ツアラー化(その2)

本当は立て続けにツアラー化というのが順当なのですが,間に一件入ってしまったのでなんか取り止めも無くなってしまいましたがツアラー化第2弾です.

駐輪場のインプレにも書いてますが私のZXRの評価としてハザードの無いところが短所となっています.で,当然"カスタムすればいいじゃない."となる訳です.

で,まず下調べです.ウィンカーというのはリレーで点滅する様になっていますが,これはリレーの容量や仕様が合わないと不可能です.Kawasakiの場合,一般的にツアラーモデルと呼ばれるZZRやNINJAなどはどの仕様においてもハザードが点滅できるようなリレーが搭載されていますが,ZXRは私の知る限り,どの仕様においてもハザードが付いていません.で,実際どのようなリレーが付いているか確かめてみることにします.結果は右のようにZXRは23wx2のウィンカーのみの仕様.比較のためNINJAのジャンクションボックスから持ってきたのは23wx4の仕様.で,ここでNINJAのリレーを使ってもハザードが点滅するようになる事が分かりました.ところがこのNINJAのためのもので,おいそれと流用することは気が引けます.しかし,今となっては足を運ぶこともまれになった我が家のグルニエにあるNINJAのジャンクの中に有ったかもしれないということで,家捜しです.

で,.有りました!どの仕様か分かりませんけどジャンクションボックスが...期待に手を震わせながら,開けるとそこには比較に使ったものと同じリレーがおわしました.嬉しさに浸るのもつかの間,早速ZXRのスペースにそれが入るかどうか確認です.あと気にしなくてはならないのがZXR用は取り付け爪があってそれをゴムクッションに差して固定するようになっています.このような固定が可能かどうか考えなければいけません.で,これはZXRのゴムクッションを利用してビニールテープを爪の入る穴に通したりして固定することにしました.コネクタに付いてはZXR用はリレー側が2ピンであるにもかかわらずH4バルブと同じ3ピンのものが用意されていて配置もそのままNINJAの3ピンのものと対応がとれていたのでそのまま挿すだけです.あとNINJAのものはジャンクションボックスに入ってる訳である程度の防水構造の中にある訳ですが,ZXRはサイドカウルの中に吹きっさらしです.これは構造を双方観察して,下向きにコネクタが来るようにすれば同じような防滴が期待できることが判明しました.早速パッパと取り付けて,テスト.取りあえずウィンカーの点滅は問題無いようです.

次に左スイッチボックスです.Kawasakiの場合NINJA以降のオンロードモデルの殆どがチョークケーブルが左ハンドルスイッチに付いていますのでここらへんは取り合いが殆ど変わらないと思うのですが,まずどのようなレイアウトが最適か考えました.NINJAに乗っている頃ハザードが奥側に有って使いずらかったことを思い出し,結局93年以降のZRX400かZZR400の左ハンドルスイッチを候補に挙げました.ここで新品をオーダー入れないのが私の悪いところです.以前マフラーでお世話になった中古パーツのインターネット情報でZRX400の左ハンドルスイッチ3000円というのが有りました.電装系の中古はあまり薦められたものではないですけど,今回も無謀というか何というか...

早速メール&TEL.結局チョークレバーも付けてもらえるというのに一番心を動かされ早速ご注文.到着したものはというと,やっぱり外観は新品とは違います.それなりに汚れた感じが,なんとも現在のZXRにマッチするかも(負け惜しみ)...健在な右ハンドルスイッチの角張ったデザインとは異なり曲線貴重なフォルムがいかにもカスタムって感じです.けど実際はロボコンアームのようなエアインテークに遮られて全くコクピットからは見えないんですけどね(^^;.早速手持ちの予備左ハンドルスイッチの実物を見ながら,ピンを差し替えていきます.

ピンの配列は下の表のようになります.

ZRX400(?)
黒/白/黒
/
黒//

黒/
/

ZXR750(H1)
黒/白/
黒//黒
/

黒/

/黒

という具合になってますのでこれをそそくさと入れ替え,余った青と赤/青のコードは先端にギボシを付けておきます.H1で1本だけある赤/黒はハイビームですからパッシングと兼用なのでコネクタ側の同色で代用が利きます.よって配線は不要です.で,左のZRXの配線図なんですが,これは本当にZRXのものなのかな〜なんてしげしげ見なおしてみると,どうやら入手した左スイッチは純正とは違うことに気づきました.これが配線の配列ではなくて,まず長さ.ZXRと比較するとなんと25cm以上長い.しかも先の30cmぐらいにはしつこいぐらいの黒テープ...その上その部分に2箇所太くゴワゴワになったところがあります.イヤな予感がして夢中でビニールテープを剥いていきます.

"イヤな予感"は的中しました.すべてのコードが途中で切断され,黒いコードで継ぎ足されて延長されています.接続のしかたもこれまた最低で,撚り合わせてその上から個別にビニールテープをまいて有るだけ.これでは全く電装品としての信頼性は確保できません.あともしやと思ってスイッチボックスの内側を見てみると案の定位置決めダボが有りません.最低です.恐らくアップハン対応をした時にハンドルバーに穴を開けず,ダボを切り落としたのでしょう.そんな幼稚なカスタムを行う店や個人も責められるべきかもしれませんが,こんなものを純正中古部品として売っている店側の常識にも疑問を抱きます.しかし,通信販売でありながらちゃんと確認せずに購入しようとした私にも落ち度があるだろうし,ものの善し悪しの判断が店側で十分にできていないという事実が分かっただけでも収穫でしょう.まあそこの品揃えの多さは如何ともできない事実ですので,今後このお店とお付き会いすることも有るでしょうしここで騒いでも良い事はないでしょうから,自分で何とかすることにしました.

ZRXの標準よりもZXRのものはケーブル長が短いですから,最適な長さに揃えるのです.まずすべてのビニールテープを取り除き,延長部分の黒ケーブルを切断します.アルコールでケーブル表面を綺麗に拭きます.一本一本皮剥きし直し,熱収縮スリーブを入れ撚り合わせ,半田付けします.最後にスリーブを収縮させます.簡単に書きましたが,コードの一本一本についてビニールテープの粘着層を落とすのにかなり時間がかかりました.で,結局はかなり純正ライクな外観が得られました.

早速取り付けです.本来はハンドルにある穴にダボピンが入るように取り付けるのですが,ネジを留めてもこれが無いために軽く回ってしまいます.仕方ないのでダボがあった部分にゴムシートを接着し,その摩擦で動かないようにすることにしました.これは大正解でした.びくともしません.チョークケーブルの長さもドンピシャ.あと青と赤/青のギボシについては後のお楽しみということで,チューブを掛け,テープでぐるぐる巻きにしてオアズケ状態にしておきます.カンの鋭いあなたはもう次の更新内容が分かってしまいますね〜.さてテスト点滅.ハザードスイッチを押すと見事4つのウィンカーが瞬きだしました."これ!これが欲しかったのよ〜."後は試運転です.といっても何にも変わりありません.途中,わざと止まって出してみたりしましたが,何か物足りません.コクピットに座っている状態では実感が湧かないのです.そう.インジケーターが点かないのです.これでは消し忘れなんてことが有っても気付かずに恥ずかし〜思いをしなければなりません.実際調子に乗ってつけていたら消し忘れて1-2km走ってしまいました.でも今日はこれにておしまい.後のお楽しみ〜(^^;.

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