フロントブレーキパッド交換

最近どうもブレーキの効きがイマイチです.リアはいいんですが,フロントがなんか 制動力が半減しているのではと疑ってしまうほど.これでは危険なので対策を考えます.はじめブレーキについては前回のKSRとの違いがマスターのみであったので,それが悪さをしているのではと疑ったのですがどうも違うみたいです.手の感覚とブレーキの効き具合から考えてみたら実際マスターの入力に対して握りきってもしっかりと最大の制動力を出し切っていないように感じるのです.これは圧がかかっても十分な摩擦力が発生していない証拠. 要はパッドが悪さをしているのではないかと考えたのです.まあ生命に関わるところにもかかわらず,これだけ考える時間があったのも理由があって,マスターが怪しいと考えていた頃に純正のマスターの中古をねらってウォッチしていたもののこれといった出物にめぐり会わなかったのが影響しています.ふつふつとウォッチを繰り返す中でちょっとブレーキパッドに考えを移らせた矢先に,新品ブレーキパッドのお安い出品にめぐりあったため早速購入.上記のような結論を後付けででっち上げたというのがホントのところだったりします.

それにしても今回のKSR用のブレーキパッドというのは小さいからか大量に流通しているからなのか知りませんが激安です.なんと価格が480円.送料がメール便で200円で合計680円といった感じで今までの最安値1200円を大幅に更新してくれました.ただ今までの最安値というのはザンザスのときの前後セットで,出来が悪過ぎて前も後ろもヤスリでガイドピンとの摺動穴を細工してやらなければならなかった思い出があります.今回の最安値更新が同じような結果にならないことを祈るばかりです.

さて週末を迎えたところで早速作業です.キャリパーを外してパッドを外します.ここで念のためパッドの状況を確認したのですがどうもオイルを含侵してしまっているようです.というのもパッドの表面にあまりに黒いところが多すぎるので,ブレーキクリーナーをぶっかけたところどうもこれがまだオイリーな感じで,それでも何度か掛ければそれなりに出て来なくなるのですが,時間を置いてまたブレーキクリーナーをかけたら少しずつ滲むような感じなのです.

これは以前この車体のフロントフォークシールがダメになっていてブレーキパッドに大量のフォークオイルが染み込んでいたのをブレーキ関連作業の中で念入りに綺麗にしたのですが,あれだけやったのに使っているうちに奥底に潜んでいたオイルが熱で徐々に染みだしてきたということでしょう.ブレーキの作業をなめていると取り返しのつかないことになるとはよく言われますが,それの典型的な例を自分でもやってしまって恥ずかしいやら,情けないやら.

さて厚みの残っているパッドではありますがここは心を鬼にして新しいものに換えてしまいます.パッドをキャリパーに仕込みます.このパッドは最安値なだけあってちゃんとガイドピンのピッチや穴径にあってくれるか心配だったのですが,ちゃんと嵌りましたし,そんなにガタも大きくないので寸法上の問題なさそうです.そして竹ベラを突っ込んでディスクの隙間をあけたらディスクにブレーキクリーナーをぶっかけて残っているかもしれないオイルを落とします.キャリパーを車体に取り付け,ブレーキレバーを何度もニギニギして車体を押しつつブレーキをかけてそれなりに制動できたら作業終了です.


早速試運転です.いきなりはパッドの面がまだ出ていないのですが,それでも以前よりは全然効きます.面を出すつもりでいつもよりブレーキを多用する長めの試運転コースに出たのですが,10kmも走ったところでほぼ満足いく効き具合になってきました.もう以前とは全く違うフィーリングで,今までは効きが悪い分ずいぶんとコーナー手前からブレーキを握っていたのが,イメージ通りのタイミングで大丈夫になりました.振り返ってみればあんなにもオイルが滲んだ状態でのり続けていたか考えるとゾッとします.

またパッドだけでこれだけ効果が出てきたので,もしダメだったらと予定していたマスター交換はキャンセルということにしました.それにしても乗り始めはそんなでもなかったのですが徐々にあれほどの制動力低下となってしまうなんて.確かにキャリパー関連の作業は冬場に行ったので,奥底に入り込んだオイルまでは除去しきれなかったということでしょう. こんなことを繰り返さないようにやっぱり作業内容は基本に忠実にしないとねと心に誓う私なのでした.

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