Fブレーキライン

前回フロントフォークを何とかし,仮ながらも付けて見たのですが,その写真を見ていてうずうずしてきました.何かがいけてないというか物足りない.そう,キャリパー.フロントフォークとブレーキディスクの間にやっぱり同色のキャリパーが欲しい.

で,物のほうは入手済み.分岐から先の短いステンメッシュのついたA6キャリパー.ステンメッシュ部分の割安感から以前落札したものですが,キャリパーは意外に綺麗だったので,これでいくことにします.でもピストンの側面の汚れもなかなかなものがあるのでレストア要.前回の750Rの時はレストア仕掛けのものがあったのですが,今回は最初っからやり直し.あとブレーキラインですが,手持ちの純正はぷにゅぷにゅになってしまう可能性大なものばかり.短い部分は入手済みなのでマスターからの部分を工夫します.で,こんなこともあろうかと以前から落札していた2本のステンメッシュ.な〜んか必要ないのに沢山確保してあったりするのが自分の性格に呆れるやら情けないやら.

実は今回はひとつやってみたいことがあるのです.それはブレーキラインの引き回しを変えるということ.普通ステンメッシュにするときはマスター側で分岐してしまって,それをそれぞれのキャリパーまで持ってくるというやり方が王道です.しかし,ホース曲がり抵抗のロスを低減するとか,ばね下荷重の低減という見地からか,まず片側のキャリパーに入れてから,キャリパーどうしを結ぶというやり方もあるのです.実際ばね下重量の低減に貢献するかどうか怪しいですが(だって,1つ分のホース重量は間違いなく全部掛かるようになるわけで,重量は明らかに多いはず),純正でもこれをやっているのがSUZUKI.GSX-Rとか一部の機種において昔からこの引き回しを採用しているようです.これがなんとなく通っぽい.それに何気なくお洒落に感じるのは私だけでしょうか?

で,NINJAはもちろん標準的な取り回し,A6以前のこのキャリパーにおいてはアンチノーズダイブへの分岐があるので,話はより複雑です.

で,取り回し方を考えました.マスター→右分岐→右キャリパー→左分岐→左キャリパーとすることにしました.要はこうすると比較的エア抜きがやりやすいかな?と思ったのです.左キャリパー側でひたすらエア抜きをしてあと分岐の先でエア抜きをすることによって原理的には殆どのエアーが抜けるはず.一部,右キャリパーから左分岐までの間で一旦高い部分が出来るのでそこが抜け切るか気にはなりますが...

で,休日の朝から作業.まず,キャリパーのピストンを抜きます.そのためにマスタ側のリザーバタンクに一旦ブレーキオイルを満たし,キャリパーを付けてエア抜きをしてブレーキレバーをニギニギしてピストンを押し出すのです.以前,バイクメンテ参考書の言うとおりエア圧で飛ばそうとしたのですがさすがシングルポッド.びくともしないのでした.今回もビオレ を使わなかったのですが,思ったより時間が掛かってしまったので,これだけで朝飯の時間が過ぎてしまいました.また家族の団欒が犠牲に(^^ゞ.

ピストンは金属ブラシでごしごし磨き,オイルシールとダストシールを交換し再び組み付け.キャリパーを取り付け,ブレーキラインをさっさと組み付けいよいよエア抜き.さて何分かかるでしょう?左側のキャリパーのところで抜いていきますが,一向に出てきません.しかも左から抜いてブレーキレバーをニギニギしているので,すっごい疲れます.ああ,ここまで作業性を考えておけばよかった(T_T).雨が降ってきました.うう,ちょっとブレーキオイルが出てきました.結局,このキャリパー部分でオイルが出てくるのに50分.結局エアを全てのブリードバルブから出し切るのに,1時間半掛かりました.ふう〜.

出来上がりを見て,ああ最高.10数年前の記憶が蘇る〜.それに憧れの引き回し.とっても素敵.庭でちょっと取りまわしをやりながらブレーキの感触を確認します.うーむ,前回の750Rと違いは殆どありません.そうそうちがう感覚になるとは思っていませんでしたが,メリットはないかも知れませんし,実害も無いようです.中央で一旦高くなるところでエアが残ってしまうということも無かったようです.まあ,お庭での作業でこんなことやってると悲しい感じもしますが,少しでも速く組み上げるため実作業に入る前の前段階を出来るだけ完璧にしておきたいという思いから,こんな手順になってます.ああ,早く組まなきゃ.

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