Fタイヤ交換

5月.ZXRにワックスをかけている時にFタイヤの表面を触ってみました.恐らく新車の頃からついていたであろう10年選手のそれは以前から溝の底がひび割れていて,もうちょっとやそっとの走り込みでは減りそうにないぐらいになってました.10年同じタイヤがついていること自体異常な事ではありますが,長距離を走り込めない境遇にあるがゆえにただひたすらZXRに"スマン"と謝ることしきりで,今まで耐えてきたのでした.で,今回は新たな現象に気がつきました.溝の縁がささくれ立っているのです.そういえば最近のフロントの信頼感の薄さは異常で,空気圧も気持ち低いようです.エアを入れれば済むかというとそうでもなさそうで,これ以上このタイヤで持たせようとする事が危険なことであるとあらためて自分に言い聞かせるいい機会ではありました.今秋の車検直前に入れ替える計画はここで御破算となったのです.

しかし,ここで普通にタイヤを交換するのはちょっと悔しいのでやはりここも一癖ある対応となります.実は以前個人売買でFタイヤは入手済みであったのです.九州のレースに参戦している方から,"タイヤのサイドは使い込んでいるものの,真ん中はそれなり"というタイヤを1本500円でFRとも合計2本入手していたのです(もちろん送料は掛かりましたが,それでも1本当たり約1500円です).銘柄はリアに現在履いているM59XとペアになるA59X.このモデルはかなり古いモデルですが,腐ってもミシュランということで,その長寿に期待です.サイズはZXRの標準である120/70-17が本当はよかったのですが,どの銘柄であってもそのサイズは売り切れ.とりあえずA59Xの130/60-17を送っていただくことにしました.リアは現在履いているものと同じ170/60-17が手には入ったのですがいつ履き替えることになるやら...到着したタイヤを見るとリアは山盛り(推定8分山)あるのですが,フロントは3-4部山でした(T_T).まあ1500円だしいいか.

一応はその溝を見て装着すべきかどうか,新品にするか迷ったのですが,妻の"じゃあなんで買ったのよ"という声に恐れおののき方針決定です(@_@)...あとは交換作業です.自分で交換できる腕も工具もないのでバイク屋かまたは用品店に持ち込み,交換してもらうことにします.とりあえずRICOLANDに持ち込みでタイヤ交換をしてもらうことは可能か聞いてみたのですが,"原則的にできない"とのこと.例外はあるのかと聞いてもどうにも歯切れが悪いので諦めました.RICOLANDで購入したタイヤはフロント工賃2000円らしいですが...で,仕方がないので,近所のバイク屋に頼むことにします."ノークレームで"なおかつ古タイヤの引き取り料が必要"とのことでしたが,工賃などもろもろ込み5000円の高い安いに関わらず,とりあえずやってくれるとのことで妻の運転する車にタイヤを積んでバイク屋に出発.事前に130/60のサイズがフェンダーと干渉したりしないかはチェックしましたが,なんとなく不安は付きまといます.Fタイヤが太くなるということは"ハンドルが重くなる→乗りにくくなる"という可能性も秘めているわけで,いわばばくち打ちのような気分でバイク屋に乗り込みます.

この店はあまり手広くやってないのがいいところで,実は結構気に入ってました.この店のホイルバランス取りもホイールにシャフトを入れ宙に浮かせ,重力によってバランスを取る原始的な天秤方式です.実は私は以前から自動のバランサは信用してませんでした.自動バランサは動的に最適なバランスウェイトの配置を教えてくれるはずなのですが,実はバランサのシャフトとホイールのガタによってそのバランスは簡単に変わってしまうからです.ここの店長も作業中の雑談で自動バランサは作業が早くていいのですが,ミスることも多いといってます.しかし興味があるところではあるので一挙手一投足をピットでじろじろ見てました.

中古タイヤの場合バランスウェイトがバカでかくなることもあるとのことでしたが,ミシュランが流石なのか店長のカンがさえているのか,結局25gでバランスが取れました.そのままではもったいないのでリアの空気圧もチェックしてもらい,工賃その他を払って店を出ました.

ノークレームではありますがとりあえず試乗です.早速店を出てすぐにその違いに気づきました.店の前の信号のタイミングに合わせちょっと開け気味に右折した瞬間,ZXRは今までにない素直な挙動を見せました.アクセルオンでいままでは必要以上に上体を内に落とさなければならなかったのですが,そのままでもフロントがそれなりに頑張るっていうかそんな感じです.直線の安定性も少しですが向上しました.レーンチェンジもヨッコイショという感じから脱却できたようです.コーナーのアプローチも素直です.ブレーキリリースの瞬間も安心してバンクさせることが出来ます.ZXRはレーサーレプリカであるので当たり前のことですが,右左折さえも楽しいバイクとなってしまいました.130/60でフロントが重くなるかという心配も杞憂でした.まあレースに使われていたということでシロートの私にとって曲がりやすいプロファイルになっているのかもしれませんが,中古タイヤでここまで改善するとは思っていなかっただけに嬉し涙が頬をつたいました(←これはうそ).

まあ中古タイヤのインプレに何の意味があるか疑問ではありますし,フロントのくせに純正とはサイズ違い.あまりその変化を取り沙汰するのも,今まではいていたタイヤがあまりにも酷かったという証しということで,ちょっと反省するところではあります.

うちに戻り,停めてあるZXRのフロントタイヤをしげしげと眺めてみました.溝の深さは現状マーカーまで1mmというところでしょうか?とりあえずこれで車検を受けようと目ろんだ場合,"今年の夏も遠乗りは無理かな?"なんて思った次第です.とほほ...


前後同一銘柄の妙...
(当たり前だっつーの!)

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