チャンバー磨き,再塗装

今回はみたところ欠品はシュラウドだけのように見えるのですが,これほどの長期放置の爪痕が明らかな車体であれば,見れば見るほど交換部品が増えていくことでしょう.まずどこから手を付けようと思うには思うのですがその箇所で交換部品が発生すると二度着脱しなければならないので,怪しい部品は先にまとめて新品購入しておきます.それを待っている間,進めても問題ないところからはじめましょう.

まず外観上最も汚い印象をもたらしている錆び錆びチャンバーを綺麗にすることにして,まずは実験してみました.その目的というのは錆びをどの程度落としてその上から耐熱塗装をしても錆がすぐに浮いてこないかどうかを確認するということ.今回チャンバーのような高温にさらされる所で,なおかつ下地がこれほど錆びているというのは初めてだったので,耐熱塗装をしたはいいけどすぐに錆びてきてしまってはいやだな〜と思っていたのです.

ということで,ひとまずチャンバーのテールパイプとその周辺を磨いて錆落としを行います.まあまあ落ちきったかな?というところで耐熱黒塗装を実施.あとは2週間ばかり放置するだけ〜.その間雨の日もあったりして,チャンバーをしっかり雨ざらしにしておいたのですが,結果として耐熱塗装は錆を十分に予防するということで,この路線で行くことにしました.

早速錆び落とし.チャンバーは車体から外してしまうと保持するのが面倒なので,ひとまずその状態で磨ける部分のみ磨いてしまいます.対象となる錆びの程度がかなりひどいこともあり,はじめは粗めのペーパーを当てていきます.といっても水砥ぎしてしまっては当てたそばから錆びていってしまうので,カラ砥ぎします.ペーパーは細長く切って,チャンバーの裏を回して両端をもって交互に引っ張って磨いていきますとなかなか壮大な量の錆が周りに飛び散ります.ちょっとやそっとでは取れそうにないと思っていた錆びがみるみるうちに綺麗になっていき,その一方でペーパーの方は一気に目詰まりして使えなくなります.

大体ペーパーで磨けるところがなくなってきたら今度はワイヤーブラシと最近とみに登場機会の多くなってきたスポンジヤスリを使ってペーパーの磨き残しを消していきます.大体磨けたらここでチャンバーを車体から外し,更に磨き残しを消していこうということになりますが,なぜかチャンバーを固定しているステーを車体に留めているネジの頭が錆びまくりだったのがとっても気になってしまい,なんの気なしに緩めたのです.すると少し回ったかと思ったら次に力を掛けた瞬間ポロッとネジの頭がモゲてしまったのです.

とたんに変な汗をドハドバかいてしまいましたが幸いにもこのネジはフレームにネジ穴が明いているのではなく,その裏に取り付けられているブレーキマスターの取り付け穴にネジが切ってあって,いわば共締めされています.ということでフレームにダメージはなく,最悪でもブレーキマスターを交換すれば直せるわけで一安心.それにしてもいくら錆びが酷いからってあんなちょっとの力でネジがモゲてしまうとは.これは先が思いやられるな〜.

さて必要以上に打ち拉がれていても埒が開かないので外したチャンバーを更に磨きます.大体錆びの茶色が目立たなくなったら錆び落としは終了です.錆びのことをとことん気にするのであれば,ここで錆び止めのためにケミカルを使うのですが,チャンバーの場合熱にさらされるところなので耐熱性を重視して敢えて錆び止めはせずに迅速に塗装することにしました.

脱脂してから乾いたらサイレンサーの部分をマスキング,すぐに耐熱の黒で塗装.あとはある程度乾いたら室内で硬化を待ちます.本当はすぐに取り付けてエンジンをかけてチャンバーの熱で塗装の付きを更に強いものにしたいところなのですが,まだまだ火入れには程遠い今はとにかくやんわりと室内で乾かすしかありません.ドライヤーを使って完全に焼き入れすればなおさらいいんですが,ホットドライヤーを持ち出してきたもののあんまり時間がとれず3分ほどで終了.

完全硬化後は一旦車体に仮付けしてみます.見た感じかなりな面積を占めていたチャンバーの色が激変したことで,印象は大きく変わりましたが,他の部位の茶色もかなり点在しておりまだまだ錆びの印象が色濃いものになっています.それに加え,チャンバー直下の地面を見ると,恐ろしいほどに茶色く変色しています.これほどの錆がチャンバーについていたかと思うと,かなりな効果を感じざるを得ません.今後他の部品について錆びを含めて下周りをいじらなければならないの都合上,作業中リフトアップの時に再びこのチャンバーを傷つけてしまうかもしれないと考え車体への取り付けは全て済んでからとします.いうことで今回は取り付けはおあずけです.またお部屋にチャンバーを置いておくと家族の評判がどんどん悪くなるんですが,しょうがないですな...

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