キャリパー清掃

梅雨の長雨が続くこのごろ,特に週末は雨の日が続いたためZXRに乗る機会をこのところ逸してばかり.そんな中ZXRに乗る方々の集まりでもあるMAGIC7のBBSではブレーキ関係のお話が白熱しておりました.他の方々も相当ストレスが溜まっておられる様子.私の方はというとブレーキ関係の知識が深いわけでもないので,ほとんどROMっておりました.しかし話題がそっちにいっているときには何かとその方面を触りたいのが人情というもの.かといってキャリパーを変えたりマスターをいじったりということは私の場合は有り得ません.で,とりあえず雨の間隙を衝いて土曜の夕方,蚊に刺される決心をしながらもキャリパーを清掃したわけです.

まず,何故清掃なのか?というと,最近普通に走っている時たまーにブレーキが引き摺られているような音が聞こえることがあったのです.これはキャリパー内の圧力が減っているのにそれに応じてちゃんとピストンたちが戻っていない証拠.要はキャリパのピストンの摺動抵抗が増えているということ.これは清掃しかないということになったのです.しかし,キャリパを分解するのはこの夕闇の中,雨の間隙を衝いて行うにはちょっと時間が掛かりすぎる.とりあえず今回はピストンの見えるところの清掃と見栄えの向上を目的として開始しました.

まずはキャリパーを外し,外観を綺麗にします.ブレーキクリーナを吹きかけウェスである程度綺麗にします.これは作業中に自分の手をあまり汚したくないから.(しかしすぐに真っ黒になりましたが...)パッドを外して,ブレーキニギニギです.左側の場合レバーが遠いので,息子に手伝ってもらいましたが,まあなんとかピストンは4つとも顔を出してくれました.しかし汚い...鳴きをなくすためグリースを塗ったりしたことは有りましたが,ピストンなんて清掃目的で観察するのは初めてです.普段はキャリパーを外しもせずブレーキクリーナをぶっかけるだけでしたので,このせいでフロントホイールの塗装が落ちてきたという話もあるぐらいです.今後はちゃんと外してからやることにしようと心に決めました.見えるところはブレーキクリーナをかけてからウェスでごしごしして,見えないところは,糸でごしごしやります(だって入り込む隙間ないんだもん).結構知恵を絞って手間かけてやりましたが,見えないところは出来栄えがどんな具合か窺い知ることは出来ません.

一旦手でピストンを戻して見ます.今度は再び息子を助手としてブレーキレバーにぎにぎをやってみましたが,今度は簡単にピストンが出てきました.はじめは4つのうち2つしかなかなか出なくって工具を挟んで出切ったピストンを押さえながらにぎにぎさせたりしたのですが,今度はそんな苦労もしないですんなりと4つのピストンが出てきました.一回出切ったピストンを再び指で押し込むと今度は簡単に入っていきます.第一の目的を果たし息子に顔を見られないようにしてからにんまりです(息子に異常者と思われたくないので(^^ゞ...).で,ついでですのでオイルストンでパッドを少し面取りしました.のこり1.2mmぐらいでしょうか?偏摩耗ははないようですが,面取り前のエッジはちょっと指で触ると切れそうなぐらいバリが出ていて,これにパッドのかすがこびりついていてあらあらまあまあという感じです.

キャリパーを取り付け,右側も同じようにやっていきます.右は左に比べればちょっとは綺麗です.それに自分でにぎにぎしてもいいので,作業時間は左の1/3ぐらいでした.作業中にも雨がポツリポツリと落ちてきたので,本日の試運転は無しです.それにしても梅雨は退屈ですね〜.(作業時間約40分)



で,翌日快晴のもと試運転です(なんで昨日急いでやる必要があったんだろう?).

結論から言います.正直言って私,こんなに効果があるものとは思いませんでした.はじめは微妙にあたりが出ていないのか,油脂分が若干残っているのか,効きが悪かったですが,2kmも走れば違いがはっきりとわかりました.ステンメッシュ装着直後の状態とは最終的な握り込みでの制動力は変わらないのですが,タッチが激変しました.遊びが終わってから最終握り込みまでのストロークが減ったような気がします.今までZXRはレーサーレプリカの割にソフトな掛かりかただな〜なんて思っていたのですが,撤回です.立派なもんです.もちろんローターを引き摺っているような音は全くなくなりました.これは私のメンテ記録の中で数少ないお勧めメンテの一つになることでしょう.

また一つZXRを手放せない理由が一つ出来てしまいました.

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