勝手口の交換(その1)

なんのこっちゃといきなり思う方もいらっしゃると思いますが,うちの勝手口の交換作業についてご紹介しようと思います.通常はこんなの紹介しないんですが,あまりにも七転八倒ぶりが顕著なので,これは紹介しておかなくては!と思う心が強く湧き上がってきたのです.まあ作業の防備録というか,反省記というか,自分としてももうこんな作業絶対再びやることはないでしょうけどね...

時は遡りまして約3年前になります.冬の土曜日の朝,リビングでまだ起きてこない家族をほっといて一人でPCの前に座っていたとき,朝日がビカーっと私の顔に当たってきました.どこからの光かと思ってみると,勝手口のドアの天窓からピンポイントを狙って部屋の対極側にいる私の顔めがけて朝日が差し込んだのでした.勝手口のドアというと,この天窓以外には光が刺すところがありませんので,台所はいつも暗がりで,いつも電気をつけないとお料理ができません.せっかく太陽が照らすことができるのに,窓が小さいばかりにこうなっているのは非常にもったいない.

また,この勝手口のドアについてはもう一つ問題が,それは写真のように塗料が吹いた痕跡が残ってしまっているのです.これは数年前私が使用後のアクリル塗料スプレーのガス抜きをしようと,ガス抜き機に力を入れた瞬間に,まだ中に少し残っていた塗料が噴出したものです.その後この勝手口を見るたび,妻の責めるような眼差しに心苦しい思いをしてきた苦悩の歴史もあり,やっぱり勝手口ドアを換えてみたいなと思うようになったのです.

まあ思いつきといえば思いつきの衝動なのですが,ひとまずホームセンターでターゲットとなるドアを物色していると,すごく高い.工事込みで8〜9万円なんてこんなちょっとした思い付きで払えるわけないじゃないの!となるとドアだけを買って,自分でつけてみようかな?なんてベランダ屋根の時の経験を良い思い出として美化し記憶している私だったら考えるのは当然なのです.

取り付いている従来のドアを見るとネジは内側の縁にしかなく,これを外して少しモルタルを剥げば簡単に取れるかも?なんて考えてしまうのが私の浅はかさ.ここらへんが後々の面倒を誘発してしまっているのが実はバレバレなのでもう皆さんにはある意味種明かしみたいになってしまっていますね.

というわけで,ヤフオクでちょうどこのサイズにあうようなドアを探してみたのです.ホームセンターのものは大きな窓が付いているのですが,これが上下2枚になっていて,シーソーのように上下することで開け閉めが可能になっています.しかし定価は10万円以上でそんなのは明らかに予算オーバー.それにもともとが幅が60cmぐらいで,天窓つきの2.2m.このようなサイズはあんまり一般的でないようで,狙いの的となるドアも非常に数が少なくなってきます.というか,ヤフオクで売っている勝手口ドアなんてもともと少ないし,サイズや,大きな窓が付いていて欲しい,はたまたそれなりに安くないといけないなんてことになると,全然ありません.

とりあえず中古でモデルルームや何かで取り外されたものに照準を合わせ,リサーチすること約半年.ようやっと一つありました.それもスタート価格1万円.サイズもほとんどフィットしており,窓も大きめの保温力の優秀な2重窓.こりゃ文句なし.カーテンもついて,出品地も関東でそれなりの送料で送れるとのこと.程なく例の直前入札で,多少目標価格をオーバーしたものの無事落札.

ものがものなので,ちょうど週末に到着するように振り込んだのですが,どうも気を利かせたのか早めに到着し,金曜日の夜半に玄関には妻の怒り心頭の顔.一応見た感じからバイクの部品でないことは確実なのですが,また今度は何をやるつもりなのよ?と問い詰められこちらはタジタジ.まあ,とにかく明るい台所を目指す趣旨を説明したところ,そんなの要らないし,先にバイクの部品の氾濫を何とかしろとの強いお達し.そうならばととりあえずドア交換の早急性は不要ということで庭にその梱包状態のまま運んでおくことにしました.それにしても本体は2重窓なのも利いていると思いますが,滅茶苦茶重い.約40kgをヒーコラいいながら勝手口横に運びます.また一緒についてきたカーテンというのがアコーディオンタイプで,木枠ごと来ちゃったもんでそれも場所とる〜.


ということで早速取り付けるというミッションが後回しになってしまった以上,お達しどおりバイクの部品を減らす努力の甲斐もむなしく増えていくばかりで約2年が経過.もう庭に放置してあったドアのことも忘れつつあったころ,季節外れの台風がやってきました.そのときの強風は相当強烈で,都内各所でも交通は止まるわ,いろんな物が壊れるわ大変だったようです.そんな被害の出る中,うちでも被害が.そうなんです.立てかけてあったこのドアが庭に倒れ,夜中にガシャーンと大きな音がしました.そのときはあまりの突風に表にも出ず,何か倒れたんだなと単純に感じていたのですが,翌朝見てみるとこのドアが庭を分断する形で倒れておりました.こりゃ,窓が割れてるなと思い,梱包の中を覗いてみると割れてない.おお〜,すごいやんけと訳のわからない感心をして再びドアを立てかける私.この時点で全くドアの付け替えを実行する気持ちが全くないのでありました.


その後も1年近く経って,今度は春一番.同じく倒れるドア.今回もガラスは大丈夫だったのですが枠が少し曲がってしまい,また上部の造作に凹みも見られるようになってきました.この曲がりが前回のものなのか,今回付いたものなのか判りませんが,とにかくこのままではせっかく入手したドアが庭で朽ちて行くだけという最悪のシナリオが脳裏によぎるのでありました.

ということで,能書きはここら辺まで,次回はいよいよ...

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