないように紹介していくことにする.一応感想なんかはちょいちょいはさむと思うが,あくまでもアニメをたくさん見たり,ラノベをいっぱい読破したツワモノアニメファンの皆さんの洗練された眼で見た感想とは違うのであくまでアニメ素人風情が薄っぺらなことをささやいているぐらいにとらえていただくと幸いでなのである.

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