なぜKSR110なのか

2ストに自分がそぐわないという認識から2台のKSRを製作,レストアしたものの,結局あまり長い期間乗ることは無く,然して愛着のないまま手放してしまったのは実は私にとってちょっとした心の傷でもありました.実際大排気量車ばっかりやってきたことから軽量車への理解が足りないのではと思いながら,GPz400など中型車への取り組みなどもやってきたのですが,所詮中型車です.またここ10年はタイに出張する機会も増え,その中で最も頻繁に目にする車体がなんとKSR110であり,KSR-IIと外観がさほど違わないこの車体を見るたびにその心の傷を少しずつ刺激されてきたのでした.

そんなこんなで,以前からKSR110には興味があったのですが,ほとんどまだ現役車両ということもあって,なかなか私の手の届く値段にまで落ちてこなかったこともあり,永らく手を出したい思いがありつつも指をくわえて待っている状態が続きました.まあ2ストではないですし,新しい分あんまり手を加えなくてもいけそうという安易な気持ちがありましたし,遠心クラッチについては大学時代一時期おやじさんのカブ90を借りて走り回っていた時期のことを思い出すと,なんか懐かしい気持ちになってしまったり.まあこんな感じで次はやってみたいなという感じで見ている車種も実は常に数種あったりするので,ついぞ予算が足らなくなってしまうという無計画さもあり,前回のKSR-IIの2号機を手放して既に5年が経とうといておりました.

もう小排気量車に対する義務感のようなものは薄れつつあり,タイでも年式が古いためかあまり見かけなくなったななんて思い出した頃,ちょうど近場で不動車が格安出品されました.出品者は以前ZRXのフレームでお世話になったところで,ここだったら取りにけるということで,早速ウォッチします.さて,そこから予算を考慮しなければいけません.出品コメントを見ると,火花が飛んでいないとのこと.一応出品者はバイク屋さんではあるので,写真ではプラグコードがプラグにかぶっていないので,ここらへんは結構念入りにチェックした末の話でしょう.となるとこの火花が飛ばないというトラブルは簡単には解決できないということを意味するわけで,ここには多少出費を覚悟しなければいけないでしょう.あと,メーターが交換されているということで,走行距離は不明です.写真からはタイヤの状況,ブレーキディスクの減り具合など実走行につながる手がかりのようなものは見て取れませんので,ここらへんはギャンブルしてみるしかありません.タンクは外側に錆があるものの,凹みは無いようで,タンクにの錆びもないということで流用可能のようです.他にもまあ欠品がきわめて少ないと思われますので,そういった点で追加費用は少ないと見ました.ある程度のお値段まで跳ね上がってもなんとか予算内に納めることが出来そうです.

で,結局開始価格は安かったのですが,それなりに値段は上がっていき,それでも自分で設定した予算額内には収まりそうなので,ついつい落札してしまいました.まあこんなの予定外に落札して,ひとまずKSR110という車体がどんなものなのか知るのが第一の目的,次に本当に長く乗ることになるほど好きになれるかというのが問題ですね.まあ一度でもやっておけば満足するんでしょうからやらしておけばいいんではないでしょうか?(まるで他人事)とにかくこうなったら自分にもあきれてしまいますね.

ということで次回は引き取りです.お楽しみに!

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT