カウル,メーター周り組み込み(その1)

フロントカウルは既報のとおり結構バリバリ.ライト開口部の右側がパックリと割れており,ウィンカーの取り付け部も左右をもバキバキ.上部のメーターステイの取り付くブラケットもバキバキ.下部のトップブリッジへの取り付け部も片側の穴がオープンになっています.こりゃ使えないわと思っていたんですが,この時期のカウル出品が非常に少なかった上に非常に高額で終了となっていたのが私の心に火をつけました.よし補修してやる.

今までの私ならばここで高額落札してしまい,後悔しまくるわけなんですがそうは問屋が卸してばっかりいません.私もサルよりも反省することは出来るのです.(←なんのこっちゃ)といってもいつものとおりやっていてはつまらない.いつものカウル類は比較的弾性の低いものなので,エポキシ樹脂+グラスマットでなんとかしてきました.しかし今回のフロントカウルはほんとうのよく言うプラスチックなのでとても弾性があって,エポキシなんかで固めた日には,またエポキシがボッコリと剥がれてしまいそうです.そこでうちのなかで強烈に人気の低い接着剤を使うことにしました.それはセメダインのEP001.結構弾性のあるものの接着には最適とのことなのですが,うちではまったくといっていいほど使われることはなく,それでもなぞの供給元から大量に供給されるので,接着剤の保管棚に満載の状態になっていたのです.

ということで方針は決まりました.まず各部品についている破片という破片をかき集めます.これは補修を少しでも楽にするためでしたが,ウィンカーブラケットやメーターステイについたものは,そこに至るまでにカウル本体から立ち上がった壁がほぼ半分以上失われています.ここはその失われた形に合わせて似たプラスチック部品を切り出して対応します.今回はパテにくっついてきたヘラを適当に切って対応しました.赤いカウルなのに所々白いパテのヘラが見えているのは宋格好のいいものではありませんが,ここは背に腹は代えられません.もっともあとで塗装をしますので,そのとき裏側にも吹けば済むことなんですよね.

では早速作業開始.まず裏のウィンカーやステーのブラケット部分からです.例に漏れず取り付け部分や破片,欠損部分の材料となる例のヘラをアルコール清掃し,油脂を落としておきます.次にざっくりとブラケットの位置を出し,立体的にテープで位置決めします.位置が決まったらヘラをその欠損箇所の形状に切り出し,テープの内側に貼りつけていきます.ここでさらに内側から例の不人気接着剤を塗布し,グラスマットも周辺に渡す形で貼り付けていきます.慎重に進めたのと,欠損箇所があまりにも多いので4箇所をやるのにほぼ4日を使いました.乾燥しようにもブラケットの形がいろいろな方向を向いているので,接着剤が垂れることを避けるため,1箇所乾燥しては次の角度の部分へと順を追って作業していったためです.ここで最後に1日乾燥を待ちます.

次にこれらのブラケット部分の表側を同じく接着剤,グラスマットで固めていきます.こちらはそんな高度な技術も必要としないんですが,やはり接着剤の垂れを最小限にとどめたいため,何度かに作業を分けていったため,ここでも3日を費やしました.といってもほぼ毎日夜間10分程度の作業で済んでますが...結構時間はかかっていないんですが長期間をひとつの作業にかけると意外に精神的にも疲れちゃうのよね〜.

お次は下回り.下回りはどうせゴムに隠れて見えないところなので,適当に例の接着剤でくっつけて,グラスマットのファイバを1本ずつ貼りこんで強度を増します.この作業はライト開口部の作業と平行して行ったので,たいした時間をかけたようには感じられません.

肝心のライト開口部横の割れですが,これは結構大変でした.相当な外力を受けて破損したんでしょうが,割れを境におのおのの部位に変形が及んでいて,単純にくっつけただけでは段差が大きく出てしまいました.一応段差が最小になるように左右を貼り付け裏からグラスマットと接着剤を張り込んだのですが,それでもメーターステイがめり込んでいたりした表に出っ張った部分が出来ており,ここをカッターナイフで削っていきます.接合部の微妙な段差についても出っ張った部分をナイフでそぎ落とし,その上バンパーパテを塗りこみました.しかしこのバンパーパテが薄すぎるとなかなかこのカウルの樹脂になじまず,磨いてははがれ磨いてははがれを2回ばかり繰り返してしまいました.ということでなんとかカウルの形状的な補修が終了しました.あとは塗るだけなんですがここで続きます.

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