先日のウォーターポンプの一件で,その直後にセルを廻すとセルが回らないというトラブルが発生しました.小さく音がするだけで一向に回らない.タコメーターの電圧計を使おうにもタコメータが壊れているのかぜんぜん反応しませんので,バッテリ端子にテスターを当てて電圧を測ります.すると電圧が約10V.セルがいかれているのではなく,どうやら電圧が徐々に下がってきてしまったようです.バッテリはとりあえずZXRから移植したものですが,移植の時に電圧を確認してあったのです.そのときは11.4Vあったのですが,これは実走もしていないのに相当な低下です.
そうなると原因は充電系になります.オルタネーター,レギュレーターなどが怪しい.忍者の場合,エンジンの後ろにオルタネーターが付いていて,その内部にレギュレータ,レクチファイヤーなどがついています.これがいかれているのではないかと考えました.サービスマニュアルを見るとレギュレーターがいかれているかどうかの検査方法は載っていました.が,レギュレーター単体に,24V,12Vをくれてやり,電圧を測るというもので結構面倒くさそう.で,ここでは庭の750Rスペアエンジンからオルタネーターごと移植することにしました.こういったときを考えてスペアエンジンを取っておいたので,とっても便利.家族の眼は冷たいけれど...
早速まず車体のほうのを取り外します.オルタネーターそのものはスプロケットカバーの上に横から3点のネジで止められているだけなので,取り外しそのものは簡単なのですが,配線がサイドカバー内部にまで伸びていて,そこでコネクタ接続になっているので,ここを外さなければいけません.忍者の場合ここの構造は非常に複雑に入り組んでいて,配線はエアクリーナーボックスとフレームの狭い隙間を通ってその先がサイドカバー内でコイル類をつけている小さいプレートの裏側にコネクタがあるのです.そのためコイル,リレーやそのプレートまで外してコネクタを抜き,狭い隙間をコネクタごと配線を引き抜く必要があります.
お次はスペアのオルタネーターを庭の750Rエンジンから取り外してオルタネーターを取り付けます.またフレームとエアクリーナボックスの間を通すのに難儀しましたがなんとかコネクタをつなぎました.
さて,バッテリは補充電をして再び実験.20分程度高温になるまで運転して電圧を見ます.11.5V.おお〜.ほとんど下がってない.スペアのオルタネーターなどは一応ちゃんと機能しているようです.
お次についでだったので細かい電装系のチェックを行いました.すると次の不具合がありました.
で,そのホーンに配線にテスターを当てるとスイッチを押しても電圧がかかりません.で,スイッチから出ている2本の配線はちゃんとスイッチを押すとちゃんと導通しています.ということは配線の途中で切れている可能盛大.ということで,配線をたどっていくと,中継のギボシが陰極側だけ抜けている.これではホーンがなるはずはありませんわな.案の定このギボシを差し込んだところ,ホーンは難なくなるようになりました.以前ハーネスをつけるときにギボシをつなぎ忘れたんでしょうけどなんとも初歩的なミスです.
お次はタコメーターです.メーターASSYを外して...とコネクタを抜いたところで一点発見.9ピンコネクタの1本が配線の根元で切れていました.となると話は簡単.この配線のみ端子を付け直して再組み立て.メーターASSYを取り付けなおしました.電圧計のボタンを押してみます.ところが,動きはするもののいやに動作が遅い.針がちゃんとした位置に止まるまで約8秒もかかります.私の記憶では,750Rの時には針は1秒もしないうちにぴたりととまっていたはず.次はエンジンをかけてみます.すると,アイドリングの回転数はある程度正確に出ているようです.でも少しアクセルをあおったりしてもほとんど針が動きません.エンジンの回転数を上げてしばらくすると,ほぼ正常と思われる回転数のところに針がやってきます.う〜ん,このタコメーターはノークレームでということでヤフオクで単体落札したものですが,どうやら動作が鈍いので取り外されたもののようです.まあ,タコメーターがそんなひゅんひゅん動くようなときにタコメーターに眼をやっている余裕は私にありませんので,アイドリングがある程度正確に確認できればいいや.ということでこれはしばらく放置します.一方スピードメーターは,フロントを浮かせて確認したところちゃんと動きました.タイヤサイズが変わったわけでもないのでこれはある程度正確でしょう.まあこれでほとんど車検を通せるような状況になったわけで,楽しみ〜.