燃料系のトラブル(その1)

原因について色々考えをめぐらせました.オイルにガソリンが混ざると言うことは...経路は二つ.一つはキャブから流れ込んだガソリンがヘッドからの燃焼室へ入りこみ,これがピストンリングの隙間を伝って降りていったという経路.二つ目はキャブからエアクリーナボックスに逆流し,それがブリーザを経由しクランクケース内に侵入したという経路.なんにしても燃料系に何らかのトラブルを抱えているはずです.まず,疑ったのはタンクのフューエルタップ.案の定,PREの状態からRESとONの切替を数回繰り返しただけで,PREの状態から変わらなくなりました.といってもこれはこのチェックを行なって初めて出てきた現象です.ぱっきんを入れ替え,付けてみるとやっぱり2番キャブからの漏れはとまりませんでした.

次にキャブのフロートバルブ.これがぶっ壊れているとキャブからガソリンダダもれになるのは間違い有りません.しかしドレンにビニールホースをつけてレベルを見てみましたが,ほぼ問題ありませんでした.念の為一旦くっつけたキャブを外し,フロート室をあけて見ます.別段壊れているわけでもなく,動作もおかしくありません.

しかし,この着脱時に1点おかしい所に気付きました.2番キャブのエンジン側のインシュレータの取りつけバンドがちゃんと締まっていませんでした.カワサキ系の負圧キャブの共通なのかどうか知りませんが,NINJAの場合の負圧の取りだしは2番のインシュレータの同調用のニップルから取られています.これの締まりがいいかげんでちゃんとした負圧が掛からず,重力に応じてガソリンが漏れ出てきてしまっていたのでは?と推理しました.

その緩みを無くして再び試したところ,ガソリンの滲みは消えました.やった〜.

で,エンジンを掛けて様子を見たくなります.まずはクランクケース内のガソリンを抜かなければいけません.数回オイル交換をして抜く方法もあるようですが,今回オイルとフラッシングオイルを入れて1度交換.次に今後使用するオイルに改めて交換することにしました.選んだオイルはカストロールGTX.フラッシングもその後使うオイルも同じ銘柄と言う驚異の選択をさせた理由と言うのはその値段です.1クォート295円...今回6本のお買い上げ.現在の価格比較では以前嵌ったことのあるバルボリンレーシングより安い.ここまで安いオイルにこだわったのは,またガソリンが混じって捨ててしまうのであれば安いほうがいいというのと,NINJAの場合は高級な100%化学合成油ではなく,伝統的な鉱物油でそれなりのものが一番適していると言う声を聞いたことがあるからです.本当はカワサキ純正が一番良いようですが,それは私にとっては高価な部類に入るので却下です(^^;.さて早速作業開始.オイルを抜きます.案の定ガソリンくせ〜.で,容量はというと,6Liter近い(@_@).ということは以前のあおりで吹きこぼれた分を考えると3Liter以上もガソリンが混ざっているということ?出てきたオイルはさらさらというより既に水に近いです(T_T).オイルパックリもそうそう吸い取ってはくれません.とほほほほ.で,ガソリンを完膚なきまでに抜くために一晩置きます.次の朝.オイルを入れ,暖気.その後フラッシングオイルを入れて再び暖気.オイルを一旦抜いて.新しいGTXを入れて,オイル量を適量にします.オイルの色は全く問題無くなり.期待は高まります.

さて始動.セルは相変わらず一発.ここでとりあえず暫く暖気.すると回転の状態に経時変化は無く,回転のばらつきも減りました.とてもあんな安いオイルとは思えません(といってもオイルの真価というのはもっと高温高回転で語られるべきなんですが...).さて,あおりを入れてみます.以前は調子が悪い理由が他にあったので,そんなに回転を上げることが無かったのですが,今回は全開まで行きます.ところが!

6000回転以上上がらない(T_T).

というよりアクセル開度1/2以上がてんで伸びない.ああ無情.ここまでやってもまだ有るか?というようなトラブルの連続.道のりの長さに呆れながらも呆然と立ちすくむ私.あんまり長すぎても仕方ないのでここらへんで小休止.それにしてもとほほ.

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