新宿,四谷近辺の君の名は。の聖地などを巡る(その8)

次は君の名は。の聖地巡礼と言いながら秒速5センチメートルの聖地に参ります.明治神宮の北の縁を通過してそれなりに森林浴も楽しみながらとなりますので,もう少しゆっくりしたいところですが,ここは時間もないことから写真も撮らずにまっすぐ参宮橋口を目指します.


小田急線の上を通過して,線路沿いに狭い坂道を下りていくとその先に参宮橋駅の改札があります.高低差があるせいで屋根が低く,この駅も趣のある駅舎です.左側に見えるのはおそらく二年参りや三が日だけ活躍する臨時改札なんでしょうね.甲陽園駅も昔はこのような改札があったのでなんだか親しみを感じてしまいます.


そして直進していくとすぐにこの光景に巡り合えます.映画の時にはここはコンビニではなく雰囲気のあるショップだったようですが,もうこの坂の感じからしてワクワクします.実際私もここを訪れるのは初めてだったりします.さんざん昔に高崎線の115系を使って出張していた思い出があるので秒速についても聖地巡礼を済ませていたかのような感覚がありましたが,実はしっかり目的を定めて訪れるのは初めてなのです.


さて,右側の手前の木立がなくなっているせいなのか映画のシーンよりはずいぶん明るい印象ですが,ここを撮影しているさなかにも背後から貴樹くんと明里ちゃんがランドセルを左右に振りながら走り抜けていきそうな錯覚に陥ってしまいます.ちょっと涙が出てきました.歳を取るとホントに涙腺が緩んでしまって困ります.


作中では造成中であった参道橋公園です.古い地図とかは入手できないていないので,はっきりしたことはわかりませんが,小学生時代のシーンでは造成直前の光景が表現されていて,見事な桜がその敷地内から伸びている感じでした.ということは元はどなたかのお屋敷だったりしたのかなと想像してしまいます.確かにこの地域は明治神宮がすぐ近くなのでもともとの公園が少なく,区が遊休地を買い上げて公園にしたのかもしれません.残念ながらその公園は少し味気ない仕上がりではありますが,この地域には貴重なスペースであることは間違いないでしょう.複数の子連れの方々が桜を楽しみながらお子さんとのかけがえのないひとときを楽しんでいる様が印象的です.


わざと公園の裏側に回らず,下にあるこの道を歩きます.やっぱり桜花抄 という命名はこの桜のおかげなんだと思うのです.せっかくこのシーズンに来れたので映画の中の貴樹君の気持ちになって桜を眺めます.年代的にはもう40年前ということになりますが,結構はたから見ると痛いおっさんなんでしょうね私って.


先ほどのアングルだと映画の中のように桜の花が手に届くような高さにならないので,少し遠いアングルから撮影してみました.といっても映画のシーンを再現するだけでは面白くないので,立位での撮影です.しかもスマフォなのでズーミングなしなのでこれではわけがわかりませんね.映画のアングルを再現するためにはここらへんからかなり低いアングルで望遠で撮影する必要があります.つくづく望遠側に強いデジカメを持ってきたのに電池が切れてしまって慙愧に堪えません.


さて,お待ちかねのアングルです.映画には造成前,造成中の姿が出てきますが,大概の聖地巡礼の記録写真ではこの造成後の姿になっていますね.ちょっとこの撮影時は腰を低くしすぎた感じがありますが,ここを貴樹君と明里ちゃんが走っていく姿もその場に立ちながらしみじみ堪能することができます.


さて,ここから小田急の線路に向かって南下していきます.途中狭い路地でかなりディープな景色にも出会えますがここは時間がないので我慢して先を急ぎます.そしてこの踏切に到達します.レンガ色のマンションが映画の中にも出てきてますので,この光景は印象的ですね.まずは明里目線ということになります.

ちなみに桜花抄のほうで出てくる踏切はこの踏切とは違うようです.今回はそちらに行く時間が取れないので残念.でもすぐにまた来ちゃうかも.


こちらは貴樹目線です.踏切奥のほうは桜が一本もなく,あのシーンの再現はできないようですし,背景がことごとく異なり奥行き感も違いますので,参考にすべきは踏切の向こうまでということになります.

貴樹と明里は不幸にも踏切で列車が通過してしまったので,たきみつのように声をかけることができませんでした.まあ,中学生の頃の面影しか記憶になければ社会人になってからその人を特定できる可能性は極めて低いと思いますから,それも無理もないのかとおもいます.でもたきみつの場合は本人たちが絶対を信じる失われた記憶をおぼえていたわけで,それが結果的には二人をめぐり合わせたんでしょうね.

そんなことを思いつつ,今日はこれでタイムアップ.計画ではここから代々木八幡駅に向かって歩き神社とお寺ともう一つの踏切に立ち寄るはずだったのですが,断腸の思いで参宮橋駅に戻ります.

まあ桜の時期であるとか仕事の抜けられるタイミングとかがなければ1日休んで回るべき内容であったかもしれません.また来年桜の時期に計画を完遂するべく決意した次第であります.ということで超駆け足で回る三部作聖地巡礼首都圏編.これにて終了でございます.

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