新宿,四谷近辺の君の名は。の聖地などを巡る(その7)

いよいよ君の名は。の聖地巡礼と言いながら言の葉の庭の最重点聖地に近づいて参りました.といっても前回から10数mしか進んでいません. .


まずはこの藤棚です.靴職人の件を打ち明けるとき,あの一件の後に秋月くんが雪野先生を見つけるなど,何かとキーになるシーンで登場します.残念ながらこの時期にはまだ藤の花が咲いていませんので,単に日よけにしかなっていませんが,この日のように混雑している状況では,ひっきりなしに人がこの藤棚の下を訪れては写真を撮ったり話し込んだりしていきます.ちなみに君の名は。の設定画では宮水家の庭先の階段のところに藤棚がある設定が描かれています.映画では少ししか出てきませんがもしかして瀧in三葉がその藤棚を見上げるシーンとか,三葉か瀧in三葉が自分の起こっている現象を薄々と四ツ葉に打ち明けるシーンとかがあると面白かったのになとか思います.


さて,やってまいりました.この東屋です.あいにくもうすでに二人の方が陣取っていらっしゃって,座るためには少し時間をつぶさざるを得ません.ちなみに映画とは異なり東屋の真ん中には灰皿があり,御苑の中では希少な喫煙ポイントでもあります.雪野先生がここで飲酒のかわりに喫煙をしていたら,と考えてしまいますが,年上女性の喫煙という点では,君の名は。においても出てきています.もしかしたら当初の企画段階では雪野先生は飲酒ではなく喫煙していて,それを君の名は。でなんとか実現させたのかも?とか勝手に想像してしまいます.相変わらず妄想爆発な私です.


さて,ここでかみさんに借りて持ってきたコンデジの電池がなくなってしまったのでスマフォで撮影した画像になります.多少質が落ちるかもしれませんがご容赦ください.

先ほどの二人のうち秋月くんの側に座っていた方がどこかに行ってしまったので,ようやく東屋に入ることができました.ということでまず秋月くん目線で景色をショットに納めます.まずちらちらと雪野先生を盗み見しながら見えていた景色.先ほどの灰皿があるので,これがあったら消しゴムは雪野先生のところまではいかないばかりか,かがんだところで雪野先生がおでこを灰皿にぶつけてしまうかも?なんて考えてしまいながら景色と東屋のたたずまいを堪能します.


次に右手に視線を移します.ちょうど東屋の屋根の上を通り越して桜の枝が張り出していて,写真ではそうでもないですが,かなり風流な装いではあります.池の感じですが,映画の中では目の前の池についてはもう少し奥行きがありそうに描かれていたと思いますが,実際は右サイドの池の縁が近く,思うほど池は広く感じません.


東屋の中で押さえておきたいアングルがこれです.雪野先生の位置に座っていらっしゃる方がいるので縦長で撮影していますが,雪野先生の脚に触れる前に秋月くんが見た風景です.雪野先生の身長設定は定かではありませんが,身長160cm強の人であれば上の丸太に手をかけて見下ろすことができそうで,実際のロケハンでそのポーズをさせられた人がいるのではないかと想像してしまうほどの再現度ではあります.確かにここであんなことをさせてくれる女性に出会えたとしたら,高校生は舞い上がってしまいますよね.


さて,園内を少し散策しておきます.時間が経つにつれ人出も多くなっており,見事な桜がある場所にはどこにいっても国内外の観光客が桜を楽しんでいます.この写真では問題ありませんが,残念ながら海外の方の中には立ち入り禁止の場所に入って写真を撮っている人も何人かいらっしゃったので,少し残念な気持ちもあります.私としてはドコモタワーと桜のベストショットを撮影しようとしていたのですが,他の写真はあまりにも狙いすぎでこのwebにふさわしくないと思ったので,これをチョイスしました.実はあの東屋からは一切このドコモタワーが見えず,秋月くんや雪野先生の中では都会の喧騒を逃れる上であの東屋がいかに重要な拠り所であったか,このロケーションからも推測することができます.人間なんて…というところでは必ず弱い部分もあるわけで,私は所詮逃げの部分もないと生きていけないよというのと,その中で得られるものもあるんだよというのを言の葉の庭のストーリや背景の中から切に感じたのですが,皆さんはいかがでしょうか?


さて,新宿御苑の内部の写真はそれなりにいろいろ紹介されているので,私の散策レポートはここまでにします.ちょっと時間も押し気味なので名残惜しいですが御苑を後にして次のポイントへと急ぎます.御苑の千駄ヶ谷門を出てほぼまっすぐ伸びた路地をいくと,このガードに到達します.制限高1.7mって都心ではそう珍しくないのかもしれませんが,そう自分の身長以下の制限高のガードってくぐったことのある方は少ないのではないでしょうか?もし次回作で御苑が出てきたら,このガードも新海作品の聖地になりうるのではないかと思うほどのディープさを感じ撮影してしまいました.

ちなみにエピローグの秋月君が友人カップルたちと高架下を帰宅(?)するシーンのところについては,新宿御苑の裏の道から北参道交差点に向かう狭い道の途中にある中央線のガード下ということがわかっていますが,今回時間がないので割愛しました.あの高架下ですが,シーン背景や2013年ごろの他の方の聖地巡礼レポートでは桁下表示が3.5mになっているのですが,今は上書き修正されていて3.4mと書き換えられています.そのために一度見つけたのですが自信が持てず,再度訪れたときにその表示が修正されていることに気づき,自分なりにようやく特定できたといういきさつがあったりします.


低いガードと首都高の下を超えて右に曲がったら,先ほどのガード下にも行きたい気持ちを抑え,そのまんま北参道の交差点を直進します.ここは以前は表参道に対して裏参道と呼ばれていたようで,首都高の幅の分を合わせて相当な道幅を誇っていたようです.そしてこのガードは山手線,埼京線のガードになりますが,裏参道ガードと呼ばれているこのガードもレンガ積みのなかなか雰囲気のある趣です.ちなみに鉄なみなさん以外は埼京線は1985年の開通なのでレンガ積みはおかしいとお思いでしょうが,埼京線のこの区間は貨物線を旅客用に転用して成り立っているので,古くからこれだけの線路がもともとあったというわけなんですよ.今も首都圏を通過する貨物列車は特に夜間の品川―赤羽間は埼京線の線路を通過しますので,そんな点もここらへんのJR路線のマニアックなところでもあるのかなと思います.まあ,そんな違和感を感じる人は稀有であろうかと思いますが念のため.

なおこのガード下をくくったすぐ左手の木立の奥には日本にある神社の総元締めともいえる神社本庁の建物があります.こちらも最近になって怪しいお金の流れが取り沙汰されていたりします.まるで明治神宮の余った敷地に間借りしているかのような位置関係ではありますが,宮水神社もこちらのお世話になっていたのかしら?とか思いながら明治神宮の代々木口から中を通って行きましょう.またここで小休止.

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