キャブ周り(その2)

さて,キャブに取り掛かったかと思ったらチョークワイヤーが動くようになっただけで前回終わってしまいましたが,今回はバシバシ行きますよ〜.(気持ちだけ)

さてお次はアクセルワイヤーです.こちらは見たところワイヤーが固着しているのではなくスロットルバルブが固着しているようで違う対処が必要なようです. といっても何か技巧的なことをするわけではありません.スロットルバルブの脇にまた556を吹き,上から引っ張れないので下側からこじって押し上げます.はじめはびくともしなかったので無理はせず,前後からまんべんなくこじっては556を吹いてを繰り返したところ徐々に動き出し,3回目には全開に達しました.あとは上からスプリングとワイヤーを抜いてスロットルバルブの摘出に成功.

で,このスロットルバルブですが,これだけではまだキャブの中での動きは渋いまんまです.側面を見てみたらスリットの脇にバリが立っていて,これがバルブシリンダー内のタールに引っ掛かり動きを妨げています.まずバリを細目のヤスリで除去,タールは556を吹いては拭き取り除去.またシリンダーの内面にも傷があったので除去.動きがスムーズになったのを確認してニードルとスプリングを仕込みキャップをはめワイヤーを引いてみます.動きは大体大丈夫です.

が,この確認で私は異常に気付きました.本来ならばキャブのてっぺんにワイヤーのアジャスタがついているはずなのですが,それがなくアジャスタのネジが切られているはずの純正のパイプが途中で切断されています.これではアクセルワイヤーの調整ができないので,一体前のオーナーはどうやってこの車体を走らせていたのかしら?不思議です.いずれにしても新品純正のワイヤーがこれでは装着できないので,アジャスタの部品を改めて買わなければいけません.うーん,キャブを外す前にもっとよく見ておけばよかった.

続いてフロート室のお掃除ですが,作業の詳細は他のコーナーでさんざんご紹介しているので割愛します.ちなみに穴の詰まり具合はメインジェットは無し,スロージェットは詰まりまくり,フロートバルブは動きが渋かったのですが,洗浄してOKになりました.ボディははじめ詰まっている箇所もありましたが,クリーナーをバンバン吹いたら通りました.まあ4連キャブだったら大変な内容でしたが1つだけなんでかなり楽にクリアできたかな?

さて次の週末,先に入荷したアクセルワイヤーに加え,注文しておいたアジャスタ部品も到着しましたので,車体へ取り付けます.これもシングルキャブなので楽勝と思いつつエアクリーナー側のインシュレータにキャブをネジ込んでみたところ,全然入りません.あれれ?

で,クリーナーボックスからインシュレータを外して半分無理やりネジ込んでみますがインシュレータゴムを最大限伸ばしてネジ込めば入るには入るのですが,どうも車体にインシュレータがついた状態だとインシュレータを十分に広げることができないためはまってくれません.これはインシュレータが長年の放置によって硬化したついでに収縮してしまったようです.あえなくこの時点で作業中断.インシュレータを調達することにしました.せっかくアジャスタ部品を買うときに送料について涙を飲んだというのに,また個別に送料をかけて購入しなければならなくなったわけで度重なる判断ミスに完膚なく打ちのめされる私.

断腸の想いでまたまた単品で部品注文し,ダクトを入手.次の週末はずーっと雨のため取り付け作業は順延となり,2週間後ようやっと作業再開.早速車体についていたダクトと新品を並べて確認してみたところ全体の大きさが小さいのもさることながらダクトの口径があまりにも小さいのに驚きました.確かにこの車体キャブとダクトのつなぎが最初っから外れていたので,その期間があまりにも長くゴムが過剰に収縮してしまったのかもと思います.

さて取り付けてみましょう.ダクトをエアクリーナーボックスに取り付け,キャブをエンジンとの間に挟んでダクトに嵌めていきます.今回は非常にすんなり入ってしまい拍子抜けな感じですがこれでいいのだ〜.ダクトクランプを締めてキャブを固定したらワイヤー類です.アクセル,オイルポンプ,チョークの順に取り付けていき動きを確認.さすが新品だけあって動きが非常にスムース.よく考えたら新品のアクセルワイヤーってそういえば初めてかも?う〜む,そんなに高いもんではないので毎回新品にしてもいいんでしょうけど,渋ちんな私には所詮とてもできそうにありませんね.

あとは見栄えのほかに機能上問題のあったところなんですが,オイルポンプからのホースと,キャブの側面から出ていたオーバーフローホースが完全に硬化していて,ひび割れていたので,そこからオイル漏れしたりしていたのでシリコンチューブを買ってきて入れ替えました.確かにもとはまっ茶色だったので,周辺の錆びと同化して外観をもすこぶる悪くしていたのですが,このシリコンチューブなら外観は見ていてすがすがしくなるような爽快感.キャブ表面の白い腐食も軒並みきれいになって,中身だけでなく外観もすこぶる向上しました.あとは火入れしてこのキャブの顛末が正しいものであったかどうか確認するだけですが,ちょっとまだ火入れには至りません.

もう少しやることがありますので...

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