火入れ

さんざん気を持たせてしまいましたがついに火入れです.といっても儀式の前にバッテリーを搭載して電装系のチェックです.まずイグニッションをひねってメーターのランプ類から.ここはこの車体を入手してすぐにキックペダルを踏んでチカチカするのを確認していたので,ここまでの作業でまずいことでもしていなければOKなはずで,無事クリア.

次はウィンカーですが,どうも左前が点きません.バルブを見てみると切れてはいないようです.念のためバルブの左右を入れ替えてみたところ,点かないバルブが入れ替わりましたので悪いのはバルブではなくウィンカー本体またはハーネスということになりました.ひとまずウィンカーをばらしてみたところ,中の接点が全て電蝕していたので,片っ端から接点磨きして組み直したところ復活しました. あとはヘッドライトですが,これも点灯しません.バルブは大丈夫そうなんで,ソケットを調べたところ問題なし.これはハーネスを調べるかバルブを交換するかですが,火入れには支障ないので対応は後日です.あと,ブレーキはリアだけ点灯しません.センサーをひとまず掃除したのですが変化なし.ここも後日対応.

さて,ついに火入れの時がやってきました.チョークを引いて気合い一発キックを入れます.かかりません.まあいくら負圧キャブでないにしろ一発でかかるとは最初っから考えていなかったので引き続きキックを続けます.でも気合い十分で30回以上キックしても一向にその気配が感じられません. おかしいな〜ということで,ついに押し掛けすることにしました.家の前の道路でギアを入れてクラッチを切ります.どうもクラッチが固着気味なのかクラッチを切っていても車体が重い感じです.この重い感じに耐え,車体を押しつつクラッチをスパッと繋ぎます.軽い車体のおかげで助走の勢いがなくなってもしばらくは前に押していくことが出来ますが,エンジンはかかりません.もう一度やってみたところ,根性で押していた最後の方で一回だけぼこっとなりました.

もう少しかな?ということで3度目の正直.今度はかなりな距離を押し続けます.そしてついにエンジンがかかりました!で,その回転が意図せず青天井に上がっていくではないですか.エンジン壊れちゃう!ということでチョークを戻したのですが一向に回転が落ちる気配が感じられず,とっさにキルスイッチを入れてエンジン停止しました.あ〜怖かった〜.しばらくドキドキが止まりません.よく考えてみたらクラッチが張り付き気味なのもあって,あまりの高回転で車体が前に持っていかれ大事故になってしまうところでした.

うーんチョークを引きすぎたとしたら,戻したときには回転が落ちるはずなので,これはチョークではないなぁなんて思ってもう一度チョークを引かないで押し掛けしてみましたが結果はさっきと同じ.で,今度はキックでエンジンスタートしてみましたが,ちゃんとエンジンはかかるものの相変わらず高回転一直線状態.

こりゃアイドリングスクリューの調整を間違えたかアクセルワイヤーの調整がよくないかです.まずはアイドリングスクリューを最大戻しでキック.しかし結果は同じ.こりゃアクセルワイヤーだわということでキャブの頭をとってスロットルバルブごと外して見ますとえらくスロットルバルブがアクセル戻し状態でかなり上の方にあることがわかりました.これでは万年ハーフスロットル状態ですな.アクセルワイヤーのアジャスタを調達してセットして,キック.今度はかかりません.チョークを引いてキックしてみたところ,エンジンはかかりましたがチョークを戻したら今度はエンジンストップ.そうなると次はアイドリングスクリューを締め込んでいき,エンジンの止まらないところを見つけて,またアジャスタでアクセルワイヤーの遊びを調整します.

これでほぼ問題なくエンジンがかかりました.しばらくアイドリングさせ様子を見ますが特に問題はなさそうです.一応灯火類の確認をしたところ,前のチェックでは点かなかったヘッドライトがちゃんとハイ・ローともに点灯しました.どうもエンジン始動後でないとヘッドライトは点かないようです.まあとりあえずは点灯するということで一安心.

敷地内でKSRに跨がりギアを入れてクラッチを繋ぎ,無事走行できるか探ってみましたが,ちゃんと前に進めることは確認出来てもさすがに狭いところを直進したぐらいでは走行に問題がないかまでは確認できません.

ここからはナンバーをとってからのお楽しみということで,さらに乞うご期待でございます.

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