フロントカウル仮組み

仮組みを済ませたあと,季節は急に冬に突入しました.この季節,庭の日当たりもあまり良好とは言えないので屋外での作業をできるだけ先延ばしにしたいのが人の常であります(根性無し).で,何をするかというと部分組みを室内でやるわけです.まあ仮組みの意味が"欠品状態を探る","部品の状態を知る"という2つの大義名分の上になりたつので,室内外問わず進めるのはまあ気も楽なわけで,自分的には適当に言い訳しながら,室内から仮組み状態のNINJAに日々合掌するわけです.

で,やっぱり特徴的な部分からどうしても始めてしまうわけで,今回はフロントカウル周りです.といってもセンター,アンダーと室内で組んでしまうと,占有面積も馬鹿にならず,アッパー周りだけとなります.まず,カウルですが,A2の赤銀を最終的には塗装するわけですが今回仮組みですので,そのまま組みます.スクリーンはまあ傷が有りますが見れないことはないのでこれを.ウィンカーなんかをそこに付けるともう特徴的なカウルが概ね出来上がります.ここでしばし感動...それにしてもでっかいカウル.今更ながらツアラーって感じがしていろんな事をまた考えてしまいます.H1からこれに乗り換えたとしたらやっぱりその後再びレーサーレプリカに乗るようなことはなくなるんだろうか...それにそうなったら自分自身急激に老け込んだりして...昔乗ってたくせにこんなこと考えるのも何か変な感じがしますが.兎に角あんまり冷静でいられなくなってます.ハイ.

これだけでは仮組みともいえないので,後々ばらすことも頭に入れながら先に進みます.次にカウルステーを取り付けます.これは曲がりがあるという条件で購入したものですが,ステム部分にライトの裏から伸びているアームが曲がっています.取り合えず見た限りではその部分だけ修正すれば難なく付くであろうと安易に想像だけして曲がりを修正します.フレームに固定する部分だけ仮組み状態のフレームに固定してあとはパンタジャッキで外側のパイプとアームの間隔を広げていきます.ステム側のブラケットの位置を10mmぐらい行き過ぎたところまでゆっくりと広げていきますが,これは弾性変形分の戻りを考慮に入れてのことです.ここで注意すべきは外側のパイプの曲がりですが,剛性的にもアームの方が弱いので結果的には心配するようなことにはなりませんでした.到達位置に来たら一旦戻します.まだ曲がりが足らないようです.今度は20mm程度行き過ぎるところまで曲げて戻します.少なくともアームの修正はばっちりです.

フレームから外し,いそいそと室内のカウルに付けて見ます.まずミラーを介し,伴締めで付けていくのですが穴位置が全然合わないことが判明.しかしそこは無理矢理付けてしまうのが天の邪鬼.出来上がりを見てみると案の定スクリーンの上端を左右比べてもアンバランスで,しかもミラーステーの間隔が狭く変形しているようで,スクリーンがえらく細くなってます.取り付け穴の周辺も変形が見て取れ,このままでは自然に割れてくるのではないかと思えるほどです.結局このカウルステーには肉眼ではわかりにくい曲がりが複数箇所にわたって存在するようです(T_T).まあこんなことは最初から標準オプションなので気にせず,まず曲がりがどのように起こっているのか解析です.カウルの上端の左右差を測り,変形の状態を推測していきます.ミラーステーが主に変形していますが,全体的なひずみも有るようです.水平なところに置くと,カタカタとステーの下端が20mmも浮いていたりします.これは治すというより,この状態で取り付けて左右均等になるように(見えるように)するというところでしょうか.で,このような部分についてはジャッキが入りませんのでどうするか...ちょっとここで時間が必要ではありましたが,色々検討した結果身の回りのものや既存のものを利用してなんとかなりました.作業内容についてはあまりにも原始的すぎて情けないので書けません(^^ゞ.取りあえず身の回りのものが一品破損し,カウルステーも再塗装が必要になったとだけ報告しておきます.とほほ.

もちろん何回もカウルにステーを出し入れしてフィッティングしながら修正するわけですが,なかなかこれがすんなり行かないで,数十回繰り返しました.ステーもぼろぼろですが,カウルへの出し入れがまたやりにくくって,この間負傷した胸の痛みがジンジンと私を襲いますし,カウルの方もちょっと傷が入ってしまいました.まあこれで再塗装が間違いなく行われることでしょう.シクシク...

大体の修正が住んだら今度はライトASSYを付けていきます.ここの左右のゴムブッシュは仮組みですので自作しました.ゴムは乗り始める直前に調達しないと硬化してしまうので,できるだけ仮組みだけのためには用意したくないのですが,ライトASSYはさすがにゴム無しでは着かないので...しかしこれの製作に時間がかかりました.下手な寸法で作ってはライトのフレームを大きく変形させてしまいますし,いい加減には作れないのですが,結局それなりのものが出来上がりました(^^;.もしかしたら自走可能になったとしてもこれをこのまま使ってしまうかも?と思わせる出来です(危険思想).

ライトの取り付けについてはライトのフレームをいれるところの幅が少し小さめになっていたのでステー側をまたまた修正しました.自作ブッシュは意外にしっかりとライトを支えています.ぐふふ.今回の仮組みの趣旨から外れないよう,インナーも付けます.最後にメーターASSYを取り付け,再び悦に入ります.メーターで遊んだ時もそうでしたがコクピットの内部というのは走らせている時に視界に常時入っているもんですから,結構懐かしい思いが込み上げてきます.息子,娘も突如室内に現れたバイクのコクピットに興奮気味.ハンドルはないですが内側に入ってブイブイいわせています.もうこれ以上傷つけないで頂戴よ〜.

この後この状態で2階に持ってあがったんですが,重い...あんなものをNINJAはフロントにぶら下げているんですね〜.これに本当はラジエターもぶら下がってNINJAというのは結構なウェイトをフロントに抱いていると再認識しました.GPz-Fもそうでしたが,フロントヘビーなツアラーというのはこのような必然の上に成り立っているのでしょうかね〜?うーん.奥が深い.

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