仮組み(?)その4

思わぬセンサーの破壊にあまりのショックを受け目眩をまるで楽しむように,しかも顔は半分笑いながら立ちすくむ親父を怪訝そうに見上げる娘の顔に"ハッ"と我に返り,次に何をするのか考えました.ここで私が飽きっぽい性格であったならば,当日の作業は止めて,もうこのまんま一冬放置という事も有ったのでしょうが,そうは行きません.この時点でかなり開き直ってますし,引っ込みが付かないというかなんというか,やっぱり自棄なんでしょうね.疲労なんてもう感じなくなってますし(^^ゞ...まず自分が犯した失敗を省みます.

・庭で仮組みを始めたのに不安定な地面をあまり気にせず進めた.
・エンジンはやっぱりジャッキアップで付けたいという奢りがあった(なんじゃそれ).
・ジャッキアップの前にあまり考えずにとりあえず揚げてしまった.

なんか結局なし崩し的に進めてきたのが災いしているのがまる分かりです.

庭での仮組みを進めてしまったからには,それに適した方法があるはず.ここで以前から暖めてきた方法を実践することにしました.そう,ジャッキがだめならチェンブロ...いやいや,そんなの引っかけるとこないし.そう,それは必殺オネンネ合体大作戦(やらし〜).これはフレームごと寝かせてエンジンをマウントし,後で起こすという方法です.綺麗な車体であればこれははばかられる手段ではありますが,もはやそんな事は言ってられません.しかも,地面は柔軟な芝生...これをやらない手はないのです!(←最初っからしなさーい!)

しかし,フレームには既に,前後足回りが誇らしげに付いていらっしゃる.これは私的にはどうしても外したくなかったので,なんとそのまま寝かせてエンジンをマウントすることにしました.さて方針決定と同時に体は自動的に動き出します.実はここらへんは頭がぼーっとしていてあまり良く覚えていません.それほど熱中していたのでしょうか.それとも病魔に犯されていたのでしょうか...比較的広い場所にフレームを移します.次にエンジンを半分引きずりながらフレームの真下に寝かせます.次に注意深くフレームを寝かせます.ある程度合わせて寝かせたはずなのに一回目はまったく違ったところにマウントが来てしまいました.ずらすとお互いに傷つくので,一旦起こし,位置を変えて再び寝かせます.なんとかここで前のマウントのボルトが刺せそうです.とりあえず差しましたが奥まではとても入っていきません.逆サイドのマウント穴位置を合わせないといけません.このためにはエンジンともどもフレームを少々持ち上げながら,位置を合わせます.ヘッドの近くなので持ち上げるのも一苦労です.また穴を合わせようとするとミッション周りがフレームと干渉し,なかなか合いません.結局ミッションの下に角材を置いて少々浮かせた状態ならば何とかボルトをいれることができました.ふぅ〜.

次はミッション側のマウントを合わせます.といってもこれも簡単ではなく,角材の位置とフレームの起こし具合を色々変えてなんとか入りました.NINJAのフレームは長期間放置するとだんだん開いてきてこの部分がなかなか入らなかったりすると聞いていたので心配ではありましたが,結局そんな事も有りませんでした.しかし結局は足回りを先に組んだために要らない時間を食ってしまったのは事実.何にしてもジャッキアップで載せようと無理強いした私が悪い.さて,反省もそこそこに車体(これで始めて車体と呼べるかも?)を起こします.重量はそれほどでもなくまあ,NINJAも丸裸ならこんなに軽いのか!と驚いたほどでしたが,起こす時に少し芝生をこすったので,芝生がぼろぼろになってしまいました(T_T)...まあこの状態ではエンジンを除いてNINJAを感じさせるところが少ないのですが,やはりメインスタンドを掛けてしばらく眺め,悦に入ります.うーん,感激...(T^T)

それにしてもマフラーやラジエターが無いとキャスターがえらく寝ているのがわかります.当時絶賛された高速安定性はこんなところから生まれているんでしょうか?フロントホイールも当時あんまり気になりませんでしたが,16インチってこんなに小さいんですね.ブレーキ周りが無いから余計小さく見えるのかもしれませんけど...それに750ccならば重っ苦しいですが,当時の技術でこのサイズの900ccエンジンを作ったことが偉大に感じます.まあ近所でやってるモーターショーのZX-12Rなんかエンジンだけでも相当な進歩が見られますしそれなんかと比べちゃうと物悲しいですが,16年前の設計としては,ということで自分的に納得.これで作業はひとまず終了です.

ところでこのどたばたはうちの庭に大きなダメージを与えたようです.特にあまり日の当たらないエリアは元々が芝生のつきが悪かったので,→こんな感じ.エンジンやらフレームやらジャッキやらにでこぼこにされた庭には今後何の植物も生えないのではないかと思われるほどのダメージが残っています.まあ今後ここにNINJAが鎮座するのでそんなに目立つというわけではないのですが,あまりにもみっともない状態で放置してあると私の立場も苦しくなるので,ここはちょっと雑草を取って芝生をちょっとはげたところに寄せ集めたりして...

約4.5時間(うち目眩に襲われていたのが約1時間?)を費やしなんとかエンジンを載せた充実感と,センサーのもげたオイルパンをどうするかという不安感の入り交じったこの一日.しばらく忘れることのできない日になりそうです.しかし組み立てが進めば進むほど先が長く感じるのはどーゆー事なんでしょうね〜.まあ長く楽しめればそれでイイカモ...(やっぱり少々自棄気味)

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