エピローグ

それでも程度の良いエンジンの出品を待つこと2ヶ月.やっぱり出ません.もう限界です.梅雨時になるとどんどん足回りも朽ち果てていってしまいます.これでは部品としての価値もなくなってしまいます.従って本当に本当の決断を下し解体を実行に移すことにしました.といっても外したものを逐次売りさばいていかなくてはいけませんので,かなり長期にわたってばらしていきます.

まずは外装から.外装は今まで何度もばらしているので,勝手知ったるかんじでスムーズに外せました.しか〜し,これらを室内に持ち込んだらもう大変.忍者のパーツも外装が場所を取って結構な過密状態なところに,ZXRの外装が来たもんだから室内はちょっとしたパニックです.なんとか窓際に追いやるんですが,そのせいもあって日中の室内が暗いったらありゃしない.

でもなんとかこれらは2ヶ月ぐらいの間に買い手がついてなくなってくれました.次はマフラー,ステップ,ラジエター,オイルクーラーなどです.マフラーはエキパイとしつこいぐらいにパッキンでくっつけているので,もう分離をあきらめたんですが,これがなんとも室内では場所をとるったらありゃしない.とりあえず他の大物のばらしをあきらめて買い手を待ったんですがこれは買い手がつくのにしばらく掛かってしまいました.まあ,ずっと取っておくつもりはありませんので何とかするつもりですが,そのうちいなくなるでしょう.

マフラーが掃けるのを待っていてはほとんど素っ裸の車体がどんどん傷んでいってしまうのでついにエンジンを下ろします.エンジンを下ろすときにちょっとびっくりしたことがありました.それはエンジンのマウント.今までエンジンはヘッド周り左右に穴があり,そこにあうようにしてフレームにもネジ用の穴と思われる穴があったので,てっきりこのヘッド周りでもフレームにくっついているものだと思っていました.しかし,フレーム側の穴にはゴムキャップがはめ込んであるだけで,ネジがないんです.ということはクランクケースの後ろ側と,サブフレームの前側2箇所で止めてあるだけということ.こりゃあいくらフレームの剛性を高めても無駄ってもんですよ.今までそうと信じて疑わなかった私ですが,ここへ来て何か狐にだまされているような感覚に陥ってしまいました.

まあ,それはいいとして,いよいよエンジンを下ろします.フレームの下にジャッキを入れて正立させ,下にもジャッキを入れ徐々に下ろしていきます.最後は車体のサイドに敷いたダンボールの上にごろんと乗っけておしまい.それにしても,ZXRのエンジンって重いですね.忍者のエンジンは今まで散々運んだ実績ありですが,84年当時の908ccのエンジンに比べそれより5年も若い750cc専用設計のエンジンはちっとも軽いと感じませんでした.これもちょっとビックリ.

これらフレームとエンジンも大ディスカウントのお陰ですぐに買い手がつき,あとは足回り,オーリンズのリアサスペンションだけとなりました.足回りについては忍者へ流用するのが順当であろうと周りのご指摘もありましたが,今回見合わせることにしました.だって95年とかであればZRXとかもなかったので,忍者に最適な足回りって少なかったですが,今となってはいっぱいありますもの.それに足回りをZXRのものにしてもきっと私の場合あんまりその特性を生かしきれないのかな〜.と思うわけです.それにどうも長年付き合ってきたZXRの足回りだけを使い続けるなんてちょっとかわいそう(←壊したんはおまえだろーが).

というわけで足回りも綺麗さっぱり売りに出すことにしました.

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