オーリンズリアサス(その1)

さて,肩も凝ったことだし,そろそろ冬も本番.まあ一通りのメンテもやり尽くしたし,あんまりやることもないか?なんて落ち着こうとしていたのですが,突如大きな買い物をしてしまいました.それはリアサス.それも念願のオーリンズ!

H1のリアサスは一回いかれていて当時社外品についてあまり知識がなかったこともあり純正から純正に交換というなんとも不毛な買い物をしたわけですが,これが工賃込みで70000円強.当時ホワイトパワーの見積りもとったのですが,120000円という金額に思わず純正に走ってしまったのでした.で,オーリンズについてはその当時のカタログに載っていなかったので,カタログ落ちしてしまったのだろうと思い込んでいました.最近になって,オーリンズのWEBにいくとH1にも適合するものが今も売っているということがわかりました.もちろん在庫をおいているところはありませんでしたが,取り寄せれば安く手に入る.しかもライコランドなんかのセールではたまに15%offなんてやっているので,そのうちへたって来ないうちにも購入してやろうという計画があったのです.

で,なんでそんなにオーリンズに拘るかというと,私はオーバーホールが効くという点に異常なほど魅力を感じるのです.純正はガス封入式で中には高圧の窒素ガスが入っています.これはメーカーでさえもオーバーホールは不可能で,いかれる度に新品のサスを注文しなければいけません.H1は販売終了以来10年以上が経過しており,この純正部品の安定供給もいつまで続くことやら.こんな不安な状態で乗り続けるのはあまり精神衛生上よろしくないので,さっさとオーリンズに換えてしまいたいと切に願い続けてきたのでした.

ところが私の懐がそんなことを易々と許してはくれません.ホワイトパワーよりも安いとはいえ,10万円にきわめて近いお値段が私を貧乏性の呪縛の渦の中に押し込めます.で,なんとか安く手に入らないものかと日々ネットを漂う毎日...これが忍者とかだと,すぐさまTYPE-2やなんかが50000円以下で手に入ったりするんですが,今となっては超希少車のしかも11年選手のレーサーレプリカにそんな都合に良い話が湧いて出てくるはずもありません.そうこうしながら時は過ぎ,探し続けること約3年が経とうとしていました.で,ついに見つけました.ヤフーオークション!しかも開始金額が私の懐に超優しい価格.曲者は希望落札価格が設定されているところ.この価格も実は私の今までの経験からいくとかなりお安い部類に入るもので,一度オーバーホールに出してもお釣が来そうなものでした,そこは私の貧乏性なところ.終了まで粘って何としても手に入れることで方針を立てました.でも...もし落とせなかったら...なんて考えると夜も眠れません.ここで希望落札金額を入れてしまい一発落札するのは勝率よりも満足度を優先する正統派オークショニアとしては邪道.なんて思う私はちょっと異常でしょうか?

終了日は深夜が終了予定であり,私は1時間前からPCにべったりでした.競合者が現れ,徐々に値段が上がってきました.競合者は希望落札金額を入れてくることは無さそうでしたが,落札金額よりも落とせるどうかが焦点ですから,緊張感が違います.もう落とせなかったら今世紀最大の後悔が残ってしまいます(←大袈裟).

10分前になりました.競合者の動きを1分前までモニタし,満を辞して希望落札金額の手前の金額を入札します.緊張で手に汗握ってしまいます.鼓動も心なしか高くなって.ついに終了.

結果は見事落札!しかも想定していたよりも大幅に安い金額で落札しました.う〜む.最高!もうアドレナリンがダダ漏れ.深夜ということもあり,あまりの緊張だったため,急に気持ちに張りがなくなったのもあってすぐに眠くなってきました.で,その日はすぐにおやすみ〜.

で,取り引きも順調に進み,着払いでようやっとものが到着しました.走行3500kmと書いてありましたが,どうやら本当のようです,綺麗な外観です.ただし,最近のものではないようでリザーバタンクにOHLINSのロゴが入っていません.でもまったく気になりません.リザーバタンクを見せびらかす訳ではありませんし,性能が劣化してきたらオーバーホールできるじゃあないですか.ちなみにH1のオーリンズリアサスはフルアジャスタブルと呼ばれるものではなく,写真のようなリザーバータンクがついているだけのものです.私ははじめ,WEBを見ただけでH1用は忍者でいうところのTYPE-4のような形になると思い込んでいたのですが,違うようです.ただTYPE-2とはちょっと違い,車高調整機能がついています.まあポジションについては何かしら変更が効くのは良い事ですし,わたしがフルアジャスタブルのサスを使っても,豚になんとやらです.

さて,お次はどのようにつけるか?です.今回は箱無しの状態で送られてきましたし,取扱説明書は無しです.ところが新品を買ったとしても取り付けかたについては車種毎の細かい説明はもともと書いてはいないみたいです.一番気になったのはリザーバタンクをどこにつけるのか?ということでした.なんせ,H1はKawasaki初のレーサーベース.といっても純正のサスにはリザーバタンクなぞ無く,付近にこのようなものが収まるスペースなんぞありません.まあ,H1用ということなんでなんかしら有るんだろうとここは楽観的に考えます.

次の週末は,ちょうど良い事にライコランドのセール.早速出かけてオーリンズからリザーバタンクの取り付け用になにか専用のブラケットが出ていやしないか調査しに行きました.結果は×.適当につけるのが流儀のようです.そういえばZZRやなんかはブラケットの図面をWEBにUPしている人もいたりして,なかなか工夫が要るようです.あと,店を出てひたすら止まっている1本サスバイクの後ろを覗く,覗く,覗くったら覗く.で,リザーバータンクをどのように付けるのがいいのか,どの向きにサスを付けるのがいいかひたすら観察です.決して怪しいからといって警察には突き出さないように(^^;.最近のビッグバイクで1本サスのものは,DUCATIのようにアッパーにリザーバータンクが一体化されています.リザーバーを外から見えるようにつるしているのは大体ZZRか忍者.レーサーレプリカ系は見えないところに隠して調整ダイヤルだけ顔が見えるところに仕込むのがセオリーなようです.なんかわかったようなわからないような...で,結局ほとんど出費しないで帰り,明日の取り付けの作業をシミュレーションするのであった.

つづく

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT